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【J1:第1節 大宮 vs C大阪】レポート:「今日は泰史のためだけに…」ひとつになった大宮が3発完勝。J1昇格以来初の首位に立った!(10.03.08)

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3月7日(日) 2010 J1リーグ戦 第1節
大宮 3 - 0 C大阪 (15:05/NACK/10,210人)
得点者:14' 橋本早十(大宮)、44' 石原直樹(大宮)、82' ラファエル(大宮)
スカパー!再放送 Ch183 3/9(火)23:00〜(解説:小倉隆史、実況:土井敏之、リポーター:石川葉子)
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試合前から、スタジアムの空気はひとつになっていた。コンコースには、ピンクとオレンジが入り混じっており、両サポーターが垣根なく横断幕にメッセージを書き込み、募金をしていた。キックオフ直前、塚本泰史がピッチ上に登場すると、全方向から彼へのコールが聞こえた。

迎えた開幕戦はもちろん両チームにとって特別。だが、大宮にとっては、特別な中の特別な一戦だった。

「今日は泰史のためだけにやろうって決めていた」(藤本主税)

「今日は泰史との約束があった」(杉山新)

「勇気づけようと思ったが、逆に泰史に力をもらった」(ラファエル)

チームが同じ方向を向き、ひとつになったらこれだけのことができるんだ、そう示す完全なる勝利だった。第一節終了時点でに過ぎないが、初めてJ1での首位に立つこともできた。

事前の予想通りの布陣で、試合は始まった。大宮の4−4−2は昨季までと全く違うことが一見して明らか。高い位置を取る両サイドバックが、前半から躍動した。
一方3−5−2で始めたC大阪はフィット感の無さなのか、戦いづらそうだった。ディフェンスラインから思ったように前に運べず、香川真司、乾貴士の期待のドリブラ達にボールが渡ると途端に標的にされ、つぶされる。香川の強引な仕掛けは、この日の大宮の気合の前には通用せず。他に多くの形を持たないC大阪は、特に前半はチャンスを作り出せなかった。

主導権は、あっさり大宮が握った。先制点は14分、橋本早十の右CKが味方にも相手にも触れずにゴールに吸い込まれた。本人曰く「ラッキー」な形での先制となった。続いて前半終了間際には、香川の強引な仕掛けが引っかかったところから味方にボールが渡り、藤本からラファエルとつなぐ。右サイドを突破したラファエルが、軽く相手をいなし中央で待つ石原直樹へクロス、「目が合った」石原は右足ダイレクトで流し込んだ。2−0としたところで試合を折り返した。

後半開始すぐには、今季の大宮らしさが表現された。48分、左サイドバック村上和弘から、右サイドバック杉山への「年に一回モノだよ」というラストパスが出された。杉山はこれを外してしまうのだが「年に一回と言わずまたお願いと言った」と笑いながら明かした。そして、ダメ押しの3点目は82分、マトの強烈な左足フリーキックから。バー直撃で勢い良く跳ね返ったボールをラファエルが冷静に右足で流し込んだ。選手交代を行い4バックに変更したC大阪は中盤に動きが出て、試合終盤に向けチャンスを作れるようになってはいたが、そこは大宮が鉄壁の守りを見せた。終了間際にラファエルが右ふとももを押えてピッチを後にする場面があり、今後が心配ではあるが、この試合だけを見れば完勝だった。

試合終了後、塚本を含めた選手たちは場内を一周した。C大阪サポーターからも、大宮サポーターからも心からの拍手が送られた。塚本は「昨日の他会場でも声援を送ってくださって幸せです」と感謝の言葉を口にした。いくつもの会場で塚本コールが起き、募金活動などが行われており、ひとつになっていたのはここNACK5スタジアムだけではなかったと気づかされる。

ロッカールームで「みんなが俺らやったぞ、次は泰史ががんばれ」と、塚本は選手たちから激励を受けたと言う。この日の試合は、近日、手術を受ける塚本のパワーになる試合だったはずだ。そして、塚本からどれだけのパワーをもらったかを思い知らされる好ゲームでもあった。

以上
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