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【2010シーズンスタート!:広島キャンプレポート】2月8日(月)トルコキャンプで見せた「新しい中盤」の可能性。離脱者が多い中でも表現している広島のサッカー。(10.02.08)

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今年もJ's GOALでは、全クラブのキャンプ取材を実施します。
レポートに加えて、動画でトレーニングの様子や、選手の生の声をお届けする予定です。監督はもちろん、気になるあの新加入選手のインタビューなど、2月下旬までの間、取材をしていきますので、お楽しみに!
広島シーズンパス☆2/14までに申し込んでACL第1戦へ行こう!
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1月31日にトルコ・アンタルヤに到着して以降、広島は1週間で4試合(主力組)のトレーニングマッチを行うハードなキャンプを行っている。そのうち、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)バルチザン・ベオグラード(セルビア)テプリツェ(チェコ)といった東欧各国のリーグで優勝を争っているような強豪たちとも対戦、そのいずれの試合でも美しいパスワークと次から次へとスペースに湧き出てくる攻撃的なサッカーを展開した。ディナモ・ザグレブの選手からは「広島は13人でプレーしているんじゃないか」という声も出るほど、内容の濃いプレーを随所に見せつけた。

特に秀逸なプレーを続けているのが、高萩洋次郎・森崎和幸・中島浩司の中盤トリオだ。FWの近くで次々と変幻自在のアイディアを繰り出してDFを幻惑させる高萩は、4試合全てに先発出場し2得点1アシスト。昨年苦しめられた腰痛もおさまり、広島の得点源として大いに期待できる活躍を見せている。森崎和は「選手の個人名を挙げて評価するのは好きではないが、唯一彼だけは名前を挙げて称えたい」とペトロヴィッチ監督が絶賛する選手。全体が攻撃に比重がかかりがちなこのチームのバランスをとれる唯一の人材は、鋭い読みと球際の強さをいかんなく発揮してボールを奪い、そこから緩急とりまぜたパスワークで試合をコントロール。川崎Fから新加入の右サイド=山岸智との連係も良く、長いパスでサイドに散らすプレーの精度も高い。

その森崎和のパートナーは青山敏弘だが、彼は現在、右膝半月板を傷めて長期離脱中。開幕には間に合わない。では、その代役は誰か。高柳一誠や桑田慎一朗らを試してみたが、なかなかうまくいかない。宮崎キャンプの浦和戦では森崎浩司が可能性を見せたが、彼はその試合で右足を負傷し、トルコキャンプは別メニュースタートとなった。
キャンプ3試合目のテプリツェ戦。足の負傷で長期離脱していたストヤノフが約5ヶ月ぶりに実戦復帰を果たすと、ペトロヴィッチ監督はそれまでリベロでプレーしていた中島をボランチに起用。森崎和と同タイプと見られていた中島のボランチ起用に指揮官は一時逡巡を見せていたが、それは杞憂だった。守備が強く安定感のある森崎和を信頼して中島は積極的に前に出る。その動きが高萩と森崎和、前後二人の蝶番的な存在となり、3人の関係がより強固になった。クレバーで試合の展開を読むことができ、同時に決定的なパスを出せる森崎和と中島、高萩でつくる三角形は、運動量の多さと躍動感が際立った柏木陽介(現浦和)と青山が君臨していた昨年の中盤とは、また違った魅力が引き出されている。
「中島さんは経験がある選手で、サッカーもよくわかっている。特に話をしなくても、自然と今の形ができている」とは、森崎和の表現。一方の中島は「カズと一緒にやる時は、前からプレスにいって限定すれば後ろで潰してくれるという想いがある」と信頼を口にする。ただ、そういう関係がつくれるのも、「ずっと同じ監督の下で積み上げてきたものがあるから」(森崎和)だ。「ウチは誰かに頼らなくても、いいチームであることは間違いない。誰とどこでやっても、チームとして意思統一できる」と彼は自信を示す。
実際、トルコキャンプで好調ぶりを見せつけていた山崎雅人がテプリツェ戦で右足の指を骨折してしまったのだが、続くミニオル・ベルニク(ブルガリア)戦でトップ下に入った高柳一誠とケガから復帰直後の森崎浩司がゴールして勝利。誰かが欠けてもチームとして穴を埋められる機能性を、十分に証明した。
7日、同じトルコでキャンプを行っているACLグループリーグのライバル=山東魯能(中国)の練習試合を視察したペトロヴィッチ監督は「彼らは3人の代表選手が抜けているから、参考程度だね。3人も主力が抜けたら、別のチームになってしまうから」と語る一方で「広島は4人も5人も主力を欠いてしまうことが多いが、『別のチーム』となってしまうほどの影響で出ているか、それはわからないけどね」。
青山・山崎・ミキッチという負傷者に加え、佐藤寿人・西川周作の代表組を欠いた中でもしっかりと自分たちのサッカーを表現できている現状に、指揮官は一定の評価を与えている。もちろん、4試合の練習試合全てで見られた「安い失点」と「チャンスに対する得点確率の低さ」など、課題も山積していることも事実だが、広島にとっての「ACL元年」を順調に滑りだせたことも確かな実感だ。

以上

J's GOALでは2010も全クラブキャンプ取材を実施します!
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2010.02.08 Reported by 中野和也
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