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【AFCチャンピオンズリーグ ニューカッスル vs 名古屋】レポート:体力勝負では不利な相手を技術で凌駕した名古屋のサッカー。相手より上をいく技術が予選突破に近づく“大きな勝利”を引き寄せた。(09.04.23)

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4月22日(水) AFCチャンピオンズリーグ
ニューカッスル 0 - 1 名古屋 (19:00/エナジ/8,492人)
得点者:57' 小川佳純(名古屋)
ホームチケット情報 | 決勝戦は11月7日(土)に国立競技場で開催!
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前日の公式会見で、両チーム監督が口を揃えて「難しいピッチコンディション」を懸念するコメントを述べるほど、ラグビー公式戦で荒れてしまった、試合会場となるニューカッスル・スタジアムの芝生。しかし、互いに“パスをいかした攻撃”を信条とするチームだけに、どちらが早くピッチの状態に慣れるかが勝負を制する大きな『鍵』に…。

勝点5でEグループ首位の名古屋グランパスに対し、ニューカッスル・ジェッツは勝点4で3位。この直接対決を勝てば、上位に躍り出る事ができるだけに、ホームサポーターの大声援の前で、序盤から早い仕掛けを繰り出してくる。今シーズン、怪我で出遅れ、名古屋での対戦には来日できなかった、ニューカッスルFW:ファビオ・ヴィニャローリ(背番号17)を中心に、名古屋の守備陣に脅威を与える強く早い攻撃を見せてくる。

7分、自陣右中程でのニューカッスル:ファビオ・ヴィニャローリ(背番号17)のゴール前へのボールに逆サイドから飛び込まれ、ワンタッチのボールがゴールを襲ってくるが、これはポストの右へ。

この日の名古屋は、普段から慣れている4バックではなく、両サイドハーフの位置まで竹内彬と阿部翔平を上げ、DFラインは吉田麻也・バヤリッツァ・増川隆洋の3バックによる守備陣で試合に入った。慣れない布陣ながら、リーグ柏戦の終盤で見せた形が功を奏したこともあって、名古屋:ストイコビッチ監督は大胆にも、このAFCチャンピオンズリーグでトライしてくる。

試合後、「相手にサプライズを与えることが出来た。試合を上手くコントロールできた」と、してやったりの表情の名古屋ストイコビッチ監督の言葉通り、開始から先制点を奪おうと早い仕掛けを見せてくるニューカッスルの攻撃をことごとく跳ね返していくと、次第に名古屋の選手達に落ち着きが見え始め、相手の攻撃を逆手に取ったサイド攻撃で徐々に名古屋が押し込み始めるように。

ところが前半20分過ぎ、相手選手の厳しいファウルを受けたマギヌンが負傷、一旦はプレーを続行したものの、32分、杉本恵太との交代を余儀なくさせる事態となってしまうが、時を同じくして、ニューカッスル:ファビオ・ヴィニャローリも、ニューカッスルMF:カズ・パタフタ(背番号24)と負傷交代。互いが早々とカードを切ることになってしまう。

しかし、名古屋はこの杉本の投入が吉と出、次々と繰り出されるDFの裏へのボールを狙う仕掛けにズルズルとニューカッスルのラインが下がり始める。そして名古屋がピッチコンディションをものともせず、ボールをしっかりと支配しながら、パスを繋ぎながら、自分達のリズムで試合を進めてていった。

35分、ニューカッスル陣内深く、ゴールやや左の絶好の位置でのFKのチャンスを得ると、小川佳純がこれを直接狙っていくが、ボールは僅かに高く、クロスバーの上を抜けてしまった。43分には、左CKのチャンスを繋ぐと、小川が精度の高いクロスを、ゴール前に詰めてゆくダヴィ目掛けて放り込んでいくが、惜しくも目の前にニューカッスルGKの腕が伸び、パンチングでボールは弾き出されてしまう。

前半はゴールこそ奪えなかったものの、立ち上がりの先制攻撃を凌ぎ、先にピッチを自分達のものにして優位に立った名古屋が、良い流れを掴んだ状況で後半へと向かう。

3分、前半から厳しいマークを受け、思うような攻撃を見せられなかったダヴィが中村直志からの縦パスに抜け出すとGKとの1対1になるが、ここは飛び出しの早いニューカッスルGKがボールを押さられてしまう。5分、右にロングボールに抜け出した杉本のグラウンダーを、中央で狙ったダヴィとGKが交錯したところでこぼれたボールを押し込もうとするが、これはポストの右へ。

そして後半の12分。「杉さんを信じて走り込みました」と試合後に語った小川佳純が、右に抜け出した杉本のマイナスのボールをゴール正面で受けると、落ち着いた落としから右足を一閃、豪快にシュートをニューカッスルゴールに突き刺し、名古屋が待望の先制点を挙げる。この失点に慌てたニューカッスル:ヴァンエグモンド監督は、14分、一気に選手2人を入れ替えて勝負に出てくる。

19分、中央でのこぼれ球を吉村圭司が早めに縦に送ると、相手DFの裏へと杉本が抜け出し、右足からのシュートを放っていくが、これは惜しくもDFの足に当たってコースを変えられてしまった。あくまでも試合の主導権をニューカッスルに渡したくないストイコビッチ監督は、26分、疲れの見え始めた竹内彬に代えて田中隼磨を、30分には中村に代えて山口慶を矢継ぎ早に投入、相手に付け入る隙を見せることなく、頑なに自分達のスタイルを続けてゆく。

ところが後半32分、一瞬の隙を突いて右に抜け出したニューカッスルDF:タレク・エルリッチ(背番号2)からの裏へのパスを受けてペナルティエリアへと侵入を試みた、ニューカッスルFW:サショ・ペトロフスキ(背番号9)をバヤリッツァが倒してしまい、このプレーでPKを相手に与えてしまう。しかし、ここは日本代表GKにして、名古屋の守護神・楢崎正剛が、プレッシャーに負けたニューカッスルFW:サショ・ペトロフスキの、力の入りきらないボールを難なく押さえ、この同点の危機を好セーブで凌ぎ、一気に勝利を手繰り寄せてた。

この後、名古屋の選手達は相手選手だけでなく、スタンドから、苛ついて大きなブーイングを浴びせてくるニューカッスルサポーター等を尻目に、憎らしいほどボールを回して時間を稼ぎながら試合を進めていく。

後半44分、ゴール前へと走り込むニューカッスルMF:カズ・パタフタ(背番号24)のダイレクトボレーも楢崎が落ち着いて押さえると、AFCチャンピオンズリーグ2009第4戦は、名古屋が小川の挙げたゴールを守りきる形で、公式戦では久し振りとなる見事な完封で試合終了を迎える事に。

「今日の芝生は、両クラブにとって同じ条件だと思う。その中で戦い、我々がコントロールできて勝ったことは、我々の方が技術が上だった」と試合後に自信たっぷりに、笑顔を見せながら語った名古屋・ストイコビッチ監督。リーグ柏戦での劇的な逆転劇から、これで公式戦2連勝となった名古屋が、ようやく自分達のサッカーに、再び自信を取り戻せた試合だったといえるだろう。

以上
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