8月15日(日) 2010 J2リーグ戦 第22節
北九州 1 - 4 横浜FC (18:03/本城/5,271人)
得点者:14' 難波宏明(横浜FC)、20' ホベルト(横浜FC)、38' 大島康明(北九州)、64' カイオ(横浜FC)、83' 高地系治(横浜FC)
スカパー!再放送 Ch181 8/16(月)後02:00〜
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流れを掴みかけていた時間帯に北九州は失点を重ね、気づけば4失点。今季最多失点を喫し、スタジアムを後にする選手たちは一様に肩を落としていた。
立ち上がりは北九州のペースで入っていった。シュートまでは至らなかったがボールは繋がり、少しずつゴールに近づいているような時間帯があったが、一瞬の隙を突いたのが横浜FC・難波宏明だった。「風もあったし、シュートも(立ち上がりから)打てていなかったので、距離はあったが波に乗れればと思って打った」と振り返るミドルレンジからの強烈なシュート。北九州の守護神・水原大樹が手を一杯に伸ばしても及ばず、ゴール左隅へ突き刺した。
この14分の難波のゴールで横浜FCが先制すると、20分には右サイドからの高地系治のフリーキックにホベルトが合わせて追加点。難波の言葉どおり横浜FCが波に乗った。北九州はパスミスを突いて38分に大島康明が1点を返すが、流れを変えるまでには至らず前半を折り返す。
後半も北九州がボールを持つ時間もあったが、64分には再び高地のフリーキックを起点に、こぼれ球をカイオが決めて3点目。さらには83分、ショートコーナーから野崎陽介が巧みな足捌きでボールをはたくと、フリーで受けた高地がゴール左へ決めて4点目。高地はゴールシーンを「野崎がちゃんと突っかけてくれたので、ボールを落とされた時にはコースが空いていたし、しっかり見えていました」と冷静に振り返った。
横浜FCはパスが繋がらなかったり、決定機を逸するなど細かく見れば反省点もあったが、先制した後も攻撃を緩めず、効果的に追加点を挙げた。高地の精度の高いパスはセットプレーのみならず、流れの中からも幾度となくチャンスを演出。FWカイオも動き出しが良く、移籍後の初ゴールも決め横浜FCの攻撃にはまってきた。岸野靖之監督は険しい表情を浮かべてはいたが「我々が今置かれている立場は地道に勝点を確実に取ること。気を緩めないようにして確実に取る、一生懸命練習して確実に取る。それだけ。それをみんながやった」と結果には手応えを感じていた。
北九州は失点後に流れが悪くなる状態をこの試合でも打破することはできなかった。特に4失点中3点がセットプレーから。「ここ最近はセットプレーで取られていなかったので、自分もちょっと安心した部分もあって裏目に出たというのもあります」と与那城ジョージ監督。セットプレーからの失点が続いてリズムを崩し、横浜FCに傾いた流れを引き戻すことはできなかった。
今節は小森田友明を先発起用し、佐野裕哉を高い位置で使うなどシステムを変えて臨んだ。その結果、佐野が攻撃に絡む場面は増え、相手のパスミスを拾って大島の得点シーンを作るなど一定の効果はあった。反面でディフェンスはちぐはぐ。横浜FCにフリーで回される場面が目立ち、セットプレーではノーマーク状態になった。
次節に向けて修正すべき点は多い。多いが、今は下を向いている暇はない。「チーム全員で考えていかないとずるずるいってしまうと思う。みんなが何を思っているのか、摺り合わせないと。しっかり受け止めて、切り替えるところは切り替えていかないと」。そう話した大島の言葉が全てだろう。
以上
2010.08.16 Reported by 上田真之介
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