4月5日（火） AFCチャンピオンズリーグ2011
Ｃ大阪 1 - 0 全北　（19:00／長居／11,351人）
得点者：53' 乾 貴士（Ｃ大阪）
☆チケット情報 | ACL特集
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●レヴィークルピ監督（Ｃ大阪）：
「皆さん、こんばんは。今日の試合は、全く特長の違う２チームの対戦になったと思います。我々が技術を活かしてしっかりとボールをつなぐサッカーを目指したのに対して、対戦相手は空中戦からヘディング勝負という、パワーを非常に重視したサッカーをされました。全く違うスタイルのなかで戦いながら、ひょっとしたら彼らに勝利がいったかもしれませんが、逆に我々も、もっと点を取るチャンスがあった、そういう試合だったと思います」

Q:決勝ゴールを決めた乾選手の評価をお願いします。
「今日は本当にトータルで見ればいいパフォーマンスをしたのではないかと思います。立ち上がりはなかなかボールをつなげず、逆にボールを失うことが多かったですが、徐々にリズムをつかんで、非常に素晴らしいゴールを決めただけではなく、数多くのパスに絡みました。彼は本当に小柄な選手ですが、今日の試合では彼のよさを存分に見せてくれたと思っています」

Q:今日の１勝でグループリーグの状況がＣ大阪には良くなったと思うが、今日の勝利の意味と、監督が思う今日のよかったところは？
「まず、今日の勝利の持つ意味ですが、今日の勝利によって、我々にはまだ予選突破の可能性が充分に残された状況になったということ、言ってみれば、『我々はまだ生きている』と。これは非常に重要な勝利だったと思います。残り３試合、予選（グループリーグ）突破を狙って、全力で戦いタイト思います。あと、今日のゲームの中でよかったところは、Ｃ大阪の持っている技術というものが、しっかりと発揮できたことだと思います。その象徴的なプレーが、乾の決勝ゴール。あのゴールは、厳しいプレッシャーのなか、彼の技術が活かされた、素晴らしいゴールであり、サッカーをやっているものとして、ああいったゴールが生まれるというのが、一番うれしいし、見ている方もあのようなゴールを１つでも多く見たい。そう思うのが、サッカーというスポーツではないかと思います」

Q:（韓国人記者からの質問で）キム ボギョン、キム ジンヒョンの２人の韓国人選手について、どの辺りがよかったか教えてください。
「２人とも今日は本当にレベルの高いプレーを見せてくれたと思います。まず、キム ボギョンについて。今までと違って１つポジションを後ろに下げたが、ほぼパスミスがなく、逆にいいパスをどんどん供給してくれて、非常にレベルの高いプレーをしてくれた。ＧＫのキム ジンヒョンについては、今日は決定的な仕事をしてくれました。非常に難しいシュートをストップして、試合のなかで勝利というのを決めてくれたのが、彼のプレーだったと思います」

Q:前日会見で、東日本大震災の被災者に対して、復興の第一歩にして欲しいというようなコメントをされていましたが、この勝利が被災地に届いた手応えはありますか？
「１つ目の質問について、私は日本に住む外国人として、いろんなことを皆さんから、日本の文化から学んでいる。その中の１つが、いつも私が言うことだが、『頑張れスピリッツ』というものです。我々は震災で亡くなられた方々、そして震災で今も苦しんでおられる方のことを決して忘れてはいけないと思います。そのなかでも１日も早く普通の生活に戻れるよう、そして、あの、いつもの喜びをみんなで分かち合えるよう、そういった日本の『頑張れスピリッツ』を学びながら、私も皆さんとともに共有していきたいと思っています。こういったどん底とも言える状況から、日本は歴史的に見ても２回、３回と立ち上がってきた、強い国だと思いますので」

Q:ちなみに今日の（Ｃ大阪の）桜は何分咲きですか？
「日本は今年、桜の開花が遅いようですね。ちなみに、皆さんのなかで、大阪を中心に何か感じませんでしたか？ウチの嫁が来日したもので（笑）。ちょっと、もう、家に帰りたいので（笑）」

Q:Ｃ大阪は若いチームで、これからの成長も期待できるのでは？
「Ｃ大阪ですが、まずユースを含めて、育成組織が非常に充実しています。我々のように決して豊かな予算がないチームとして、ユース、育成の選手から、力のある選手をどんどん育てていくことが必要とされています。私はサッカーに年齢は一切関係ないと思っています。実力があれば、若い選手がどんどん実力を見せてくれば、私は喜んで若い選手をどんどん起用していきたいと思っていますし、それがチームの成長につながると思っています」

Q:前半の30分まではパスがつながらず苦しむも、それ以降はパスがつながって、Ｃ大阪のサッカーができるようになった。最初うまくいかなかった原因は？韓国の強いフィジカルを活かしたタイトなプレスのせいか？試合勘のなさのせいか？
「非常にいい分析をされていると思います。立ち上がりは両チームともフィジカル的に充分エネルギーがあるため、なかなか我々の持ち味が出せなかったのですが、時間が経つにつれて相手のフィジカル的な強さが落ちて、我々の持ち味が出てきたのではないかと思います。もう１つの要因として、我々のチームもまだ完成度が高いとは言えない。そういったなかで試合の立ち上がりに相手のパワープレーをまともに受けてしまった部分もあったと思います」

Q:全北現代は次の試合でメンバーを代えてくると思うが、厳しい試合になると思うか？Ｃ大阪のサッカーを追求するのか？
「相手のチームには、ブラジル人選手が２人いますが、彼らを含めてまた相手がメンバーを代えてくる場合、技術的なレベルがまずはより上がると思います。ということは、両チームとも攻撃的に戦い、数多くのチャンスを作る、今日とまったく違うゲームになるかと思います。全北現代さんがメンバーを代えてくるのであれば、もっと面白い、楽しいサッカーの試合になると思いますし、そうあって欲しいと思っています」

以上