8月21日（土） 2010 J2リーグ戦 第23節
大分 1 - 0 草津　（19:04／大銀ド／10,223人）
得点者：15' オウンゴ−ル（大分）
スカパー！再放送 Ch183 8/22（日）後00:00〜
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ホームの大分は、序盤は狙い通りのサッカーを展開した。
「この試合のテーマはサイドを上手く使うことだった。今週は練習からサイド攻撃を繰り返していたし、選手がそれを理解してくれた」
皇甫官監督がそう語るように、大分はサイドにボールを散らし、シンプルにゴール前目掛けてクロスを上げた。先制ゴールもクロスによるもの。15分にペナルティエリア内でキム・ボギョンがボールをキープし、オーバーラップしてきた右SBの益山司に展開。パスを受けた益山は「攻撃の時はクロスを積極的に上げるようにと言われていた」と指揮官の指示通り、迷うことなくゴール目掛けて低い弾道のクロスを放る。その結果、ダニエルのオウンゴールを誘った。先制点で勢いに乗った大分は、17分に左SBの内田昴輔が、20分に益山、21分に内田と、両翼が次々にクロスを上げる。３本とも良質なクロスではあったが、中央に構える高松大樹、河原和寿にボール１つ、２つ分ほど合わず追加点には至らなかった。

一方の草津は、１トップのラフィーニャにボールを集め起点をつくろうとするも、大分の菊地直哉、藤田義明の両CBがことごとく阻止。「いつも入るタテパスが、キク（菊地）と（藤田）義明の読みが早く止められた。それに彼らはわざとラフィーニャにボールを入れさせ、（ボールが）入った途端に奪う守備もできた。今までのJ２で対戦したなかで守備は群を抜いている」と松下裕樹は脱帽するしかなかった。ただ、３連勝中にチームとして、このまま終わるわけにはいかない。後半はギアを１つ上げ、パスのテンポを早め、運動量も増やした。「前からプレスにいきたかったが、草津のパス回しが上手くボールの奪いどころが定められなかった」（河原）と、今度は大分が舌を巻いた。草津は45分間敵陣を制圧することに成功。しかし、守りを固める大分の壁は厚く、「はっきりとした攻撃の形をつくれなかった」と廣山望が振り返ったように、決定的なチャンスをつくれず、時間だけが過ぎタイムアップ。

両チームのシュート数は大分が６本、草津が５本。得点はオウンゴールのみと見せ場の少ない試合ではあったが、前節の段階で15位と低迷していた大分が何より望んでいたのは勝点３。勝利こそが自信を取り戻す唯一の手段であった。「結果として１−０で勝てたことは良かった。後半はやろうとするサッカーができなかったのは、勝ちたい気持ちが強かったから守備的になってしまった、ただ、これから勝ち癖がつけば改善される。内容は満足していないが無失点に抑えることができたのは評価したい」と皇甫官監督。勝利が良薬になることは間違いなさそうだ。

以上

2010.08.22 Reported by 柚野真也