10月7日（日）第87回天皇杯3回戦 沖縄かりゆしFC vs 愛媛（13:00KICK OFF/愛媛陸）
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リーグ戦では現在2連勝中で、第4クールに入って調子が上向いてきた愛媛。昨季と同じように今季もリーグ戦を戦いながらチーム力に上積みを重ね、ようやく結果にも繋がり始めたこの時期に、再び天皇杯の3回戦がやってきた。
その昨季を振り返れば、リーグ戦の勢いをそのままに天皇杯の3回戦ではびわこ成蹊スポーツ大学を2-0で危なげなく下すと、4回戦では横浜FMと対戦。0-0で迎えた延長前半、マルケスにゴールを奪われて金星は逃したものの、J1相手にもひるむことなく15本のシュートを浴びせて愛媛のサッカーを見せつけた。

愛媛の選手達にとっては今季も同じように、公式戦でもう一度J1のチームへの挑戦権を獲得することが、この天皇杯での大きな目標。昨年、横浜FMと戦った選手にとっては今季も再びJ1勢と対戦し、この1年間でどれだけ成長できたかを知るために、そして昨季出られなかった選手にとっては、公式戦で唯一、上のカテゴリーのチームと戦えるチャンスを勝ち取るために、この天皇杯に向けて選手たちのモチベーションは高まっているようだ。

その挑戦権をつかむためにも負けられないのが、一発勝負となるこのトーナメント3回戦。愛媛にとって対戦する沖縄かりゆしFCは未知の相手となるが「立ち上がりに集中してゼロで抑えたい(DF関根)」、「先に仕掛けて最初の20分で2点を取りたい(ボランチ宮原)」と選手たちが語るように、まずは先手を取って試合の主導権を握りたい。そして愛媛がボールを持つ時間が長くなることが予想される中、今季積み重ねてきたポゼッションサッカーから早い時間帯にゴールを奪うことで、カウンターのリスクを減らしたいところだ。
先制点の鍵を握る2トップは、大木とジョジマールの組み合わせとなるか。
「リーグ戦のいい流れを大事にして、結果はもちろん内容もしっかり求めたい」とボランチ赤井は意気込むが、次節のJ2山形戦(10月14日＠愛媛)でFW内村が出場停止となるだけに、この試合での2トップの出来、そしてゲーム内容は残されたリーグ戦にとっても重要な意味を持ってきそうだ。

そして、この愛媛に挑戦する沖縄かりゆしFCは、4年ぶり4度目の天皇杯出場。4年前の大会では当時、加藤久監督に率いられて初戦でJ2サガン鳥栖を撃破し、沖縄県勢初の1回戦突破を成し遂げている。2回戦では先制しながら延長後半にVゴールでアローズ北陸に敗れたものの、今大会ではその2回戦も突破した。その1回戦では元愛媛FCの選手も多数所属する愛媛県代表の久枝FCを7-0と一蹴。2回戦では、愛媛県出身のGK黒河貴矢がゴールマウスを守るJAPANサッカーカレッジを3-1で破るなど、愛媛との因縁が続く今大会となっている。

沖縄県予選では、ひとつ上のカテゴリーで戦うJFLのFC琉球を下している沖縄かりゆしFCは、虎視眈々と本大会で4年ぶりのJ撃破を狙っている。チャレンジャーを迎え撃つ形となる愛媛はこの一戦でJの貫禄を見せることができるか。「危機感を持って締めて臨みたい−」ボランチの宮原が気を引き締めるように、J1のチームと対戦するために、そしてリーグ戦に繋げるためにも愛媛は現時点でのベストメンバーでこの天皇杯に臨むことになりそうだ。


以上


2007.10.06 Reported by 近藤義博