第29節愛媛戦で約2ヶ月半ぶりに荒田智之が戦列に戻ってきました。試合前、記者室ではメンバー表を見ながら、「今日は荒田が決めて勝ちそうな気がする」という声が大半を占めました。その予想通り、荒田は57分の出場から2分後、ファーストタッチでゴールを決めるという離れ技を見せてくれたのです。まさに千両役者。天下一品の引きの強さを見せ、チームを勝利に導きました。
ただ、彼が引きの強さを見せたのは、ピッチの中だけではありませんでした。この試合はドーピング検査の対象となり、各チーム2人ずつが試合後に尿の提出を求められたのですが、その1人に選ばれてしまったのです。くじ引きで決めたそうですが、荒田が見事“当たり”くじを引いたのでした。
湿度94%の中を走り回った選手から、尿はなかなか出るものではありません。試合後、ヒーロー荒田の声を聞こうと記者陣は待ち続けたものの、待てど暮らせど出て来る気配はなし。時計は夜11時を回りました。クラブ発足から取材を続ける茨城放送の古瀬俊介氏が「今まで水戸を取材して、ドーピング検査の選手を待ったのは初めて」と言っていましたが、人を待たせることができるのも、スターだからこそ。荒田がそれだけの価値のある選手だからこそ、記者陣は嫌な顔ひとつせず、待ち続けたのです。
そして、夜11時半、ついに荒田が記者陣の前に姿を現しました。そのとき、記者陣から大きな拍手が巻き起こりました。“待たされてうれしい”。そんな思いにさせてくれるほど、荒田智之という選手は魅力で満ち溢れています。この日の驚愕の復帰ゴールでさらに“凄み”が増した気がしました。シーズンも残り半分を切りましたが、これから荒田がどんな活躍をするのか楽しみにせずにはいられません。水戸に新たなる伝説を築き続けてくれることでしょう。
以上
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2009.07.23 Reported by 佐藤拓也
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