9月20日（日）J1 第26節 神戸 vs 千葉（16:00KICK OFF/ホムスタ）
スカパー！生中継 Ch180 15:50〜（解説：山野孝義、実況：寺西裕一、プレーヤー解説：和多田充寿、リポーター：林智美）
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後半戦に入ってから、未だ白星を挙げられていない千葉を迎えての一戦。前半戦最後の試合となった千葉のホームにおける同カードでの対戦では神戸がMFパク・カンジョのゴールで先制するも、68分に千葉もMF谷澤達也が同点弾を決めドローと引き分けたが、当時とは両クラブとも指揮官が交代。神戸は和田昌裕監督から三浦俊也監督に、千葉はアレックス・ミラー監督から江尻篤彦監督にバトンを渡す中で、戦いを進めている。その中で神戸は三浦監督就任後、3勝1分１敗と結果を残してきたのに対し、江尻監督は３分3敗。現在勝ち点32で11位の神戸は『残留』争いから、少し抜け出した感もあるが、千葉は未だ勝点22で17位と、前半戦から続く苦境を脱しきれていない状況。とはいえ、J1リーグも残り９試合となった今、より多くの勝点を積み上げたいという思いは両者とも強く持ち合わせている。その中で初顔合わせとなる両監督の采配も含め、チームが置かれている状況がいかに今節の結果に表れるのかを楽しみにしたい。

　神戸はここにきて、離脱していたケガ人が徐々に戻りつつある。
　MFボッティ、FWマルセウについてはもう少し時間がかかりそうだが、MF古賀誠史、MF田中英雄、DF北本久仁衛、MFアランバイーアら、何らかの痛みを訴え離脱していたメンバーも18日は普通通りの練習メニューを消化しており、出場できる状態にはあるようだ。また前節G大阪戦では、鼻骨骨折をガードするべくフェイスガードを着用して試合に臨んでいたものの、途中で「G大阪が良かったのもあるが、うちのリズムも悪く、２点を先行されてイラだちもあり外した」MF金南一も、プレー的には問題なさそう。ただフェイスガードについては「フェイスガードをしているとどうしても視界が遮られるので、外して出場することになりそう」と本人。それによって多少の怖さはあるだろうが、今はそれよりもチームでいいプレーができることを優先させたい」と気持ちのこもった言葉を聞かせてくれた。そんな神戸の“ヒョン（兄貴という意味）”に引っ張られて、ということだけではないが、残留争いから確実に抜け出すためにも「前節、負けているだけに連敗はしたくない。次はホームだし、しっかり勝ちたい」と話すのはキャプテンDF宮本恒靖。またエースFW大久保嘉人も「まずは上を意識するより、しっかり下を叩く事。自分たちより下位の相手をしっかり叩いてこそ上にいける。油断なく、危機感をしっかり感じながら戦いたい」と気を引き締める。それら言葉にもあるように、現在、17位千葉との勝点差は10だが、残り試合数を考えても今節でこれを13にするか、7にするかは、あるいは共に１を積み上げるのかは、今後を戦う上でも大事なポイントになる。神戸としては今季挙げている9つの白星中、7つを挙げている勝率のいい“ホムスタ”を味方に、一丸となった戦いで『勝点３』を目指したい。

「千葉はアグレッシブによく走るチーム。守備をかちっとやってカウンターを仕掛けてくる。今まで以上に江尻監督になってから前からもガンガンくるし、その勢いに押されるとやられてしまう。立ち上がりの入り方に注意しながら、千葉に負けないよううちもアグレッシブに戦いたい（三浦俊也監督）」。

　対する千葉は先にも書いたように、依然、苦しい状況は続いている。ただ勝ててはいないものの、前々節の横浜FM戦、前節の新潟戦と内容は決して悪くはない。注目はエースFW巻誠一郎。前節では出場停止以外では今季２度目の先発落ちとなったが、苦しい時に“頼れるエース”であることは過去、これまでの戦いで十分に証明してきている。しかも、9月14日には第２子となる次男も誕生。「チームの状況は厳しいですが、新たな子も生まれ、新たな気持ちでプレーしていきたい」とチームを通して決意が発表されている。もちろん、誕生を祝う“ゆりかごダンス”を実現するために自らの祝砲を狙ってもいるに違いない。その思いがどのようにピッチに表れるのかも含めて注目したい。

以上

2009.09.19 Reported by 高村美砂