4月に「マスコットへの憧れ」という【J2日記】を書きましたが、思った以上に反響が大きかったのには驚きました。 そこで、その続編として、マスコットをテーマに書きたいと思います。
筆者は先日、2週間をかけてオランダ、ドイツ、スイス、フランスとヨーロッパ取材旅行を敢行してきました。試合前に地味〜に登場する世界のマスコットたちを見て、日本のマスコットのレベルの高さに驚きを覚えました。本田圭佑のいるVVVフェンロvsオムニワールドの試合にて、ホームスタジアムのデ・クールは、選手たちが出てくる控え室がメインスタンドの横の高台にあり、サポーターからは丸見え。そこでVVVのマスコットが頭をとって顔むき出しでタバコを吸っていました。当然その様子はサポーターから丸見え。もしガチャ●ンが、グランパス君が、パルちゃんがそんな『暴挙』に出たら…。ちょっとした衝撃でした。さらにバイエルン・ミュンヘンvsバイヤー・レバークーゼン戦での1コマ。選手入場の際に突如バイエルンの熊のマスコットが登場し、スタンドに愛嬌を振りまいていたのですが、若干顔の位置がズレており、みんなの前で直すという大胆な行動に出ていました。動きも緩慢で、マスコットとしての躍動感がありません。でも、この瞬間、ハッとさせられました。実は彼らが緩慢なのではなくて、日本のマスコットがあまりにもクリエイティブなのではないか！と。まぶたを閉じれば浮かんでくる、それぞれに確固たるキャラクターを確立したマスコットたち…。日本は実はマスコット大国なのですね。VVVのマスコットも、あれはあれでいつもと変わらない日常なのでしょう。だとすれば、日本のあのキャラを貫く精神、周りのキャラを肯定しつづける精神は半端じゃないなと思うのです。これは日本が世界に誇れる文化だと思います。マスコットは自分のキャラを理解し、キャラとしての存在感を発揮する。そして、周りもそのマスコットの存在感を理解し、キャラを愛する。なんという素晴らしい関係を築いているのでしょう。マスコットはまさに日本の文化です！ だからこそ、岐阜にもマスコットを！　
この声が届いたのか、今、岐阜サポーターの間で『影のマスコット』と呼ばれる存在がいるのです。サンサンデッキの飲食ブースの一角にある『ひるがの牛乳』。ここのマスコットである『うしくん』が、その存在感を発揮。最初こそ、ただ立っているだけだったのが、何かに目覚めたのか徐々に動きがアグレッシブに。ちびっこたちにも絡んでいくようになり、いつしか『影のマスコット』と呼ばれるまでに急成長を遂げています。このまま一気に正式なマスコットの座に…！？　日本が誇るマスコット文化を岐阜に…うしくんがその座に就くのか、新たな刺客が現れるのか　…続く(笑)！

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2009.06.04 Reported by 安藤隆人