スカパー！生中継 Ch185 後05:50〜
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全国ホームタウンサミットが甲府で行われたのが一ヶ月前の6月26、27日。そのとき、ヴァンくんが栃木のボランティアからレモン牛乳のクッキーを貰ってしまった記憶が今になって頭の中でゴソゴソと動き出している。優しそうな人だったので、ヴァンくんも突っ返す訳には行かなかっただろう。誰がクッキーを食べたのかも気になるし、なんの合理的理由もないが、レモン牛乳を貰うと負けるというジンクスがあるそうで何となく無視できない。ただ、ずばりレモン牛乳のジンクスは生きているそうだが、関連商品のジンクスは崩れているそうなので純粋に栃木に向き合って戦いたい。
中断明けのホームゲームで東京Vに敗れて出足をくじかれた栃木はここで甲府に勝たないと上位追撃のムードがしぼんでしまう。松田浩監督は現実的な修正を行って甲府戦に臨んできそうな気配。栃木は守備がしっかりしているからこの守備をどう崩すのかが甲府の課題。ここ数試合は思うように点が取れていないので、栃木戦でいきなりよくなる夢を見ることは難しい。片桐淳至に言わせれば、「マイク（ハーフナー）が決定機があるのに点を取ってない」と言うことになるが、それを聞いていたマイクは「それは違いますよ、ごにょごにょ」という感じで苦笑い。でも、内田一夫監督は「大分戦ではマイクは狙われていた。賢く、マイクを“おとり”にするなど工夫が必要。マイクと周りの選手の関わりが重要」と話す。この部分が難しい。
このあたりの課題には少し前から直面しているのだが、対戦相手も甲府のストロングポイントを分かっているから解決できていない。4−3−3から4−2−3−1に変えてマイクをサポートする選手のスタートポジションを変えることが一番効果がありそうだが、今節内田監督がどんな判断をするのかが注目点だ。4−3−3でスタートして4−2−3−1に変えるのか、4−2−3−1でスタートするのか。4−2−3−1ならマラニョンとパウリーニョを同時に使うことも出来るので見てみたい。この部分はスタジアムでじっくり見て欲しい。
甲府はどんな形でもいいから前半に先制ゴールを挙げて主導権を取った状態で栃木を前掛かりにさせることが最良の流れ。と、言っても栃木の攻撃力は充分に警戒する必要がある。甲府はベストメンバーが揃うことで、守備が落ち着きその安定感が攻撃に反映されることを期待しているが、ツートップにロングボールをどんどん入れられるのは嫌な感じがする。ロボをリモコンで操る少年役が誰なのかよく分からないが、ロボと崔根植のコンビだけで突破する力があるので90分間気を抜けない。また、前節は登録の問題で出場できなかった栃木のパウリーニョがどんなパフォーマンスを見せるのか分からないだけに、ボランチは2枚の方が安心できるような気もする。「パウリーニョがパウリーニョを倒した」なんて実況を聞く楽しみもあるが、栃木のパウリーニョのニックネームが甲府と同じ「パウちゃん」だったらピッチも混乱する。アナウンサーは「甲府の」、「栃木の」をつけて実況するんだろうかとも思うが、前節の栃木対東京V戦は「高木」という姓の選手が同時に3人ピッチに立っていたのでライターが心配するのは余計なお世話か。
甲府は、「首位・柏強い」、「3位・千葉大丈夫か」という注目の千葉コンビに挟まれたステルス2位なので変なプレッシャーはない。前節は柏を除いたライバルがことごとく負けているので、再開後のホーム初戦はどんな形でも勝って3位以下のチームが背中の数字が読めなくなるほど離れたい。イマイチ内容はフィットしていないが結果が出ている不思議さの中で、「実力」という凄さを証明するシーンを前節よりも1回でも多く発揮して勝てれば満足できるはずだ。ごにょごにょと言いたい部分もあるが、少し前に「勝てば官軍、負ければ賊軍」という大会を見ているだけに今節は勝利至上主義で行こう。
以上
2010.07.24 Reported by 松尾潤
