3月8日（土） 2008 J1リーグ戦 第1節
名古屋 1 - 1 京都　（14:04／豊田ス／26,102人）
得点者：9' パウリーニョ（京都）、48' ヨンセン（名古屋）

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●加藤久監督（京都）：
「待望のＪ１第一戦ということでしたが、良い形でやれたと思います。最後に３ポイント獲れるチャンスはありましたが。
グランパスさんは力もあり、チームもできあがっているなと思いましたが、そういう中、アウェイのゲームで１ポイント獲れたことは、選手は良くやったなと思います。
チームの軸や主力が変わる中、本当に力を発揮するためにはもう少し時間がいるだろうなと思っています。
今日は良い時間にパウリーニョがペナルティエリアの中に入っていってPKで１点取れましたが、その１点で少し消極的になってしまったのかなと思います。逆にグランパスさんの勢いが増してしまいました。特に右サイドから崩されてしまう場面が増え、いつ失点してもおかしくない状況。そこをDFやGKが良く守ってくれたと思います。
後半はちょっとやり方を変えSBの上がりに蓋をしたところで少し勢いは止まりました。あとはボールを取ったら早く攻めるというところは、後半通じて、少し表現できたかなと思います。
次のホームでは、今日あった緊張感や硬さが少しほぐれると思いますので、もっと良いゲームを京都のサポーターのみなさんい見せたいと思います」

Q:シジクレイをボランチに起用した意図は？
「ひとりボランチで余らせて、フォアリベロというか、DFのラインのリベロ的にやってもらった方が、彼の持っている読みの良さや出足の速さを使えると思いました。背後を突かれると、シジクレイの良さは出てこないので、前に出て取る、ボールを奪う、あるいはＤＦラインの前に出て高さで跳ね返すという部分を活かしたいと思った。年齢的にもベテランの域にいますが、運動量に関しては全然問題ありません。読みの良さを特に活かしたいというのが狙いです。あそこで引っかかりというか、あそこを開けてしまったらグランパスに崩されていたんじゃないかと思います。手島と増嶋の前でうまくスペースを消してくれたと思います」

Q:サイドを崩されたのは課題だと思いますが、クロスに関しての評価などは？
「前半はパウリーニョを左に置いていたので、本人には相手のＳＢが上がるときは残っていてもいいし、その辺は駆け引きしてもいいと言ってありました。どちらかというと駆け引きする方が多く、渡邊大剛が２対１を作られることが多く、そこをえぐられていたというのがありました。もともとDFを忠実にやるタイプの選手じゃありませんし、彼の持っている良さというのは、後ろの軸を活かして両サイドから早さを作るということでサイドをやっていましたから、そこは相手SBの上がり下がりとパウリーニョの上がり下がりのマメさというものの差でやられていました。
逆に言うとパウリーニョにもっとボールが出ていればこっちがフィニッシュまで行くという形は作れる。そこは忠実にディフェンスをするというのは、FWの選手はある程度かけひきする必要があると思います。ただ、あのまま後半もやっていたら、後半も右サイドから崩されていただろうと思うので、途中で中山を左に、パウリーニョを真ん中に置いて、少し相手SBの上がりにブレーキはかけられたかなと思っています。
それから、失点に関してですが、基本的にヨンセンの入れたボールはクロスボールの質も高かったですし、良いボールが入ればなかなか対応するのは難しい。その他のコーナーやクロスボールの対応は良かったと思います。本当に集中力を切らさずによくやったと思います。あれまで防げという完璧な守備を指示するのは難しい。あれはどこのチームでも防ぐのは難しかったのでは。
それから、横につなぐという部分では、押し込んでいく場面で横につないでいったとき、少しひっかかっていた部分はあると思います。こぼれ球やセカンドボールという場面で少し佐藤勇人あたりが顔を出しましたが、「これほどシュートがちゃんと当たらない試合は初めてだ」と本人も言っていましたし、今日一番堅かったのは佐藤だったと思います。本人もやってやろうという力が入っていたでしょう。普段の半分も力が出せていなかったのでは。本当はあの辺でうまくボールが収まればもうちょっと横に揺さぶることもできたと思います。今日はSBは、アウェイの試合でもあるので本当にチャンスだと思ったとき以外は無理して出て行かなくていいと言ってありましたし、相手との力関係もありましたので。横につなごうと思えば、最後ロスタイムの田原から柳沢への決定的なシーンで横につなげていましたし、そういう場面がなかったわけではないと思います」

Q:CBで初めてコンビを組んだ増嶋と手島の評価は？
「２人とも速さを持っているので、コンビを組んで本番の試合は初めてでしたけど、ヨンセン、玉田という代表クラスの選手に対して良くやったと思います。これから試合を重ねていけばもっとCBのラインができていくと思います。ただ、今日は２人をシジクレイがうまく助けていたとは思いますが」

Q:柳沢の評価は？
「佐藤の次に硬かったのが彼だったと思います。彼らは周りの期待も大きいですし、本人たちもやってやろうという気持ちが合ったと思います。今まで長くやってきたチームの感覚というのはやっぱり残っているものですし、周りとフィットするには時間が掛かると思います。何とかやってやろうという気持ちが少し空回りしていましたが、何とかしようという意欲はすごく感じました。次に期待したいと思います」

Q:名古屋の若手、ストイコビッチ監督の感想は？
「お互い初戦ということもあり、情報が出ていない状態。岐阜とのプレシーズンマッチはテレビでやっていましたが、後は紙ベースの情報しかなく、選手達にも言葉でしか伝えられてはいない。開幕前はどこもそうだと思いますが、なかなか情報は入ってきません。特に竹内の情報は殆どは言っていなかったというのが正直なところです。名古屋のサッカーに関しては、しっかりポゼッションをしてくるサッカーという部分では去年と変わらず。去年のベースもあったと思います。そこへヨンセン、バヤリッツァ、マギヌンの３人が良く効いていたと思います。ボールを取ったら取られない質の高さをチームがうまく使っているという印象です。名古屋はきれいなサッカーをしてくると思っていました。ただ、ベンゲルの時代と違うのは、ストイコビッチがピッチにいないことだけです」

以上