10月7日（日）第87回天皇杯3回戦 草津 vs アローズ北陸（13:00KICK OFF/群馬陸）
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期待と不安が入り混じる天皇杯３回戦がやってきた。

草津はＪ２昇格後の過去２大会で愛媛ＦＣ（当時ＪＦＬ）、ＦＣ岐阜（当時地域リーグ）と対戦。両ゲームとも勝利こそ収めたが、下カテゴリーチームとの戦いがいかに難しいものであるかを教えられている。「Ｊ１と戦うためには、絶対に負けられない戦いとなる」と植木監督。草津は、今年もＪ１との挑戦権を無事に獲得することができるのだろうか？　

今年、草津がホームに迎える相手は富山県代表の北陸電力サッカー部「アローズ北陸」。現在、ＪＦＬで５位につけるアローズだが、最近５試合では、首位を走る佐川急便ＳＣとドロー（８／11）、２位ロッソ熊本に２-１で勝利（７／28）、３位ＹＫＫに３-１で勝利（８／５）と上位陣相手に互角以上の成績を残し、２勝３分と負けなし。現在９ゴールでＪＦＬ得点ランク７位につける元愛媛のＦＷ永冨、快速ＦＷ石田らを前線に配置した堅守速攻で、草津の牙城を崩しにかかる。

さらに、アローズには今大会に懸ける大きなモチベーションがある。アローズは来季から同じ富山県のＹＫＫ ＡＰ（ＪＦＬ）との統合が決定。県民チームとして２００９年のＪリーグ入りを目指す。これに伴い、アローズは今季終了をもって廃部となることが決まっているのだ。「アローズ北陸」のチーム名で出場する最後の天皇杯となるだけに、選手たちは残り１秒まで必死に戦い続けることだろう。
高いモチベーションを持って挑んでくるであろうアローズに対して、草津は受身に回ることだけは避けなければならない。カテゴリーが違うとはいえ草津はＪ２下位。球際の気迫で負けるようなことになれば劣勢は免れない。

不安材料はある。草津は、アローズ戦の最終調整の場として設定した10月４日の上武大学との練習試合で不甲斐ない姿をみせた。レギュラー組で挑んだ前半は、序盤の決定機をカレカが外すと、その後は大学生の果敢なプレスをかいくぐることができずに防戦一方。中盤でボールを奪われてはカウンターで再三に渡り決定機を作られ、０-１でハーフタイムを迎えた。メンバーを代えた後半もゲームの大勢は変わらず、結局０-３で完敗、練習試合とはいえあまりにもお粗末な内容だった。「チャンスで決められないと、ゲームがもつれてくる。序盤がカギになる」と闘将・秋葉。草津はこれが本番でなかったことが唯一の救い。この結果を真摯に受け止めてアローズ戦に臨むことが重要となる。

一発勝負のノックダウン方式の天皇杯。草津はリーグ戦と違い、「負けたが、次につながるゲームだった」という言葉は許されない。ボランチ松下も「この試合は内容よりも結果。内容が良くて負けました、ってわけにはいかない。Ｊ２クラブとしては絶対に負けられない試合だ」と話し、練習試合のグラウンドをあとにした。今季第２クール以降でわずか２勝しか挙げられていない草津にとって、チームの真価が問われる試合になる。

以上

2007.10.06 Reported by 伊藤寿学