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【大分トリニータ 経営に関する記者会見】会見における(株)大分フットボールクラブ 溝畑宏代表取締役社長コメント(09.11.20)

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 Jリーグの公式試合安定開催基金から最大で6億円の融資を受けることが決まった大分フットボールクラブの溝畑宏社長は20日、本社会議室で経営に関する記者会見を開き、今季のチームの成績不振、経営難に陥った責任をとり退任することを発表しました。
 以下に、記者会見での溝畑社長のコメントを掲載します。
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●(株)大分フットボールクラブ 溝畑宏代表取締役社長:

「皆さん、今日はお集まり頂き有難うございました。先日、私の進退についての話があり、私なりに方向性を出したので皆さんに報告したいと思います。クラブに関わり15年8ヶ月の歳月が経ち、ゼロからスタートしたチームは多くの方に支えられてきました。県リーグから九州リーグ、JFL、J2、J1と一歩一歩階段を昇ってきました。私はクラブを愛し、クラブの成長のために何ができるか15年間考え自問自答してきました。結論から言うと、クラブチームである以上、今季の成績、経営の両面で責任をとるのが社長の責務であります。ひたすら昇格を重ねてきたチームがJ2に落ちたこと、苦楽をともにしたマルハンのスポンサーの撤退など、今年は様々な要因が重なって経営が悪化しました。再生に向けての筋道を考えたとき、社長として次の新しい発展のためにケジメをつける時期と判断し、退任を決めました。時期については、最終戦の終了後に頃合いをみて正式に退任したいと思っています。後任については、代表権を返上した後、現副社長である皇甫官が社長代行となり運営していきます。その後の人選はここで私が言うべきことではないし、役員、関係者が決めることなでの差し控えたいと思っています。

 この場を借りて言いたいことは、1990年5月に父親の一本の電話からイタリアのW杯を見に行って、これ(サッカー)を大分に持って帰りたいという気持ちから全てが始まりました。何とか大分を変えたい。身の丈論を廃止し、大分から日本を、世界を語れる人材をつくりたい。そんな純粋な気持ちからW杯の招致運動を重ねていきました。自分の住んでいる町に誇りを持ってもらいたい。そのためには誰もが大分を好きになり老若男女、地域を越えてみんながひとつになるJリーグの理念に感銘を受け、94年にゼロからスタートしました。3人の観客から始まった県リーグ時代から夢を持ってやってきました。今では1,300社を超えるスポンサーに支えられ、厳しい時代も乗り越えることができました。私はトリニータと結婚し、トリニータに育てられて、ここまでくることができました。苦しい時期もありましたが多くのサポーターに助けられました。監督やコーチ、スタッフ、選手に恵まれて感謝しています。多くの大分トリニータに関わってくれた皆さんに感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございました」

Q:これまで大分のために尽力されてきましたが、このような事態になってしまい一番後悔していることは何ですか?
「経済情勢が悪化し先行き不透明のなか、選手、監督のコストを含め厳しく管理できなかったことですかね。しかし昨年ヤマザキナビスコカップで優勝し、なんとかみんなの頑張りに報いたいとの思い、この愛情が今回の経営圧迫につながったのかなと思います。成績については、開幕前の海外大会、ピッチの芝の問題からのケガ人続出など多くの要因が重なったことです。クラブは昇格、降格、プラスとマイナスの両面を経験したことで大きく発展してもらいたいと思います。やり残したことは、J2に落ちたチームをJ1に昇格させることができないこと。それが一番悔しいです」

Q:一昨日の会見では進退を考えたいと言っていましたが、退任はいつ決めたのですか?
「本当の自分の意志というのは2、3カ月かけて考えることで、チームのためにどうするかずっと考えていました。昨日の取締役会でも進退の話はしていません。J2に降格が決まり、マルハンがスポンサーから撤退するなど多くのことがあり、自分のなかで方向性を決め、結論を出しました。昨日、今日考えて答えを出したのではありません」

Q:今後のトリニータとの関わり方は?
「創設以来関わってきた大分トリニータは、自分にとって大切な存在。これからもバックアップをしていきたい。私は97年からチームの個人会員であり、今もロイヤルシートを買っています。死ぬまで大分を応援したいと思っています」

Q:退任後の身の振り方は考えていますか?
「何も考えていません。ここ最近はずっとトリニータのことしか考えていなかったので。これまで常にハイテンションで仕事をしてきたので、少し頭を休めリセットしたいです。チームの再建計画については、全く関わらないことはないですが、社長代行とJリーグから派遣された熊地洋二氏が中心になって進めてくれると思います」

Q:これまでに一番印象に残っていることは何ですか?
「強いて挙げるなら、県リーグの最初の試合ではたった3人だった観客が2004年の鹿島戦で3万人を突破したときのこと。夢は言い続ければ実現するんだと思いました。思い出はいっぱいあります。J1に昇格したときのことや昨年ヤマザキナビスコカップで日本一になったこと。きりがないです」

Q:今日の練習後に選手に退任することを伝えていましたが、どのような話をしたのですか?
「苦楽をともにした監督、スタッフ、選手には自分の口から伝えたかった。社長としてではなく、君らと過ごした時間は幸せだったと同志の思いを伝えました。最後に選手一人ひとりと握手をしましたが、J2時代からともにした高松や梅田、西山の目は直視できませんでした。いろいろとこみ上げてくるものがあったので。彼らにはトリニータ魂をもって頑張ってほしい。大分トリニータは地域、世代を超えてひとつになれる存在。これからも光り輝く存在であってほしいです」

以上
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