12月13日(土)Jユースカップ2008 2回戦
F東京 6 - 2 京都 (13:00/深川G/424人)
得点 : 26'山村 佑樹(F東京)、27'岩渕 良太(F東京)、35'山崎 侑輝(F東京)、43'中島 幹二(京都)、45'山村 佑樹(F東京)、61'日高 洸平(京都)、72'藤原 広太朗(F東京)、78'藤原 広太朗(F東京)
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ディフェンディングチャンピオンにして、夏の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)の覇者であるF東京。2連覇をかけ、決勝トーナメント初陣となったこの一戦で、その力を見せ付けた。
倉又寿雄監督はこの一戦に、入念な準備をして臨んできた。「相手は4-1-4-1で来る。ワンボランチの12番(MF井上寛太)を経由して組み立ててくるので、FWの岩渕(良太)を1枚落として12番に当てた」と語ったように、いつもは4-4-2のF東京は、試合中に頻繁に岩渕を1.5列目において、井上をケアすると共に、彼にボールを集めて、バイタルエリアで起点を作る狙いがあった。
立ち上がりこそ、DFラインを高く上げて、縦に早いサッカーを徹底してきた京都に押し込まれるシーンがあったが、もともとスロースターターのF東京は、徐々にリズムを掴んでいく。リズムをもたらしたのが、1.5列目での岩渕のプレーだった。「昨日京都のビデオを見たとき、相手は積極的に前からボールを取りに行くし、DFラインも前に強い。でも裏の対応に関しては難があったので、ボールを早めに前に入れて、相手の守備にはめ込まれる前に展開することを狙った」とCB畑尾大翔が語ったように、いつもはボランチを経由してしっかりと繋ぐF東京は、ボールを持ったらDFラインからでも素早く岩渕に当ててきた。マイボールになった瞬間に、岩渕は一旦前線に顔を出してから、バイタルエリアのスペースに走りこんで、後方から来るボールをしっかりと収め、ボランチやサイド、FW山村佑樹へ展開し、チャンスを演出。
これには「相手の2トップの10番(岩渕)が中盤に落ちてきて、彼をうまく捕まえることができなかった」(DF山田樹)京都守備陣は混乱。徐々にマークにほころびが生まれてきた。
そして26分、相手のクリアミスを拾ったMF大貫彰悟からMF三田啓貴へと繋ぐ。岩渕の動きに気を取られた京都DF陣の一瞬の隙を突いて、バイタルエリアのスペースに入り込んだ山村が、三田のパスを受けると目の覚めるような強烈ミドルを蹴りこみ、F東京が先制に成功する。「いい形で先制できて、チームを波に乗せることが出来た」。怪我で復帰したばかりの山村の一撃で、試合の流れは一気にF東京へ。
直後の27分には大貫のパスを、こちらもバイタルエリアのスペースに走りこんだ岩渕が、GKの位置を良く見てダイレクトループを沈め追加点。35分には三田のシュートのこぼれをMF山崎侑輝が押し込み、9分間で3得点を叩き込んだ。
京都も前半終了間際の43分にMF伊藤優汰の縦パスに抜け出したFW中島幹二が執念で決めて1点を返すが、後半開始直後に再び山村が決めて、反撃の糸口を逃してしまう。それでも56分に投入された期待の1年生MF駒井善成が、得意の弾丸ドリブルで右サイドを何度も切り裂いてチャンスメーク。61分には、右サイドを突破した駒井のセンタリングを、GK井上亮太がはじいたこぼれを、MF日高洸平が押し込んで2点目を奪うが、最後まで岩渕のプレーに対応しきれず、混乱は解消されなかった。
4-2になってからも、徹底して早い段階で岩渕にクサビを打ち込んで、周囲が矢継ぎ早に飛び出してくるサッカーを展開し、京都を絶え間なく揺さぶっていくF東京。72分、78分にはいずれもCKからDF藤原広太朗が豪快に決め、終わってみれば6-2の大勝で準々決勝進出一番乗りを決めた。
「『夏は勢いだった』と言われるのが一番嫌。高円宮杯ではああいう結果(準決勝敗退)だったので、2連覇を狙いたい」。畑尾がはっきりと言い切ったように、彼らの目標はあくまで日本一。ここでの勝利で満足していられない。おごりなき王者がその名に相応しい力を発揮して、難しい決勝トーナメント初戦を飾り、好発進をきった。
以上
2008.12.13 Reported by 安藤隆人
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【Jユースカップ2008:今後の日程】
★12/14(日)
13:00 鹿島アントラーズ vs 大宮アルディージャ@鹿島G
13:00 東京ヴェルディ vs 三菱養和SC@ヴェルG(※J'sGOAL取材予定試合)
13:00 横浜 F・マリノス vs 塩釜FC@MM21
13:00 名古屋グランパス vs サンフレッチェ広島@刈谷
14:00 柏レイソル vs FCライオス @柏
14:00 セレッソ大阪 vs ジェフユナイテッド千葉@南津守
J’s GOALニュース
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