今回は松田浩監督のタメになる話を。

福岡との上位対決を落とし、12試合ぶりに敗戦を喫した栃木ＳＣ。無敗記録の他にも連勝が４、連続無失点試合が６でストップと、様々な記録が途切れてしまいました。２ヶ月以上も負けていなかっただけに、「久々の黒星がメンタル面に及ぼす影響は小さくないのではないか」という思いが取材陣の中では強く、今週のサガン鳥栖戦に向けてそのあたりの心理状態に関して松田浩監督に尋ねると、「とにかくネガティブに考えない」ことが重要だと話し、松田監督はこう続けました。

「自分達がどうありたいのかを強く考える。１敗で緊張の糸が途切れたと考えるのは、負けた時の言い訳をすでに考えている証拠。そういう心持ちは、勝者になるためには排除しないといけない。『１敗したから次も負けるのではないか』と、人間だから当然思い浮かぶと思うし、弱気の虫は出てくると思う。それをメンタルスクリーンの中からすぐに排除して、『自分達のサッカーさえできればいい。勝敗は二の次だ』と考え、それでも不安傾向が強ければ『命まで取られるわけじゃない』と考える。そう考えることで負けることが怖くなくなる。不安が生じたらすぐに消す。それだけでも全然違うし、メンタル強化になる。ネガティブなことばかり考えていると常に敗者になってしまう」

物事がうまく運ばないと、ついついマイナス思考に陥ってしまうのが人間の悪い癖。ネガティブなことは極力、頭の中から消去する。それは日々の生活でも活かされる方法論なのではないかなと。

取材する度に選手同様、取材者もメンタルが強化されているような…。栃木では取材陣も松田監督に鍛えられています。

以上

★【J2日記】のバックナンバーはこちら

2010.06.11 Reported by 大塚秀毅