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【AFCチャンピオンズリーグ2010 アデレード vs 広島】プレビュー:ACLに対して万全の準備で臨むアデレード。個々の能力が高い首位チームに対し、広島は美しいパスサッカーで挑む(10.03.24)

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3月24日(水)AFCチャンピオンズリーグ2010 アデレード vs 広島(18:00KICK OFF/アデレ)
試合速報 | ホームゲームチケット情報 | 決勝戦は11月13日(土)に国立競技場で開催!
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「君たちは、日本のジャーナリストか」
昨日、広島が練習を行った「フランク・ミッシェル・パーク」をホームグラウンドとするクラブチーム=ホワイト・シティ・ウッドビル(南オーストラリア州2部リーグ)のチーム関係者が、声をかけてきた。

「水曜日は、ACLを取材するんだろう?」
「はい」
「だったら、アデレード・ユナイテッドの中でも、オランダ人のストライカーとアルゼンチン人のプレーメイカーに注目するといい。彼らはいい選手だからね」
オランダ人ストライカーとは、前節の山東魯能戦で先制点を決めたセルジオ・ファン・ダイクだ。今季、同じAリーグのブリスベン・ロアーFCから移籍してきた選手で、185センチの高さを活かしたプレーが持ち味。Aリーグの2年間で50試合26得点を記録している非常に身体能力が高いFWだ。また、アルゼンチン人のプレーメイカーとは、今季から加入したマルコス・フローレス。攻撃能力が高いボランチで、山東魯能戦では一発のスルーパスでDFを置き去りにしてしまい、ファン・ダイクのゴールの起点となった。

アデレード・ユナイテッドの攻撃の中心は確かにこの2人なのだろう。しかし、彼らだけに頼ったチームではない。

例えば、AFCチャンピオンズリーグで2試合連続ゴール中のFWマシュー・レッキー。わずか19歳にしてオーストラリア代表の座を獲得した彼が浦項戦で見せたゴールは、特に刺激的だ。約60mのドリブルでDFを次々とかわし、最後は身体を入れてきたDFの背中越しにボールをつついてゴールに流し込む。ホームスタジアムのサポーターを熱狂させるパワーとスピードにあふれた180センチの若きオージーの存在に、広島は十二分な警戒を要するはずだ。

他にも、山東魯能戦でファン・ダイクのゴールを演出したクロスを放ったルーカス・パンテリスや、かつてギリシアでプレーした経験を持つトラヴィス・ドッドなど、攻撃的な人材は多彩。山東魯能戦でCKからレッキーのゴールを導いた左サイドバックのスコット・ジャミーソンのキックも、要注意だ。

今季のAリーグは全日程を終了し、アデレードの2009−2010シーズンの成績は10位とここ最近にない低迷を記録。しかし逆に、シーズンがスタートしたばかりの東アジアの国々と違い、ACLに集中できる環境にある。「どうしてリーグでは苦戦してきたのに、ACLでは勝てているのか」。ハインドマーシュスタジアムで行われた試合前日の公式会見での質問に対し、ジョセフ・ミューレンコーチ(かつて広島でのプレー経験を持つアウレリオ・ヴィドマー監督は、コーチライセンスの関係でACLの公式会見には出席できない)は、「2009−2010シーズンは、2008年のACL準優勝という結果を受け、サポーターが大きな期待を寄せてくれた。しかし、それがプレッシャーに変わってしまったためAリーグの、特にホームで勝つことが難しかった」と分析。「しかし今は、そのプレッシャーから解放され、ACLに集中できる」と語った。実際、難しい山東魯能とのアウェイ戦も制し、現在2連勝中。広島に勝利すれば、1次リーグ突破に大きく前進できることは間違いない。

逆に広島とすれば、Jリーグで連勝を果たし開幕直後からは確実に右肩あがりにきているだけに、この首位アデレードとのアウェイ決戦で決勝トーナメント進出へのきっかけをつかみたい。ACLで8得点を奪っている実績を持つ山崎雅人の復帰はその起爆剤となりうるだろうし、森崎浩司や山岸智も湘南戦で得点に絡むなど、攻撃陣は明らかに上げ潮傾向。「広島は美しいサッカーをするチームだ。その私たちのサッカーを、スタジアムの観客やテレビをご覧になる視聴者にお見せして、サッカーを見る喜びを感じていただきたい」とペトロヴィッチ監督も公式会見でその自信を語った。

実際、アデレード側も広島を警戒している。公式会見に出席したドッド主将は日本人メディアの取材に対し「間違いなく難しい試合になる」とコメント。「広島は連敗しているが、いずれもアンラッキーな敗戦だった。個々の能力は高いし、特に佐藤寿人は要注意だ。開幕当初は不調だったが、Jリーグでは得点をあげて上り調子のようだね。できれば、ACLでは不調のままでいてくれるとありがたいが」と語っている。

とはいえ、まだ広島はACLの舞台で本来の力を発揮できていない。昨日、現地に着いた時は選手の誰もが「身体の重さ」を口にしていたが、それが明日の本番までにどれほど改善されているか。コンディションさえ整えられれば、広島の「ワンタッチパスを駆使した速いサッカー」(ペトロヴィッチ監督)がアジアを驚かせる可能性は、秘めているはずだ。

以上

2010.03.23 Reported by 中野和也
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