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【 AFCチャンピオンズリーグ2011 シドニ vs 鹿島】レポート:敵地で3発!今季初勝利を完封で飾った鹿島が勝利の凱歌をあげる(11.04.14)

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4月13日(水) AFCチャンピオンズリーグ2011
シドニ 0 - 3 鹿島 (19:00/シドニー/7,320人)
得点者:41' 野沢 拓也(鹿島)、51' フェリペ ガブリエル(鹿島)、90'+2 興梠 慎三(鹿島)
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待望の今季初勝利に、待望のFW陣初得点、しかもエースFWの初ゴール。待ち望んでいた結果が、ようやく現実のものとなった。いま現在、日本が直面している問題はあまりに大きく、オズワルド・オリヴェイラ監督が「今回の勝利によって大きなことが変わるとは思いませんが、我々はプロフェッショナルとしてやるべきことをやりました」と試合後の会見で述べたとおり、すぐに何かが変わることはないだろう。しかし、余震が頻発する茨城県や鹿島を応援するサポーター、サッカーを楽しみにしている多くの人々を「喜ばせてあげたい」と話していた選手たちの願いは、日本まで届いたに違いない。

3-0というスコアもさることながら、得点が決まった時間帯もよかった。前半の終了間際、後半開始早々、そして試合終了直前という理想的な時間帯に追加点をあげ、アウェイながらも試合の主導権は全体的に鹿島が握る試合となった。ただし、そこにはシドニーFC側の主力選手が揃わなかったことも影響しているだろう。鹿島が最も警戒していた背番号10のNICHOLAS ALBERTO CARLEは戦前の予想通り怪我で欠場。右サイドのDAVID JOEL WILLIAMSも出場できず、「若い選手に期待したい」と述べていたVitezslav Lavicka監督の願いは届かず、戦力ダウンは否めなかった。

だが、シドニーFCは自分たちのスタイルを貫く。前から激しくプレスをかけ、ときにはフィールドプレイヤー全員が鹿島陣内に入るほど、前からボールを追いかけた。しかし、鹿島もこれに慌てずに対処する。「前に厳しく来るというのはミーティングの中で言われていた」と興梠慎三。小笠原満男が鋭い出足でボールを奪うと、高いディフェンスラインの裏を積極的に突き、チャンスを作ろうとする。ただ、シドニーFCも自らの弱点は熟知しており、裏に抜け出る興梠やカルロンに体をぶつけ、簡単には突破を許さなかった。

その他には、DFラインとボランチの間に野沢拓也がスルスルと侵入し、パスを受けるとチャンスになっていたが、その回数がなかなか増えない。パスが回せないシドニーFCも左サイドバックのJAMIESON SCOTT ALEXANDERを起点に、1トップにかまえるBRUNO CONSTANTINOを狙うシンプルなロングボールで対抗。鹿島が優位に試合を進めるも、互いに決定的な場面が作れないまま時間が過ぎていった。

そして41分、とうとう試合が動く。右サイドの小笠原から逆サイドの野沢にパスが展開されると、野沢はゴール斜め前でDFを背負う興梠にパスを送る。興梠は背後のDFにワンフェイク入れたあと、一気に縦に勝負すると相手を置き去りに。ゴール前にクロスを送り、フェリペ・ガブリエルがボレーシュートで合わせるも、一度はキーパーが弾く。しかし、ゴール前に走り込んでいた野沢が右足で叩き込み、鹿島が待望の先制点を奪った。
後半早々の51分にも速攻からフェリペ・ガブリエルが2点目を奪ったことで一気に試合の趨勢が鹿島に傾いた。シドニーFCも背番号11のDUKE KOFI APPIAH DANNINGを前線に加え、2トップにして良い時間帯をつくったが得点までには至らない。逆に終了間際、DFラインを抜け出した興梠がキーパーと1対1になると、これを冷静に流し込み3点目。鹿島が敵地で3得点を奪う快勝で、勝点を5まで伸ばした。

シドニーFCのイレブンにとってはつらい夜になってしまったが、80分までピッチに立ち奮闘した日本人選手がいた。
「うちの9番(BRUNO CONSTANTINO)がまったく勝てなかったので、そこが大きな原因のひとつかなと思います。あそこで収まるか、収まらないかでは全然違いますし、そこが誤算だったと思います」
シドニーFCの一員として先発出場した森安洋文は、鹿島の強さを認めながらも自分たちの試合ができなかったことに悔しさを感じているようだった。ただ、Jリーグでのプレー経験がない選手でも、ACLの舞台に立てる可能性を示した功績は大きい。アジア各国のリーグでプレーする日本人選手も急激に増えており、今後数年のうちに、ACLで注目されて日本に逆輸入される選手も出てくるかもしれない。国立競技場で再戦(5/10)する時も、そのプレーには注目だ。

勝った鹿島は、これでいろいろなものが動き出した印象だ。これまで、チャンスは作るも得点が入らないという決定力不足に悩まされてきたが、やってきたことは間違っていないことが証明された。待望の勝利にも浮かれることなく「やっと1勝したばかりなんで」と小笠原が話す理由はただ一つ。

「やっぱりね、今年こそは優勝したいと思うので」

目標に向けた第一歩を踏み出した。

以上

2011.04.14 Reported by 田中滋
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