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【ベガルタ仙台ドリームマッチ2010 ベガルタ仙台 vs 宮城ドリームチーム】レポート:冬に訪れた夢の一日。かつての仙台のスターを相手に、2010シーズンの仙台が「初陣」。(10.01.31)

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1月30日(土) ベガルタ仙台ドリームマッチ2010
ベガルタ仙台 3 - 3 宮城ドリームチーム (13:00/ユアスタ)
得点者:8' 渡辺広大(ベガルタ仙台)、13' 太田吉彰(ベガルタ仙台)、16' オウンゴール(宮城ドリームチーム)、20' 山下芳輝(宮城ドリームチーム)、33' 奥山泰裕(宮城ドリームチーム)、42' 富田晋伍(ベガルタ仙台)
★スターティングメンバー
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冬に訪れた夢の一日。かつての仙台のスターを相手に、2010シーズンの仙台が「初陣」。
当然の如くまだ肌寒い、1月のユアテックスタジアム仙台が、季節外れの熱気と歓声に包まれた。

「J1昇格記念 ベガルタ仙台ドリームマッチ2010」(主催:社団法人 宮城県サッカー協会)には、前身のブランメル仙台時代も含めた仙台OB陣の他、宮城県出身の奥山泰裕(現・ガイナーレ鳥取)や、2000年、浦和のJ2生活を終わらせるゴールとなった、最終節の延長でのミドルが記憶に新しい、仙台・東北学院高卒(千葉直樹の先輩にあたる)の土橋正樹さんなど、宮城にゆかりのある選手・元選手たちが集結。一日限りの「ドリームチーム宮城」を形成し、仙台と対戦した。

先手を取ったのは、グアム帰りで体が重いとは言え、寒さの中でもスタジアムに集ったサポーターに向けて変な姿は見せられない仙台。8分、今年も得点源として期待が高まるセットプレーからの得点だった。梁勇基の左CKに、ニアで新加入、鎌田次郎が頭を合わせる。一旦は守るドリームチーム宮城のGK、小針清允(現・ガイナーレ鳥取)が反応良く弾くが、こぼれ球を渡辺広大が蹴り込んだ。決めた渡辺は、アウェイ側のゴール裏で「仙台の選手たちに」(もちろん、笑いながら)ヤジを飛ばしていた「ドリームチーム宮城のサポーター」に向けて、してやったりのポーズ。これで会場全体が和み、さらにフレンドリーマッチとしての面白さが加速していった。 13分には新加入選手として、鎌田とともにこの試合に出場した太田吉彰が、挨拶代わりのゴールを決めて、仙台が追加点。

だがドリームチーム宮城も、もちろんやられっぱなしというわけにはいかない。体力の衰えはフットサルよろしく、出入り自由な交代の活用でカバー(笑)しつつ、直後にオウンゴールながら1点を返すと、20分にはGKのボールをそのまま奪った山下芳輝(現・FC琉球)が同点弾。さらに23分、今度はサイドからの素早い崩しを、最後は奥山が押し込んでついに逆転してしまう。1点目のオウンゴールの際はまだ笑いながら倒れ込む余裕もあった仙台の選手も、この展開には顔面蒼白(?)。
しかし42分、前半のゴールショーを締める美しい一発が。ゴール正面に走り込んだ富田晋伍が放ったミドルは、右足アウトにかかって強烈なスライスカーブを描き、ゴール右へと突き刺さった。「J1のリーグ戦で見たい!」。そう思わせる美弾に、サポーターも新たな期待を抱いたのではないだろうか。このゴールで3−3の同点となったところで前半は終了する。

後半は、一転、守備選手の奮闘が見られる45分となった。中でもスタジアムを沸かせたのが、2003〜06年に仙台在籍、昨年の徳島を最後に現役生活にピリオドを打った高桑大二朗さん。足が止まり始めたドリームチーム宮城のDFラインを飛び出し、立て続けに1対1のチャンスを迎えた、中原貴之、三澤純一、中島裕希ら仙台のアタッカーの突進を、現役時代を彷彿とさせる勇敢なセーブで封じた。その後、田村直也選手の強烈なニアへのシュートを右手一本で防いだプレーには、この日一番と言ってもよい歓声が沸いた。

試合はこのまま仲良く、3−3の引き分けで終了。後半からの登場時「ここにいる全選手を知っている唯一の選手」とアナウンスされた、仙台で今季15年目のシーズンを迎える千葉直樹は試合後「本当に楽しかった」と語っていたが、今季選手の活躍の予感や、往年の選手たちの衰えない美技を目の当たりにしたサポーターもまた、同じ感想で帰路につけたのではないだろうか。

夢の一日を終え、仙台は2月2日から宮崎・延岡の地で、再び厳しいキャンプを再開させることになっている。

以上
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