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【J1:第4節 柏 vs 大宮】レポート:ラストワンプレーの劇的同点弾で4戦連続引き分けの柏。大宮にとっては手痛いドローも、両者「今季無敗」を継続。(09.04.05)

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4月4日(土) 2009 J1リーグ戦 第4節
柏 2 - 2 大宮 (19:04//8,727人)
得点者:52' フランサ(柏)、56' 塚本泰史(大宮)、88' 内田智也(大宮)、89' 古賀正紘(柏)
スカパー!再放送 Ch183 4/6(月)11:00〜(解説:桑原隆、実況:八塚浩、リポーター:脇本カオル)
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「勝ち切れなかった」と、柏のMF栗澤僚一が言えば、大宮のMF金澤慎もまた「勝たなくちゃいけない試合だった」と試合を振り返った。土壇場で追いついたとはいえ先制した柏と60分間を数的優位に戦った大宮。両者の様々な思惑が交錯した試合は2−2のドローに終わった。

試合はほぼ予想どおりの展開でスタートする。大宮は守備ブロックを形成して奪ったボールを縦に素早くフィード。そこから2トップの石原直樹、市川雅彦のスピードに委ねる。柏はボールを支配するも、やはり大宮の切れ味鋭いカウンターを警戒してか、通常よりもショートパスを減らし、フランサに当てる以外は大津祐樹、菅沼実が大宮DFラインの背後を狙うスルーパスを多用した。だがその両者のバランスも、30分に柏DF小林祐三がこの日2枚目のイエローカードを受けたことで一変した。

数的優位を得た大宮の張外龍監督は「ボールを支配したかったし、サイドをうまく使いたかった」という意図から、『30分間限定』を見据えていたMF小林慶行を、予定を繰り上げて後半開始スタートにピッチへ送り込んだ。その小林を起点とし、MF藤本主税のフレキシブな動きをアクセントにボールを支配する大宮が、サイド攻撃とミドルシュートでゴールを狙うのに対し、柏はセンターバックコンビ古賀正紘、石川直樹、ボランチの山根巌、栗澤が完全に中央を完全にブロック。奪ったボールをフランサに預け、そこから一気にカウンターを仕掛けるといった具合に、両者の図式は様変わり。

52分、柏DFのクリアボールの処理を誤った大宮DF塚本泰史がフランサにボールを奪われ独走を許すと、フランサは冷静にセービングへと動いたGK江角浩司の手の上を抜けていくようなループ気味のシュートを放ちゴールネットを揺らした。するとわずかその4分後、ゴール正面約17mの位置のフリーキックを得た大宮も、塚本が自分のミスを帳消しにするゴールを直接叩き込んで同点とする。

張監督がMF内田智也、FW藤田祥史という攻撃のカードを切り逆転を狙えば、柏の高橋真一郎監督もFWポポ、MF太田圭輔と、スピード系の選手を投入することでさらにカウンター色を強めた。88分、柏DFラインのラインコントロール崩れによるマーキングのズレから、ファーサイドでフリーの状況を得た内田が、かつての横浜FC時代の盟友であるGK菅野孝憲との1対1を制して逆転ゴールを奪い、試合は決したかに見えた。

しかしさらなるドラマはラストワンプレーに待ち受けていた。左サイドタッチ際でボールを受けたポポが「上がってくるのが見えていた」と猛然と駆け上がってくる古賀の姿を察知。この古賀のオーバーラップによって、大宮ゴール前では大宮の2枚に対し柏は3枚と、一瞬の数的優位が生まれたのである。「ポポのボールの精度が高かったので枠に流すだけだった」(古賀)。ピンポイントクロスをヘッドで合わせてゴール左のサイドネットに流し込むと、ラストワンプレーでの同点弾に柏サッカー場に詰めかけたサポーターは狂喜乱舞。まるで勝利を収めたかのごとく喜びを爆発させた。

結局両者とも今季の無敗を継続。たしかにポジティブな要素はふんだんにある。しかし、双方に勝ち切るための「何か」が足らなかったのもまた事実である。柏も大宮も進化発展を遂げているチームなだけに、やはり勢いに乗るためには勝点1ではなく、どうしても3が必要だろう。

以上

2009.04.05 Reported by 鈴木潤
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