5月15日（土） 2010 J1リーグ戦 第12節
仙台 1 - 1 浦和　（17:04／宮城ス／24,162人）
得点者：28' エジミウソン（浦和）、35' 梁勇基（仙台）
スカパー！再放送 Ch184 5/16（日）08:00〜（解説鈴木武一実況松尾武史リポーター村林いづみ）
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●手倉森誠監督（仙台）：

「ビッグクラブの浦和を迎えて勝点3を取りにいきたかったゲームだった。残念ながら引き分けで終わってしまったが、選手は今日あるエネルギーを全部出して戦ってくれた。今日の対戦はお互いにフェアプレーで、お互いに勝点3を取りにいく好ゲームだったと思う。
今日のゲームを終わって、12戦での経験を中断以降のリーグ戦やヤマザキナビスコカップに繋げていきたい。
今日はレッズも仙台もサポーターが素晴らしかったと思う」

Q:ＦＫや全体の動きなど、梁選手についての評価を。
「いつもよりもスペースにボールを収めるところで、預けるタイミングと受け手のコントロールが落ち着くまで時間がかかりすぎた。そこで梁もボールを奪われるところがあったが、徐々にエンジンがかかってきて、1点を取られてから相手の４−２−３−１の２のところで、関口と梁が絡み出してから梁がしかけることができるようになっていた。ＦＫになる前はパスが関口に当たっているが、あの攻撃も流れの中からいけば得点の可能性があった。ただし、ＦＫで最後に決められたところでは、W杯に得点という結果を持っていけるということで、彼にとっては良かったと思う」

Qトレーニングではカウンターで相手を仕留めるための４−１−４−１も用意していたが、田村選手の負傷や相手のエスクデロ選手が効いていたことなどもあって実行しなかったのか？
「エスクデロ選手が入ってから、（浦和が）かなりスイッチが入ったと感じた。これまでは、エスクデロ選手が入ってからのパワーアップはあまり感じなかったが、今日は後半の頭から、満を持していたということを感じた。それによってやはり守勢に押しこまれたところがあったので、それで最終ラインのブロックを自分達から崩してしかけるのが、今日は少し危険だと思った。そして（ＤＦ）4-（ＭＦ）4のままのブロックで、耐えながら一瞬の隙を突くしかないというところに切り替えて、システムを変えずに戦うことで進めた」

Q：内容は上向きながら7戦勝ちがない状態だが、リーグの中断期間でどのような修正をするか？
「さっき選手とは『12戦を戦って勝点13の12位だが、我々が上がった（昇格した）ばかりであまり上にいると中断以降にふぬけになって駄目で、（今はそういった意味で）いい順位につけているのではないかと謙虚に受け止めよう。そうなったときに落としたゲームや勝ちきれなかったゲームを、自分達がこれまでの経験をリーグ再開までに伸ばしていこう』と話した。
私はもっとスピードアップと、取った後の出方、スピードを上げた中での精度を上げていかないといけないと思った。辛抱強く守備はできているし、相手のスピードのある攻撃にも対応できるようにもなってきたので、フィジカルコンディションが整えれば大丈夫だと思う。しかし勝点3を取るためには、この辛抱強い守備からもっとスピードを上げて、なおかつ精度のあるフィニッシュを高めなければいけない。それを上げないといつまでたっても悔しい思いをすると思うので、それをこの中断期間とキャンプ、あとはヤマザキナビスコカップでどんどんトライさせていきたい」

Q：勝点3を狙った試合での引き分けをどのようにとらえているか？
「追いついて勝てれば最高だった。やはり勝点3を取って区切りをつけたかったし、勝点を15に乗せよう、というのがみんなとの約束だったから。それが取れなかったことに悔しさを持って中断に入りたい」

Q：梁選手について「得点という結果を持ってW杯に」ということだが、彼はW杯に行ける（メンバーに入れる）という認識でいるのか？
「梁とも個人的に話をしたが、クラブには正式に代表に合流させるという文書が来ているし、もしかしたら24番目のメンバーかもしれないが、そこで行って一緒にトレーニングしている中で何が起こるのか分からないし、アピールができればメンバーの入れ替えもあるだろうということだ。

彼の人生を考えれば、ベガルタに来たのもいろいろなチームから声がかからなくて、実際のところ年が明けてからベガルタのテスト生としてやってきて、契約にこぎつけ、そのあとにJ2暮らしが長かったなかでレギュラーをつかみ、キャプテンにまで成長し、努力してここまではい上がってきた選手だ。すんなりW杯といかないところが彼らしいな、と思っている。可能性が少ない中でも代表のキャンプでも一緒にトレーニングを積んで、何か起こればいいという期待で送り出したいと思う。

とにかく、あの大会に行けること自体が素晴らしいことだし、彼がその大会（メンバー）にもし漏れたとしても、代表に帯同してあの大会を肌で感じてくれれば、行っただけでもこのJ2から上がったばかりのチームで、J2暮らしが長かった若手が刺激を受けると思う。とにかく行ってきてほしい。今日、けがをしなくて良かった」

以上