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【FCWC特集】アフリカ代表 アルアハリ(エジプト)のアフリカチャンピオンになるまでの軌跡を紹介!!(08.12.03)

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2008年のアフリカ王者に輝いたのはエジプトのアルアハリ。日本ではなかなか知ることができない、CAFチャンピオンズリーグでの勝ち上がりを紹介する!

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2007‐2008エジプトプレミアリーグで、アルアハリは21勝7分2敗の好成績を残し優勝。CAFチャンピオンズリーグ参戦を決めた。ちなみに、このシーズンは勝ち点70を獲得しており、2位イスマイリと3位ザマレックは共に勝ち点53ポイントだった。かなりの差をつけての優勝だったことがわかるだろう。だが、総得点47ゴールは2位イスマイリと同じ得点数である。つまり、強固な守備力がアルアハリをダントツの優勝に導いた要因だったと言える。

CAFチャンピオンズリーグ2008には、前年度の同大会で準優勝を果たしていたため、ベスト32から参戦。大会初戦となったそのベスト32では、対戦相手のAL TAHRIR(エリトリア)が、CAFに理由を告げず試合を棄権したため不戦勝。エルトリアが小国であるため、経済的な理由だったのではないかと言われている。ともかく次のベスト16では、PLATINUM STARS(南アフリカ)にホームで2‐0と勝ち、アウェイでは2‐1と敗れたが2試合合計3‐2で勝利。8強によるグループステージにコマを進めた。

ベスト8でアルアハリは、DYNAMOS(ジンバブエ)、ASEC ABIDJAN(コートジボアール)、ザマレック(エジプト)と同組のグループAに所属。グループステージは、6試合を3勝3分けの無敗で突破。その3勝は全てが1点差での勝利と、決して圧倒的な力を示したわけではなかったが、ホームで勝ちアウェイで引き分ける手堅い戦いを披露。一度も負ける事なく、グループトップ通過を果たした。準決勝の相手は、攻撃力に定評のあったエニンバ(ナイジェリア)。2003、2004と2年連続で同大会王者に輝いた強豪相手に、アルアハリはホームのカイロで1‐0の勝利。さらに、アウェイのナイジェリアでは安定した守備を見せ、0‐0で引き分け。グループリーグ同様に手堅いサッカーを見せて、決勝進出を決める。

決勝の相手は、グループBを1位で勝ち上がったコットン・スポルト(カメルーン)。カメルーン勢として28年ぶりの優勝を狙うコットンは、今大会のダークホースとも言える存在であった。特にカメルーン本国で行われた試合では、1点のゴールも許さず全勝。この快挙を前に、アルアハリサポーターもアウェイでの最終戦を終えるまで結果はわからないと、心配を募らせていた。

第一戦は11月2日にカイロスタジアムでキックオフ。74000人の大観衆の前で、アルアハリは2‐0で勝利する。しかし、この2点差という結果は、選手・サポーター共に決して安心できる点差ではなかった。

そして迎えた11月16日、コットンの本拠地カメルーンのガルア・スタジアムでのアウェイ戦。この時、カメルーンサッカー連盟はコットンに対して、首都ヤウンデにあるスタジアムで試合をするよう指示しているが、チームはこれを断り自分達の地元のスタジアムで戦うことに固執した。結局アルアハリは、熱い熱い35000人のサポーターで埋まったガルア・スタジアムで試合を行うこととなる。これが、最終的に試合をより難しくさせた。

最低2点を決めなければならないコットンは、キックオフ直後から猛攻撃を開始。対してアルアハリは試合のペース配分を考え、序盤のリズムを抑える作戦に出た。猛攻撃の手を緩めないコットンだったが、先制点を手にしたのはアルアハリだった。38分、MFアブトレイカがコットンGKの目前まであがったアハマド・ハッサンに好パスを配給。アハマド・ハッサンがこれを決めて、先制ゴールを奪うと共に、コットンに大きな精神的ショックを与える。

この失点により、逆転には4点が必要となってしまったコットンだが、ここから反撃を開始。失点直後の45分に、アブドルカリームが同点弾を決めて前半を折り返すと、後半は前半にも増して猛攻撃を繰り返す。だが、何度かチャンスは作り出すものの、リズムを抑えたアルアハリのサッカーに苦戦。それでも62分、ついにババが2点目を決めて逆転に成功する。希望が見えてきたコットンは、地元サポーターの大声援を受けて、さらに点を狙いにいく。しかしアルアハリのDF、GKはそれ以上の追加点を許さなかった。

そして最後は89分、アルアハリのバラカートがカウンターアタックをしかけ、ペナルティエリアでファールを受けてPK獲得。これを主将のシャディー・モハメドが決めて決着。2戦目を2‐2で終え、トータルスコア4‐2で、アルアハリが同大会6度目の優勝を決めた。試合後、アルアハリの選手たちはコットンの頑張りに対して、準優勝のメダル授与の際に惜しみない拍手を送ったという。

なお、この勝利でアルアハリはCAFチャンピオンズリーグ6回優勝という、最多優勝記録を樹立。これまでは、アルアハリの天敵であり同じカイロを拠点とする最大のライバル、ザマレックが5回優勝でタイ記録を持っていたため、ファンにとってはより大きな喜びとなった。

なお、今季2008‐2009シーズンのエジプトプレミアリーグでは、5勝2敗1分の勝ち点16で5位(11月26日現在)。しかし、CAFチャンピオンズリーグのため、4試合が延期されている状態での暫定順位。現在の1位ペトロジェットは12試合消化で勝ち点25となっている。

取材協力:多美子 BAGHDADY

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