3月29日（火） 東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ
日本代表 2 - 1 Ｊ選抜　（19:26／長居／40,613人）
得点者：15' 遠藤 保仁（日本代表）、19' 岡崎 慎司（日本代表）、82' 三浦 知良（Ｊ選抜）
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●ザッケローニ監督（日本代表）：
「今回のイベントの目的を再確認したいんですけれども、やはりゲームの内容というよりも、みんなが集まって一丸となって何かを作っていくということが大切な１日でした。
今日来てくれたサポーター、日本の国民の方々があたたかくサポートしてくれて嬉しく思っています。
今日見せていただいた気持ちと思いやりは被災者の方々にも、また今後復興していくにあたっても大切になってくると思います。

試合前に選手にも言ったんですが、君たちはこんな素晴らしい国の代表チームとしてプレイできることを誇りに思わないといけないと話しました。
前へ進みましょう。
また、ゲームに関してですが、本当にたくさんの素晴らしい選手たちがピッチで活躍しました。これはひとえに、Jリーグがこれまでたくさんのいい選手を輩出してきたおかげです。私はゴールを決められるのが本当に嫌いなのですが、私のキャリアの中でゴールを決められて嬉しかったのは今日が初めてだと思います。三浦（知良）選手（横浜FC）はこれまでの素晴らしいキャリアがありますし、今日のゴールは称賛に値すると思います。
日本代表に関してですが、特に前半はゲームを作れていたなという印象は受けています。前半の方が長くやっているメンバーが多かったので、チームワークや選手各々の理解力という意味では良かったと思います。後半はそれに比べると見劣りはしたかなと。
また、今日対戦したJリーグ選抜の選手も素晴らしくて、パーソナリティーがあって、実力もあって代表チームにこれまで貢献した選手がたくさんいまして非常に難しかったですね。今日のJリーグ選抜の選手の中にもいい選手がいますから、私も今後気を付けて見ていこうという風に思っています。ただ、Jリーグ選抜チームの選手たちがいい選手だということはある意味想定内というか、選手たちのことはよくわかっているつもりです」

Q:26人全員使うのは非常に難しかったと思いますが、前半30分にキーパーを一人替えて、後半もガラッと変えましたが、この流れはどういうお考えだったのでしょうか？
「この試合で一番大事なのは結果ではなくて、集まった選手がみんな一丸となってこのイベントに参加するということでしたので、できる限りローテーションを考えてプレイさせました。森脇選手（広島）に関しては最後の10分しか出られずに残念だったんですけど、誰かが怪我をしたり等のリスクマネジメントという意味でそういう手段を選びました。
最初理想としてはみんなが30分ずつくらいはプレイできればと思っていましたが」

Q:今日はみんなで集まって何かをすることが一番大切ということでしたが、その中でも新しいシステムの手応えは？
「選手たちには、集まる機会が限られているのでこうしたせっかくの機会ですからお互いの理解力を深めようと話しました。選手にはこの合宿で３−４−３を初めてやってもらったんですが、インプットするには3日間しかなかった割には期待していたより更によい出来だったと思います。
選手同士の距離感などには課題が残りますけども、特にうちがボールを支配して攻撃に出てきたときにはいいプレイができたと思います。右は内田（FCシャルケ04／ドイツ）と本田圭（CSKAモスクワ/ロシア）、左は長友（インテル・ミラノ／イタリア）と岡崎（VfBシュツットガルト／ドイツ）がいいコンビネーションでした」

Q:もう少し選手が慣れるには時間がかかるのではないかと思ったが、そうではなかったとのことですが、戦術面ではスペインやイングランドと比べても高いレベルにあるイタリアから来られて、日本の選手たちがその監督さえも難しいといわれる戦術をこれだけ早くマスターしていることに驚きはありますか？
「まず選手たちにはとにかくトライするように、少しでもバリエーションを増やすようにと話しています。期待以上の出来だったと思っています。DF、MF、FW、パートによって距離感などの課題が残りますが、特にディフェンスラインで押し上げきれず間延びしてしまったなという印象があります。攻撃の面では裏を取る動きもよかったですし、進入していく動きもよかったと思います。システムで大切なのは、今晩でいうと吉田選手と伊野波選手のポジションがイニシアチブをとってゲームを進めることが大切です」

Q:明日イタリアに帰られますが、再来日までにどのような選手・試合をチェックしたいですか？
「まずは今晩の選手の状況は少しは確認できたので、ヨーロッパで選手を見ようと思っています。週末のミラノダービー、その後チャンピオンズリーグのインテル戦を観に行こうと思っています。
ご存知のようにインテル対シャルケということで長友選手も内田選手も見られますし、テクニカルスタッフはオランダとドイツに見に行く予定です。再来日までにすべての選手を見たいと思っていますので、イギリス、スペイン、フランス、イタリア、ベルギーと見ていくつもりです。来週にはスタッフと一緒にロシアに見に行く予定もあります。残念ながらJリーグが今中断していますので、その間にできるだけ海外組を視察して、再開したらJリーグの選手をしっかり見ていきたいと思っています」

Q:監督自身、今回震災に対して初めての義援活動をされましたが、今後はイタリアを含め、世界で何か活動をしていくのでしょうか。
「今まさに協会とどのタイミングで何をするのかということを検討し、話し合っているところです。世界中どこでも我々のファンに応えてくれると思っています。しかし特に日本、イタリアでもカレンダーがタイトなので、できるだけいいタイミングを見つけてということになると思います。
今、私自身日本サッカー協会とイタリアサッカー協会とも話をしていますので、2002年の日韓ワールドカップのときにイタリア代表が仙台に滞在していたということもありますから、そういった話は進めています。少しでも可能性があれば、イタリア代表と対戦するということも考えていいのではないでしょうか」

Q:システムの話に戻ります。昨日の会見で３−４−３はオプションの１つというお話でしたが、これがメインのシステムになる可能性はありますか？
「３−４−３のシステムは非常に難しく、時に５バックになってしまい、私はそれが好きではないんですね。ただ、３で守れるというところに魅力を感じていますので、試合の状況に応じて使っていけるようになればと思います。ただ、日本人に選手にこのシステムは合っているなと思います」

以上

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