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【J1:第27節 京都 vs G大阪】京都側レポート:後半に崩れて、京都、痛い敗戦。戦い方の統一感が課題になる。(10.10.25)

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10月24日(日) 2010 J1リーグ戦 第27節
京都 1 - 2 G大阪 (13:05/西京極/12,151人)
得点者:66' 佐々木勇人(G大阪)、70' 平井将生(G大阪)、79' 安藤淳(京都)
スカパー!再放送 Ch185 10/25(月)後06:00〜
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今季最後の関西Jバトル・京阪ダービーはG大阪が地力を見せて京都を振り切り勝利を収めた。
試合前半、ほぼ完璧に試合を掌握したのは京都だった。G大阪・遠藤保仁を組織で抑え、攻撃的な相手にシュート2本しか許さない試合運びだった。
後半、G大阪は明神智和をボランチに置き、右サイドに佐々木勇人、前線に平井将生、宇佐美貴史。そして左サイドにイグノを配置。前半の橋本英郎、宇佐美が中で繋ごうとして京都の網にかかったのを切り替えて、攻撃をサイドまで広げる形を作った。西野朗監督はこの切り替えについて試合後「攻撃では前への力が足りなかった。変化を考えたい中で思い切ったスイッチやポジション替えをしたということ」と明かした。
秋田豊監督は「後半は横に広げてくるなというのは感じていた」と、この展開をある程度予想はしていたが、G大阪の勢いに京都は飲まれた。
後半早々、安田理大の突破から宇佐美の頭に合わされヒヤリとさせられると、G大阪の攻撃に京都は後手を踏む様になる。そして、前がかりになったG大阪にスペースと余裕を与えてしまい、前半の優位性は消えてしまう。

スコアは後半21分に動く。右サイドから中に走り込んだ佐々木に遠藤のスルーパスが通り、決められる。2失点目はその4分後、イグノに左からクロスを入れられ、宇佐美が一つ目のトラップでマークを振り切るとシュートを打たれ、GK守田達弥に当たったこぼれを平井に押込まれた。
どちらも、京都ディフェンスのパスがカットされてから始まったものだが、リズムを崩した京都と、前線からプレスをかけ流れを掴みかけたG大阪の波が影響したのも事実だろう。

京都の得点は後半34分。左サイドの中村太亮から中の西野泰正へ渡り、シュートのこぼれ球が逆サイドに流れ、中山博貴がそれをスライディングしながらマイナスに落とすと、それを安藤淳が決めたものだ。これで、希望が見えたのだが、次の1点が遠く、結局、1−2で敗れた。

前半は、G大阪のサイドハーフが中に入り、足元でもらおうとしたのを、京都は前線と中盤で激しいプレスをかけて潰し、相手の攻撃を押さえ込んだ。それを受けて、G大阪はサイドで勝負できる選手を配置し、攻撃を横に広げつつも縦への推進力を高めた。そして、明神を入れて中盤の守備を厚くした。
だが、スタンドからは、G大阪の建て直し以上に、京都の「後半のチームの方向性」がぼやけた感じを強く受けた。

負けられない、或いは、勝たなければならない京都にとって、同点で迎えた後半、どう戦おうとしたのか―。

(1)勝たなければならないので、得点を奪いに行く
(2)勝たなければならないので、より積極的に出て攻撃を厚くする
(3)勝たなければならないので、(失点をしないため)守備を整えつつ攻撃に出る
(4)勝たなければならないので、絶対に先制されてはならない

例えば、上記のような考え方を並べた場合、選手はどう考えてプレーしていたのか。前半ならば、京都は(4)から入ったはずだ。そこから(4)と(3)を使い分け、見事、遠藤を抑え、カウンターでシュートを11本放った。

だが後半、柳沢敦、中山博貴は(1)の考え方で入った様に見えた。ボランチの安藤と染谷悠太、そして右サイドバックの渡邉大剛は前半に近い(3)の考え方。そして、後半早々にシュートを打たれたこともあり、水本裕貴と増嶋竜也のセンターバックと佐々木と対峙した森下俊は(4)の考え方に近い感じを受けた。
こうなると間延びして、前半の様なプレスは出来なくなる。前半はあれだけあった、相手の前でカットするシーンが後半はほとんど無くなってしまったのを見ても相手にスペースを与えたことが良く分かる。

では、どうしたら良かったのか? それは正直分からない。負けた結果を受け、(4)と(3)の考え方で入るべきだというのも頷けるが、それだと決定機の数は(1)のやり方に比べて減ることは覚悟しなくてはならない。
逆に、(1)の考え方で、最終ラインを上げてボランチと前線をもう少し近づけ、サイドバックが積極的に攻撃参加する戦い方もあっただろう。但し、G大阪に打ち合いを演じるのだ、失点は覚悟の上、という気概が必要になる。
「リスクを冒して点を奪いに行く。さらに前半の様に厳しいプレスをかけて行く」のなら、特に前線とサイドハーフは今より格段上の運動量が必要になるだろう。

後半、より得点意識が強くなった中山博貴は前に残ることが多くなり、そのスペースを安藤がカバーしていた。ボランチがこれだけの広い範囲をカバーするのだから遠藤に対してスペースを与えてしまうのは当然となる。京都が攻撃してG大阪の速攻、というのなら安藤のカバーも普通だろうが、相手の攻撃を遅らせることができたのなら、中山は前半と同様の守備ポジションへスムーズに入ることが要求されるのではないか。守備時に安藤が右、中山が中へ入る場面もあったがばたつき感があった様に見えた。こうした隙もG大阪にリズムを作らせる要因でもあるだろう。

守備でリズムを作れなくなり、相手のプレスに繋げなくなり、前線の裏への飛び出しが減り、最終ラインから裏への思い切ったフィードが出なくなる、という循環が起こった様に感じた。
「横に広げることは分かっていた」G大阪の戦い方に対し、京都はどう戦おうとしたのか、そこがはっきりしなかったために後手を踏んだ様に見えた。
前半は上手く出来たのに、後半、対策を施した相手に後手を踏む、こうした戦いが京都は多い。次々節は、ホームに川崎Fを迎えるが、今節と同じ様な戦いになる可能性は十分にあるのではないか。戦おうとする気持ちも、勝ちたいという気持ちもプレーで十分に伝わる。だがそれが、チーム全員が同じ考え方の下でプレーできているか、という点では疑問が残る。

チームがまとまれば、前半の戦いを一試合通じてやることも可能なはずだ。それが出来れば秋田監督の言う「連勝も不可能ではない」という流れに乗れるのではないか。選手の奮起に期待したい。

以上


2010.10.25 Reported by 武田賢宗
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