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【ヤマザキナビスコカップ:決勝 F東京 vs 川崎F】川崎F側レポート:大舞台に飲まれ、失点によって平常心を失った川崎Fは自滅。初戴冠の夢はリーグ戦へ(09.11.04)

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11月3日(火) 2009 ヤマザキナビスコカップ 決勝
F東京 2 - 0 川崎F (14:09/国立/44,308人)
得点者:22' 米本拓司(F東京)、59' 平山相太(F東京)
★ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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まるで迷路に迷い込んだかのように、焦りの心理がサッカーに投影されていた。前半の22分を境に、川崎Fは迷走を始め、強引さだけが際立つ形となった。
そもそも焦る必要はなかった。1点をリードされてはいたが、時間はまだ十分すぎるほどに残されていた。リーグ戦で見せてきた得点力を持ってすれば、ビハインドを跳ね返すだけの力は持っていたはず。ただ、失点までの流れが悪すぎた。

試合は立ち上がりから川崎Fがリズムを掴む展開となる。ただ、F東京もそうした展開は折り込み済みで、ジュニーニョ、鄭大世といったキープレーヤーを抑え込むことに成功していた。そんな展開を動かしたのが、谷口博之の縦方向の飛び出しである。前半19分に鄭大世とジュニーニョがためを作る間に、2列目から谷口が飛び出してGKと1対1に。谷口のシュートはブロックされるが、この跳ね返りを拾い中央へとマイナスのクロス。フリーのジュニーニョがこれを合わせた。ジュニーニョは「逆サイドに蹴ろうと思った」と振り返るが、ミートせず、ふかしてしまった。
谷口の1対1と、ジュニーニョのシュートミス。一度に訪れた二度のビッグチャンスを逸し、気落ちする川崎Fに、そのわずか3分後という最悪のタイミングで最悪の事態が起きる。米本拓司に意外性のあるミドルシュートを叩き込まれたのである。可能性の高いシュートを外し、可能性の低い形で失点を喫す。決勝という背景との相乗効果により、川崎Fは浮き足立つ事となる。

横山知伸は「強引さはうちの持ち味。それはいいと思う」と前向きに話すが、サイド攻撃が鳴りを潜め、中央から持ち込む場面が増えていく。「力がある選手がいる」(関塚隆監督)チームなだけに、川崎Fとしては中央から行きたい気持ちもわからないではない。ただ、それだけに固執してしまっては崩せるものも崩せなくなる。「こういう舞台が、平常心でプレーをさせなかった」と横山。関塚監督も「先制点を奪われた後の落ち着きというか、自分たちのしっかりとしたサッカーをいかに90分できるかというところで、我々の悪さというか弱点が出てしまった」と浮き足立ってしまった戦いを振り返っていた。
米本のゴールがもたらした混乱により、川崎Fがロスした時間は前半の残り時間である約25分間。後半の頭から落ち着きを取り戻せていただけに、悔やまれる失点であり、この試合の行方を左右する大きなポイントの一つだった。

1点が欲しい川崎Fは、態勢を立て直した後半に猛攻を仕掛ける。前半は1本にとどまったコーナーキックは後半に入ると11本を数え、明らかに自分たちのペースを取り戻していた。ところが、間の悪い時間帯に追加点を与えてしまう。後半14分。川崎F側のFKを奪われると、鈴木達也がサイドライン際を駆け上がり、ファーサイドの平山相太へとクロス。これを平山が頭で流し込んだ。

川崎Fが喫した2失点は、それぞれに違った形で川崎Fにダメージを与えた。結局川崎Fは、最後までそのビハインドを、得点面でも、精神面でも跳ね返すことができなかった。十分に優勝に値するはずだったチームは、決勝の舞台で、劣勢を跳ね返すだけの精神的な強さを見せる事ができなかった。力があるだけに、悔やまれる敗戦となった。

以上

2009.11.04 Reported by 江藤高志
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