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【日本代表 vs イエメン代表】プレビュー:コンディションと連携がポイントの日本代表は、アジア杯予選初戦のこの試合で勝利し波に乗りたい。(09.01.19)

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1月20日(火)AFCアジアカップ2011カタール 予選Aグループ第1戦 日本代表 vs イエメン代表(19:20KICK OFF/熊本
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 07年に行われたアジアカップは、上位3チームに2011年のアジアカップ・カタール大会への出場権が与えられる事になっていた。ところが日本代表は韓国との3位決定戦に敗れ4位に。予選を戦わなければならなくなってしまったのである。

 今回のアジア杯予選には全20ヶ国が進出。4チームずつ5グループに別れ、リーグ戦を戦うこととなった。日本代表はバーレーン、香港、イエメンと同組のグループAに振り分けられている。なお、各グループ上位2チームずつがアジアカップ本大会への出場権を確保。このイエメン戦は、日本代表にとってアジアカップ出場をかけたグループリーグ初戦となる。

 そうした背景を踏まえた上で、改めてこの試合について考えてみると、1月20日というタイミングでの試合というのは、いくつかの点で日本代表にとって難しい状況を強いている。その筆頭がコンディション。日本代表として合宿を招集した10日がオフィシャルな形での始動日。そこからわずか10日後に公式戦を戦うという事で、事前にかなりの準備をしてきていた選手も多かったという。そうした前向きな気持ちが体への負担となったのだろうか。阿部勇樹(浦和)と森重真人(大分)の2選手が合宿途中に離脱することとなってしまった。

 イエメン戦に向け、15日の練習試合翌日からかなり負荷を落とした調整を続けているが、これがチームとして均質なコンディションを作ることにつながっていることを期待したいと思う。

 また今回の代表合宿は、昨季のJリーグや天皇杯などの大会の関係で十分な休養を取れていないといった条件に該当する選手の招集を見送っている。その代わりとして新しい顔ぶれが招集されており、コンビネーションの部分の不安や、「コンセプト」の徹底のために時間を割く必要が出るというような課題が多少なりとも出ている。

 岡田監督が考えるコンセプトを理解できたとしても、コンディションが悪ければそれを徹底することはできない。コンセプトには運動量が必要で「連動」と「切り替え」の2点で緩むことなく走る続ける事が求められてくる。コンディションに問題がなければ、FWの選手による追い込みという形でのディフェンス開始の合図によってチーム全体が生き物のように連動することとなる。そしてこれらの連動性の結果として、相手ボールをより高い位置で奪うことができれば、それはチームが目指す着地点の大きな成果としてとらえていい。

 コンビネーションの部分でもう一つ見ておきたいのは、ペナルティエリア直前のエリアを起点とした、シンプルなパスワークによる崩しである。指宿合宿ではFWの選手に対してサイドハーフの選手が絡み、ここにボランチが顔を出して複数の選手が狭いエリアに集中する状態を想定した練習が形を変えて行われていた。ある程度守備に枚数を割くことが予想されるイエメンのディフェンスは強固なブロックを作ることになるはず。そうした守備陣形を想定して行われていたこれらの練習を、公式戦のピッチ上で再現できるのかどうか。シンプルなパスワークによる崩しは、激しく来ることが予想されるイエメンの守備陣から身を守るためにも必要なものである。

 もちろんゴール前を固めている相手に対しては、中央からサイドへ。サイドから逆サイドへというようなピッチを大きく使った展開が有効である。この指宿合宿では、去年の名古屋合宿以降で行われてきたシュート練習のバリエーションとして、サイドを起点としたシュート練習が行われていた。

 そんなサイドからの攻撃だが、一つ注目して欲しいのがクロスの弾道である。たとえば15日の練習試合では、サイドを破った選手が、ニアに飛び込んだ味方をおとりにして、ファーに走り込んだ選手に浮き球の長めのクロスを入れる場面が多く見られた。「ニアに入ってきてくれるので、ファーが空きやすい」と内田篤人(鹿島)が話していた事から、彼らはその弾道を狙っている事がわかる。つまりこの試合ではサイドを破った瞬間に何人かの選手がニアに飛び込み、その動きに連動してファーのスペースに選手が飛び込んでいくという場面が見られるものと考えられる。そしてこれらの場面が見られたら、それは岡田監督のチーム作りが狙い通り進んでいると考えていい。

 ところで対戦相手のイエメンは、今年1月4日に開幕した2009 ガルフカップに出場しグループリーグ3試合を経験。コンディション面では日本に対してアドバンテージを持っていそうである。ただし、大会での結果は散々なもので3戦で2得点11失点の3敗。0-6で大敗した第2戦のサウジアラビア戦後に監督が更迭されるなど、中東のチーム特有の長期的ビジョンのない目先の監督人事が行われている。そうした状況にあるため、どのようなフォーメーションで来るのか、実際に見てみなければわからないという実情がある。岡田監督は3バックでの布陣を想定しているようだが、もし仮に3バックではなかったとしても問題はないだろうし、対応してくれなければ困る。

 この試合で一つ気をつけておきたいのがカウンターである。日本がボールキープする時間が長くなるとして、それはイエメンにしてみれば狙い通りだという可能性を捨てきれない。日本にボールを持たせておいて、ワンチャンスにかけるという割り切りは十分に考えられる。指宿合宿ではカウンターに対応する練習も行われており、選手はそういった場面を想定している。もちろん攻められないのが一番なのだが攻められたとしても、少なくともCBの2枚とボランチの1枚を基本とした陣形で対応するはずである。

 熊本では初めてのAマッチということで地元の盛り上がりは日に日に高まってきているという。公式戦、それもアジアカップ予選という大事な試合である。本気の戦いを見せる日本代表に対し、完売したというスタジアムがどんな反応を見せるのかという点は楽しみなところである。もちろん地元熊本出身の巻誠一郎(千葉)にも期待したいところである。

 2010年のW杯南ア大会に向け大事な予選が続く今季の日本代表の初戦という事で、幸先のいいスタートを期待したいところだ。

以上

2009.01.19 Reported by 江藤高志
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