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【J2日記】岡山:岡山の県民性とボランティアスタッフ(09.03.31)

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オレンジ色のジャンパーを着て、忙しく「夢パス」等の受付を行うのは、YEG岡山商工会議所青年部の有志。ホームでの毎試合、20名がボランティアとして参加

子どもに「夢パス」を渡すYEG岡山商工会議所青年部の皆さん。いつか「夢パス」をもらった子どもたちの中から、ファジアーノ戦士が育つかも…?!

ボランティアスタッフの三島康孝さん、鞍安さおりさん、浜田凌也さん(左から)。三島さんと浜田さんは、この春、岡山学芸館高等学校を卒業。大学生になってもボランティアを続けている。鞍安さんはサッカー部のマネージャー

入場前の観客に、スタジアムの周囲でオフィシャル・マッチデー・プログラムを配布するのは、岡山学芸館高等学校のテニス部の生徒たち

 みなさん、岡山県がどこにあるかわかりますか? とくに東京以東の方、わかりますか? 岡山県は兵庫県と広島県に挟まれた瀬戸内海側に位置し、北は鳥取県・島根県に接しています。よく都会から来た方に言われます、「岡山って意外と都会ね」と。両隣がけっこう派手なせいか、岡山県はわりと見過ごされがちです。でも四国・山陰地方への交通の拠点でもある岡山は、本当に意外と都会です。年間を通じて気候温暖で、「晴れの国」とも呼ばれています。気候的にも交通的にも恵まれているせいでしょうか。岡山の人って結構冷めているなと、曾じいちゃん、曾ばあちゃんの代から岡山に暮らす担当ライターである私は思っていました。それが、ファジアーノ岡山の周囲だけは熱いんです。ちょっとお話させてください。

 どんな強豪クラブも、ボランティアスタッフの存在なくして試合運営はかないませんが、今年からJ2に加入した岡山にとって、貴重な時間をチームとクラブのために費やしてくれるボランティアスタッフは天使のような存在です。
JFL時代から引き続き、試合当日のゲート案内、パンフレットの配布、チケット販売などを行う岡山学芸館高等学校の生徒たち約20人に話を聞いてみました。正午キックオフの29日は朝7時頃、スタジアムに集合。サッカー部に在籍する生徒は、環太平洋大学・吉備国際大学の学生とともに、ボールボーイ、担架係として待機。ほかの生徒は試合を見る機会もないまま、スタジアムの外で仕事を続けます。この春、卒業したばかりの元サッカー部・浜田凌也さんは、「地元にプロのサッカーチームがあると、プロへの距離が狭まったように感じます」と、岡山がJ2に加入したことを自分のこととして受け止め、喜んでいます。

 試合当日、オレンジ色のジャンパーを着て受付に立つグループは、YEG岡山商工会議所青年部の有志です。岡山がJ2加入目指し奮闘していた昨年11月、ビッグフラッグをサポーターにプレゼントした彼らは言います。「サポーターと同じことは出来なくても、アイデアと人員を投入することは出来る」と。クラブの『子どもたちに夢を』という理念に感銘を受けて活動を始めた彼らは、試合開始6時間前に集合。約20人の態勢で、「夢パス」(賛同企業の負担で、小学校1年生から6年生<平成21年度>の児童が、2009年度J2公式戦ホームゲーム全試合を無料で入場できるチケット)やシーズンパス、ファンクラブの受付を行います。目立つジャンパーのおかげで、いろんなことを聞かれるそうで、何でも答えられるようにしておくことも仕事のうちとのこと。ちなみに「シーズンパスは一般の開門時刻より15分前に入場できるチケットなので、お得ですよ〜」とのコメントもいただきました。さすがです。

 そんなボランティアスタッフの姿を見ていると、ファジアーノ岡山の「地元にとって、肉親のような存在のチームになる」という目標のひとつは、すでに叶えられているように思います。岡山の人は冷めている、と自戒も込めて最初に書きましたが、実は以下が続きます。一度、熱すると二度と冷めることがないのが、岡山の県民性。時間はかかるかもしれませんが、しっかり岡山は取り組みます。みなさんの街にもお邪魔しますので、声を掛けてくださいね。多少照れ屋ですが、一皮むくと、気のいい顔が覗きます。そして芯は熱いですよ!

以上

2009.03.31 Reported by 尾原千明
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