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【J1:第4節 鹿島 vs 京都】レポート:興梠2戦連発決勝弾!退場劇を皮切りに鹿島が京都の堅守をこじあける。(09.04.04)

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4月4日(土) 2009 J1リーグ戦 第4節
鹿島 2 - 1 京都 (14:03/カシマ/17,254人)
得点者:58' ディエゴ(京都)、84' 佐々木竜太(鹿島)、89' 興梠慎三(鹿島)
スカパー!再放送 Ch308 4/5(日)09:00〜(解説:福西崇史、実況:西岡明彦)
顔写真クイズ勝敗予想ゲーム
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ここ最近、カシマスタジアムには不思議な一体感がある。試合終盤まで試合に負けていても、誰も勝利を信じて疑わない。鹿島の選手たちは勝利を求めて懸命にゴールを目指し、ゴール裏のサポーターはそれを全力でサポートする。それが大きなうねりとなりゲームを動かす。サポーターにとって、サッカーの醍醐味はいくつもある。相手に圧勝したときの優越感もさることながら、信じた選手たちがそれに応えて結果を出したときは格別だ。スタジアムで一度でもこの味を知ってしまったら、どんな試合でも最後まで勝利を疑わないことだろう。それがさらなる勝利を呼び込む。
鹿島アントラーズが、前節の広島戦に続き、またしても終盤の決勝弾により劇的な勝利をおさめた。

試合は序盤から硬直した。
高いDFラインを敷いた京都は、前戦までをコンパクトに保ち、鹿島中盤を機能不全に追いやった。鹿島もラインの裏を狙ったフィードを送ったが精度はそれほど高くなく、さらに京都CBの李正秀の抜群のポジショニングによって、FWへのパスをキープさせてもらえず、攻めあぐねてしまう。
本山雅志は、4バックの連携を突くつもりだったという。
「4バックが斜めの動きについてきたり来なかったりということだったので、それを狙ったが、人についてきたので崩しにくいところがあった。ロングボールが多くなったので、もう少し回せば良かった」
小笠原満男も「今日は、裏を突くのがひとつのポイントだった」と認めた。しかし、同時に「狙いすぎた」とも話した。

京都は、1トップの豊田陽平をターゲットにロングボールを送り続けた。岩政大樹とのぶつかり合いは火花が出そうなほど激しいものだった。しかし、ボールをキープするまでには至らず、お互いロングボールを蹴り合うような場面も見られ、互いに攻め手を欠いたまま前半を終えた。

後半、ペースを掴んだのは鹿島。
ハーフタイムに「前戦で連動した動きで相手を崩すこと」と、オリヴェイラ監督から指示を受けた中盤の選手たちが流動的に動き出す。「持たされてる」感が強かった前半に比べ、自らが主導権を握り相手を崩しにかかった。

56分、攻撃をさらに強めるため、本山雅志に代え興梠慎三を投入。興梠はそのまま2列目に入った。しかし、この交代により、より攻撃的になった鹿島は守備バランスを失ってしまう。58分、パスミスから京都の速攻を浴び、豊田へのスルーパスは伊野波雅彦が止めたものの、こぼれ球をディエゴに拾われ先制点を許してしまった。

攻めるしかなくなった鹿島は攻撃的な交代を次々と行う。
2枚目のカードは、70分。伊野波雅彦に代えて新井場徹。左SBに新井場が入り、左SBのパク・チュホがボランチ、ボランチの青木剛がCBに、それぞれスライドした。「左の方がチャンスだと僕は感じた」というオリヴェイラ監督の戦術的意図があった。さらに78分には、大迫勇也に代えて佐々木竜太を投入。右サイドに佐々木がまわり、興梠がトップの位置に入った。

両サイドから激しく攻め立てる鹿島。これに対し、京都はラインがズルズルと下がってしまう。そして、80分。佐藤勇人が2枚目のイエローカードを受け退場すると、試合展開は一方的となった。84分、中央をドリブルで突き進んだパクから小笠原、そして左サイドの興梠へとパスがまわると、京都のディフェンスは大混乱。興梠からファーサイドの佐々木へクロスが送られると、左右に大きく振られた京都ディフェンスは付いていけなかった。フリーでパスを受けた佐々木が胸でトラップしてから落ち着いて左足を振り抜き同点弾を決めた。
さらに89分、野沢拓也が、右サイドからうちに切れ込むドリブル。左足を一閃すると強烈なシュートがゴールの枠をとらえた。そのシュートは、かろうじて水谷雄一が弾いたものの、その先にいたのは興梠。こぼれ球をゴールへ叩き込み土壇場で勝利を手繰り寄せた。火曜のACLに向け、勢いをつける大きな勝利となった。

京都としては、佐藤勇人の退場が痛かった。その影響で1.5列目で豊田をサポートしたディエゴを下げざるを得なくなり、さらに鹿島の両サイドを攻撃力で牽制していた林丈統と渡邉大剛も交代していたため、サイドからの崩しをまともに受けることになってしまった。交代選手がうまく機能した鹿島との差が見えてしまったと言えるだろう。次戦は、目下首位の新潟をホームに迎えることもあり、連敗は何としても避けたいところだ。

以上

2009.04.04 Reported by 田中滋
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