3月9日（火） AFCチャンピオンズリーグ2010
全北 1 - 2 鹿島　（19:00／全州）
得点者：42' ENIO（全北）、70' 中田　浩二（鹿島）、90' 遠藤　康（鹿島）
ホームゲームチケット情報
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●野沢拓也選手（鹿島）：
「いままで一番良い試合だったんじゃないか。今までの韓国のチームとは違って、うちに似ていた。ボールを回してきた。今までの韓国のチームならガツガツ来るだけだったけど、個々の能力が高かった。欲を言うならもっと点が欲しかった」

●内田篤人選手（鹿島）：
「いやー、よかったよかった」

Q：今までの韓国のチームと印象は違った？
「守備がうまいなと思った。きちんとラインをつくって、センターバックも強いし、良いFWもいたし、ブラジル人もうまかった。スカウティング映像を見たけど、結構強いなと思っていた」

Q：先に点を取られて嫌な感じになったのでは？
「そうですね。ちょっとまずいなと思ったけど、1点取れて。チャンスはあったから前半から取れればいいなと思っていた」

Q：最初は、相手が出てきた感じがした？
「どうかな？　出てきてもボランチとセンターバックの間がポンと空いていた。出てくるなら出てきても良いけど、そこをうまく使って攻撃できたらいいなという感じで。スカウティングだとチェ・テウクが嫌だった。スピードもあってドリブルもあったから、前半は見ていようと思っていた。ボールを持たせなければ、そんなに怖くなかった」

Q：今日、上がらなかったのはそういう理由からか？
「チェ・テウクだけは絶対に抑えてやろうと思って。そうすれば勝てると思っていた」

●曽ヶ端準選手（鹿島）：
「先制されて苦しい展開でしたけど勝って良かったです」

Q：決定的なシュートも何本も止めましたが？
「難しいのはヘディングシュートくらいで。1-0の時でしたし、あれで2-0になると流れは違った。その後、すぐに同点に追いついたので良かったと思います」

Q：雨は気になりませんでした？
「多少、セーフティーにやらなきゃなと思ってましたけど、それより雪になって寒かったです（笑）。雨は覚悟してましたけど」

Q：試合開始直後からガチガチやってましたね
「肉弾戦のところはありましたけど、みんなしっかり行っていたし、その上でしっかり勝てた。球際で負けないことが流れを掴んだんだと思います」

Q：相手が強いということで、どういう雰囲気だったんですか？
「ビデオを見ても前線は李東国もブラジル人２人も、途中から出てきたクロアチア人もすごくうまくて良い選手が多かったので、注意しなきゃいけない選手は多かったですね。みんなしっかり対応できたと思います。まあ、1点決められたところではルーズになって、相手の良さが出てうまく崩されてしまいましたけど。そういうところは修正しなきゃいけない。時間帯も終了間際に近かったですし」

Q：試合の中では落ち着いて普段通りできましたか？
「こういう厳しい試合は予想できていましたし、去年も水原に対して浦和に勝って、こっちに来てやられたこともありました。そういう面では去年の経験は生きていると思いますし、その上でしっかりグランドの上でできたと思います」

Q：最初の失点の時間帯は、去年と似たような感じでしたよね？
「そうですね。そのあと相手があんまりそのままの勢いで来なかったところもありましたけど、しっかりそこで後手後手にならずにいけました。浩二（中田）の右足とヤス（遠藤）の右足という、なかなか見られない２本がこういうところで見られて良かったと思います（笑）」

Q：遠藤選手は出場機会が増えて自信持ってプレーしているように見えますが？
「やっぱり継続的に使われることによって自信も出てきただろうし、プレーにも良さが出ている。その中で本人もしっかり結果を出している」

Q：得点シーンは、すぐに打っちゃうかと思ったんですけどね。
「スピードがある選手じゃないのに、よくあそこに入っていったなと思いながら（笑）。独特のリズムはありますけど、よくあそこにスルスルと入っていって、そして落ち着いて右足で。すばらしかったですね。そういうチャンスをものにしてくれるのは、やっている選手にしても良いことですしね」

●中田浩二選手（鹿島）：
「打つかどうか迷ってトラップしたら中に入っちゃって、『打てばいいや』と思って打ったら相手に当たった。相手に当たって良いコースに行った」

「あれはオウンゴールだよ」（背後を通った興梠慎三選手が一言）

Q：あそこを狙ったんじゃなかったんですね？
「右でそんなに狙えないです」

Q：１点ビハインドの状況は、どんなことを考えながら試合を進めていましたか？
「前半からチャンスはつくれていたから。１点取られたけど我慢すればまたチャンスはあると思っていたし、監督も言っていたけど1点取られたからって前へ前へバランスを崩すのが一番嫌だった。我慢しながらの試合にはなったと思うけど良いところで取れた、セットプレーで。やっぱり点を取るんだったらセットプレートで取れるのがうちの強みでもある。フェリペがよく見てたよね、あれは。うまかった」

Q：相手はKリーグ王者でしたが、印象は？
「もっと前半からガンガン来るかと思ってたんだけど意外と来なかった。うちもちょっと焦って蹴りすぎた部分もあるけど、つなぐ部分はつなげていたし、チャンスもつくれた。いい形でできてたんじゃないかな。あまり受けるという形でもなかったし、どちらかというと主導権はこっちが握れてたんじゃないかと思う。ただ、失点の場面は相手がうまかった。ああいう崩され方はなかったし、あの辺はうまいなと思った」

Q：最後のほうはスペースができましたが？
「もうしようがないよね。勝てればベストだとは思ってたけど引き分けでもOKだと思ってたし、相手はホームで勝たなきゃいけないからどんどん前に来ていたから。その前にも、マルキ（マルキーニョス）がミスはしていたけど裏に抜ける形はあった。あそこは狙い通り。相手は出てくるのがわかっていた」

Q：我慢した若手がこういうところで結果を出すことはチームにとっても勢いを与えますか？
「ヤス（遠藤）は４年目で、去年ほんとうにいい準備をして良いトレーニングをしていた。そういう選手が出てくるというのはチームにとっていちばん良いことだと思うし、今回来れなかった他の選手へのメッセージになると思うしね。ヤス自身がいちばん自信を持ってこれからもやっていけると思う。シーズン始まる前に今年は誓志（増田）や有三（田代）が抜けて、そういうのが一番必要かなと思っていた。ヤスがこうやって出てきたことは素直にうれしいよね。開幕のレッズ戦の時にアシストして、今日は点を取って途中から良い仕事をしてくれているから出ている選手も助けられる」

Q：遠藤選手の中に、変わった部分はありますか？
「今年は良いキャンプの入り方ができたと思うけど、最初の試合で監督がああいう形でチャンスをあげて、それである程度できた手応えがあって、今は試合に入っても自信をもってやれていることが一番大きいんじゃないかな。この前のACLの長春の時も途中から出てきてそれなりに仕事ができて、そういう積み重ねで今は自信を持ってできているからそれが一番大きいと思う。もともとのポテンシャルがあったからね。ただ、若い選手ってそれをどう使ったらいいのかわからなくて、ただがむしゃらにやったりムキになったりして空回りすることが多いんだけど、今年はプレシーズンから一緒にできた部分で、落ち着いてやれてるんじゃないかな」

●遠藤康選手（鹿島）：
「なんか家で悪いこと起きてないかな（笑）」

Q：監督からは、いつもどおりの指示だったのか？
「韓国がめっちゃ運動量が落ちたので、カウンターでなんとか行けるんじゃないかと思ってました。とりあえず守備を考えてたので、僕らはおまけみたいなもんですよね」

Q：公式戦初ゴールですか？
「初ゴールっす。しかもヒーローインタビューもないってね（笑）」

Q：アウェイの決勝ゴールという重みのあるゴールです
「そうっすね。それがすごいうれしいです」

Q：GKのタイミングを外したのは意識して？
「いや、あまり考えてなかったです。右足だったんで、入るかなってすごい不安だったんですけど。入って良かったです」

Q：ボールを持ち替える余裕はなかった？
「いや、あそこは右足しかないでしょ。持ち替えてたらダメだったかな」

Q：この前のJ開幕戦ではアシストで今日は得点。自信にもなっているのでは？
「ほんとにうまくいき過ぎてる感じがします。もうだいぶ慣れてきたんで、余裕がありますけど」

Q：これまでの３年間は、この時のためにあったと思うのでは？
「みんな試合に出たいために練習してると思うので、こういうふうに３年間練習して試合に結果で出たのはうれしく思います」

Q：プロ初ゴールまで時間がかかったが？
「いや、あんまりゴールとか考えてなかった。チームに貢献できるようにと思っていた。そしたらたまたま入った、そんな感じです」

Q：アシストを決めてゴールを決めてとなると、今後は今まで以上の結果を求められるようになっていくと思うんですが？
「それはありがたいですね、サッカー選手としては。次も点が取れるように、期待に応えられるように頑張りたいと思ってます。でも、ヒーローインタビューは苦手だ（笑）」

Q：監督から何か声をかけられましたか？
「おめでとうって抱きしめられた」

（飛び入りしてきた岩政大樹選手からの質問）Q：ゴールシーンはどういうふうに考えてましたか？
「だから、調子にのるって」

（岩政）Q：調子にのるっていうこと？
「いやいや、違う違う」

（岩政）Q：ちょっとジャージが小さいと思うんですけど？
「それはサイズミス。上も下も小さいし（笑）」

（ここで岩政選手は「調子にのるなよ！」と言い残してバスへ）

Q：この間の試合も岩政選手がいちばん喜んでいましたね？
「大樹さんがずっとアドバイスしてくれてたんで。大樹さんの期待に応えられてよかったです」

Q：どういうアドバイスが心に残っていた？
「なんすかね、プロで言ってくれるのは大樹さんくらいしかいない。ひとりは言ってくれる人がいないと個人的にはダメなんで、唯一言ってくれる人で感謝しています。今いないから言うけど」

Q:「もっと練習しなきゃだめだ」とかそういうアドバイス？
「そうっすね。うちらがゲームをやってる時、トップは休みじゃないですか。その時に気づいたこととかちょっかい出しながら言ってくれます。言ってくれるのと言ってくれないのとではだいぶ違うので。プロではなかなか言われない。だから感謝してます。やばい、大樹さんの株、上がっちゃったじゃん（笑）」

●伊野波雅彦選手（鹿島）：
「痛み止めは打たなかった。打ったほうが痛いから。あんな崩され方をしたのは初めて」

Q：ショックだった？
「逆に簡単に入りすぎたから、別に気にならなかった。ズドンとミドルとかでやられたほうが俺としては嫌だ。水原戦で最初に１点やられて、みんなバラバラになったのがあったけど、今日は１失点の場面以外はほとんどそういうこともなかった。カウンターで１本あったけど、辛抱強く守れば相手は最後に運動量が落ちるだろうと思っていた」

Q：落ちるだろうというのはスカウティングのデータにあったのか？
「結構、ありましたね。後半の残り１５分くらいと。ボランチが食いついてくるので、どんどんサイドに流れた段階でDFラインも一緒に上げてがっちり来る感じだったから、後半になったら多分落ちてくるだろうなというのはビデオでも出ていた。その時間帯が来るまではしっかり守ろうと大樹さんと話していた」

Q：その時間帯まで１−１でいけたのが大きかった？
「１−１になったのが、デカかったです。負けるか引き分けで全然違うから。去年の経験があるし去年と同じことをやってはいけない。個人としてもここで結果を出さないと使ってもらえないということもあるし、そういうプレッシャーの中でやっていた。負けたら俺がたぶん落とされるんだろうと」

以上