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【J2:第34節 広島 vs 岐阜】レポート:広島、J2最多タイ・リーグ戦クラブ新記録となる7得点で大勝。J1復帰内定まで、あと12ポイント(08.09.08)

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9月7日(日) 2008 J2リーグ戦 第34節
広島 7 - 1 岐阜 (18:04/広島ビ/8,843人)
得点者:31' オウンゴ−ル(広島)、44' 森崎浩司(広島)、46' 高萩洋次郎(広島)、56' オウンゴ−ル(広島)、59' 李漢宰(広島)、64' 片山真人(岐阜)、65' 高萩洋次郎(広島)、89' 青山敏弘(広島)
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 勝負を決したのは、森崎浩司の2点目。確信させたのは、高萩洋次郎が放った3点目だった。
 広島らしい美しいパスワークから生まれた圧巻のゴールは、岐阜のサイドチェンジがやや中途半端になったところを、李漢宰が奪ったところからスタートした。時計は、44分を指していた。フワリとしたボールを見逃さず、鋭いダッシュでインタセプトを成功させた李の集中は、見事だった。
 ボールをキープした李は、落ち着いて森崎和幸にパス。森崎和はゆっくりとキープし、あがってきたストッパーの結城耕造にパスを出す。この時、森崎浩司と柏木陽介の2シャドーが前線に張り付いて岐阜の守備陣を引き付けていたため、中盤にポッカリとスペースができた。そこを鋭く察知した柏木が下がってボールを受ける。この時、「緩から急」のスイッチが入った。

 柏木が引くことで、彼をマークしていたCB川島眞也も一緒に中盤へと動く。その動きを見て、森崎浩司がサポートの位置をとる。狙いは、川島の動いた後のスペースだ。
 柏木→森崎浩→高萩。ダイレクトの展開でパスがつながる。高萩にボールが収まった瞬間、森崎浩は狙いとしたスペースに走り、一方の柏木は逆サイドから前に飛び出すべく動いた。

 ゴールに向いて背中を向けた高萩は当初、柏木へパスを出そうとした。だが、彼のマークについた小峯隆幸が左側にいたため、即座に判断を変更。柔らかなトラップから右にボールを持ち出し、さらにすばやく反転して、森崎浩にスルーパス。後ろでカバーしていた菊池完は高萩のアイデアについていけず、森崎浩の飛び出しに対し反応が遅れた。左足で巻くように放った森崎浩のダイレクトシュートは、GK水谷允俊の右上を抜いてネットに突き刺さった。

「第2クールでも同じような時間帯に失点したのに」と松永監督は言う。岐阜はここまで、広島に主導権を握られながらも、ゴール前にしっかりとブロックを築いて我慢を重ね、オウンゴールによる1点でしのいでいた。40分にはカウンターから奈須伸也が決定的なシュートも放ち、得点の匂いも感じさせた。1−0のまま後半に入れば、広島の焦りを誘ってチャンスをつかむことも、十分にありえた展開だった。だがそのプランも、この2点目によって崩れた。

 後半の立ち上がりも、広島の勢いの前に岐阜はボールキープすら、ままならない。46分、嶋田正吾がドリブルで前に進むも、青山敏弘と服部公太に挟み込まれ、ボールを奪われる。
 キープした服部は、すぐに柏木へとボールを渡す。ドリブルを仕掛ける柏木の右側には李漢宰、さらに槙野智章がその後ろから飛び出していた。その槙野の動きが気になり、対面する菅はプレスに行けない。李は、余裕を持ってクロスを中に入れた。
 ボールは高萩へ。マークしていた菊池が、前でカットする。が、そこには、ボールがこぼれることを予測して走ってきていた柏木がいた。シュート。ボールは高萩の足に当たってコースが変わり、ネットの中に吸い込まれた。

 第2クールの広島戦同様に、ハーフタイムを挟んで立て続けにゴールを許した岐阜は、「歯止めが利かない」(松永監督)状態になった。そこに、広島がつけ込む。
 56分、李漢宰のFKからオウンゴールで4点目をあげた広島は、59分には高萩の横パスを受けた李が、鋭いミドルシュートから今季初得点をゲット。64分、片山真人のゴールで一矢を報いられたものの、その直後に服部公太のクロスを高萩が右足で合わせて6点目。ロスタイムにはGKのスローインをカットした青山敏弘が、ダイレクトでネットに叩き込む。広島は今季最多の29本のシュートを放ち、J2最多タイ・クラブ最多得点となる7点を叩き込んで、大勝した。

 広島戦に向け、多くのメンバーを入れ替えて臨んだ岐阜だったが、球際の強さや動きだしの速さ、セカンドボールへの反応など、全ての局面で後手を踏んでしまっては、勝利は難しい。これで9試合連続勝利なし。次節のC大阪戦で泥沼から抜け出したいところだが、取り組まねばならない課題は山積している。

 この勝利で、広島のJ1復帰内定まであと12ポイントとなった。湘南・鳥栖・仙台・C大阪の成績次第で、第36節・横浜FC戦で昇格が内定する。しかし、ペトロヴィッチ監督は「まだ目標を達成しているわけではない。こういう大勝の後に山形と闘うのは、非常に危険だ」と警戒心を隠さないし、森崎浩司も「第2クールで敗れている山形に勝って、借りを返したい」と言う。その想いをチーム全体に浸透させ、「地に足をつけて」(ペトロヴィッチ監督)闘っていく。その積み重ねこそ、J1復帰という歓喜をつれてくる。

以上

2008.09.08 Reported by 中野和也
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