Jリーグでは、Jリーグ選手協会と共催で、Jクラブに加入する新卒選手を対象に『2009Jリーグ新人研修会』を２月１日（日）〜３日（火）の３日間行っている。栃木SCなど新卒加入選手がいないチームもあるが、同じく今年Jリーグに入会したカターレ富山・ファジアーノ岡山を含む計３４チーム１３１名の選手が参加し、プロとしての姿勢や取材対応、税務など多岐にわたる実用的分野を聴講する。

　研修会初日は午後３時に開講式が行われ、選手協会やtoto（スポーツ振興くじ）などの基本的な知識からドーピングについての講義を受けた。そして、２日目は、午前８時半から危機管理の講義、午後からは５つのグループに分かれてプロのキャスターからメディア対応の重要さを教わった。夕食や自主トレの時間を挟んだ後は、ルールテストが行われ、その後、岡田正義スペシャルレフリーの解説で映像を見ながら細かくファウルシーンをチェックした。岡田レフリーは「試合はフェアに勝ってはじめて勝ちである。ピッチでファールをする前にルールを理解してもらうことが目的」とフェアプレーの精神を説いた。

　研修中の選手たちに将来のプロサッカー選手像についてインタビューすると「子供たちの目標になるようなプロ」「サッカーがうまくなっても謙虚な姿勢で上を目指すプロ」という答えが返ってきた。山田直輝選手（浦和）は「今までサッカーだけをしてきた自分にとって学ぶことが多かった」と話し、選手たちにはプレーだけでなく、人間としても見られているという自覚が芽生えたようだ。

　最終日の今日は、午前中に契約制度や税金、キャリアサポートセンターについて学び、閉会式を迎える。プロサッカー選手としての自覚も新たに、選手たちはそれぞれの所属チームに合流することとなる。この研修で学んだものを生かして、サッカー選手としても人間としてもさらに成長し、応援する者をときめかせるプロ選手になって欲しい。

以上

2009.02.03 Reported by　飯田留美