11月14日(日)にクラブ初となる選手名の冠の付いたサッカー大会が、大分スポーツ公園人工芝グラウンドで開催される。
井上裕大カップU−8。
ジュニアユースから大分の下部組織で育った、大分生まれ、大分育ち。純度100%の地元産選手主催の大会である。井上は今季17節の福岡戦からレギュラーに定着。高い戦術理解度と優れた状況判断が持ち味のボランチは、3年目の今季ブレイクした。
「小学生の大会や交流会は多くありましたが、U−8世代の大会は僕らの時代から少なかった。ゲーム形式でサッカーができる場所、環境をつくるのも僕らの仕事だし、大分へ何か恩返しがしたかった」との思いが形になった。
大会には24チームが出場し、フットサルコート(6人制)で3試合行う。勝ち30ポイント、引き分け10、5点差以上で勝てばプラス5など、ポイント制で優勝チームを決定する。選手のモチベーションが上がるようにと井上の考案で、1位から3位のチームには賞品、優秀選手に選ばれた5人にはメダルを用意している。また、大会後にはその日行われる福岡戦の観戦チケットも参加選手全員にプレゼントする。
小学1年でサッカーを始めた井上は、「あの頃はいつもリフティングばかりしていました。サッカーが楽しくて仕方なかった。今では想像できないと思いますが、当時の僕はテクニシャンでした。3年の頃から6年の試合に出ていたし、あの頃が一番輝いていました(笑)」と振り返る。同じ下部組織出身で同期加入の小手川宏基、清武弘嗣(C大阪)とは、その頃に知り合った。「弘嗣は天才でした。アイツのプレーを初めて見たときは衝撃でした。ドリブルが上手くて、ボールを全く奪えなかった。(キャプテン翼)の翼くんみたいでした。コテ(小手川)はフィジカルが強く、力でねじ伏せるタイプ。日向小次郎でしたね。僕? そりゃ岬くんでしょ」
キャラクター設定の信憑性は別として、同年代のライバルと出会う場は必要である。実際に井上らは、小学生の時から互いを意識し、切磋琢磨してプロになったのだから。今後も「井上裕大カップU−8」を続けていくようで、「この大会に出場した子どもたちが、この大会をきっかけにプロを目指すようになれば嬉しいですね。それまでは現役で頑張ります」と井上。夢の競演が待ち遠しい。
以上
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2010.11.11 Reported by 柚野真也
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