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【第89回天皇杯2回戦 広島 vs CUPS】プレビュー:難しい天皇杯初戦を勝ってリーグへの勢いにつなげたい広島。ホームで北信越王者・JAPANサッカーカレッジの挑戦を受ける。(09.10.11)

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10月11日(日)第89回天皇杯2回戦 広島 vs CUPS(13:00KICK OFF/コカ広島)
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清水との激闘を痛み分けで終え、そして1週間後にはG大阪との決戦、その後は川崎F戦が待っている。J1優勝を争う上で大きな意味を持つ試合を控えた状況での天皇杯初戦は、広島にとっては非常に難しい戦いとなるだろう。
 「国立に行ってタイトルをとる」(槙野智章)
 「元旦に国立で試合をして、笑って帰りたい。今までは(決勝で負けて)気分悪くなってばかりだったから」(服部公太)
彼らの強い言葉に嘘はない。特に広島は、過去4度も決勝の壁に跳ね返されてきた。記憶に新しいところでは、2008年1月1日の鹿島との決戦。J2に落ちたばかりの広島が磐田・F東京・G大阪と連破し決勝に進出したものの、柏木陽介の出場停止なども影響し、鹿島に力負けしてしまった。
そういう歴史を抱える広島にとって、天皇杯は是が非でも欲しいタイトル。まず初戦をしっかりと勝って、元旦の国立へ力強く踏み出したいところだ。

しかし、J1の強豪との戦いが続く中、チーム内はずっと張りつめた緊張状態が続いていた。そこで、その緊迫感を遮断するかのように、違う大会が入ってくる。タイトルを狙う気持ちは強くても、果たしてリーグ戦と同じテンションを保てるかどうか。そこは試合の結果を左右する大きなポイントだ。
ただ、広島にとって幸いなのは、この試合がホームでの試合になること。コカコーラ・ウェスト広島スタジアムは、ここ最近こそリーグ戦の開催はないものの、広島にとっては1993年のJリーグ開幕戦が行われた会場であり、その試合で風間八宏がJリーグ日本人選手ゴール第一号を叩き込んだ、サポーターにとっても特別な場所。慢性疲労症候群という難病から立ち直り、清水戦で5ヶ月ぶりに復帰を果たした森崎和幸も「ホームのサポーターの前で、元気な姿を見せたい」と、勝利への強い意欲を口にしている。ホーム広島での天皇杯初戦というシチュエーションが、選手たちのモチベーションを高める要素につながっていることは確かだ。

一方で、佐藤寿人が日本代表に招集、他にもケガなどで試合に出場できない主力が何人かいることによって、逆に「チャンスをモノにしたい」と気持ちを高めている選手も多い。その代表格が、佐藤寿人の代役候補一番手として名前があがっている李忠成だろう。8月、柏から電撃的な移籍を果たした北京五輪代表FWだが、ここまでリーグ戦4試合の出場は全て途中出場、最多出場時間が新潟戦の30分にとどまっている。
「練習では日を追うごとにコンビが高まっていることは感じていますが、練習は練習。試合じゃないとわからないことがありますから」と李忠成は言う。つまり佐藤寿人不在のこの試合は、彼にとっては広島の戦術を身体に染みこませる千載一遇のチャンス。「自分のプレーをアピールするだけでなく、実戦の中でコンビネーションを深めたい。それが、これからの自分につながってくる」(李忠成)

その広島と対戦するのは、今季の北信越リーグで見事に優勝を果たしたJAPANサッカーカレッジ(略称:CUPS/Colledge of Upward Players in Soccer)だ。新潟県を拠点とする「サッカー」を専門とする専修学校で、アルビレックス新潟との提携により、選手がサテライトリーグに出場できる環境にある。
1回戦のFC岐阜SECOND戦では、15本のシュートを浴びせて3点を奪取し快勝。柏や福岡で活躍した経験を持つ宇野沢祐次が2得点をあげる活躍を見せた。他にも、名古屋で活躍した渡邊圭二などJリーグを経験した選手もプレーしており、「きちんとオーガナイズされたチーム。経験ある選手もいる上に、チームとしてしっかりと指導されている。油断などしていられない」とペトロヴィッチ監督は警戒心を緩めない。
「大切なのは、落ち着いてプレーすること。うまくいかなかったとしても、たとえ失点したとしても、いつもどおりにやればいい。相手をしっかりと尊重しながら、冷静に慌てずやれれば、怖くはない」と中島浩司は言う。もちろん、その言葉は正鵠を得た指摘だ。ただノックアウト形式の天皇杯では、その「冷静に、落ち着いて」プレーすることが難しい。だからこそ、毎年番狂わせが起きてしまう。
まして、CUPSにとっては失うものは何もない。力いっぱい、自分たちの全てをかけてぶつかってくる。元旦の国立に立つためには、どういうチーム状況であっても、そういう相手に気持ちの部分で遅れをとるわけにはいかないのだ。
「ここ3試合、ウチは勝っていない。ここで結果を出して勢いを取り戻したい」と槙野は言う。広島らしい伸びやかなサッカーを発揮し、ホームのサポーターの前で「サンフレッチェが強いというところを見せつけたい」(柏木陽介)。それは、チーム全体で共有している強い意識だ。

以上

2009.10.10 Reported by 中野和也
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