10月7日（日）第87回天皇杯3回戦 明治大学 vs 京都（13:00KICK OFF/西京極）
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●テレビ中継：NHK-BS1にて生中継　13:00〜15:00
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天皇杯3回戦、ここからの戦いになるJ2京都の初戦は、2回戦でソニー仙台を下した明治大学だ。興味の一つは、京都のメンバーだろう。京都・美濃部監督は「10日の福岡戦（J2第44節）のことも睨んで戦う」と、トップ選手起用の可能性の低さを明かしながらも、「全く戦力を落として戦うつもりはない」とも力強く語った。「（天皇杯は）大学や社会人に喰われるJリーグチームが多い。『勝てるやろう』という気持ちがこういうことを招く」と、美濃部監督は改めて戦う気持ちを再確認する。

2回戦で、JFLのソニー仙台を3-2でやぶった明治大学は、現在、関東大学サッカー1部リーグ3位に位置する強豪。しっかりつないで相手を崩す戦い方で、ソニー仙台戦でも戦術を変えずに後半に3得点あげ大逆転。さらに、10月3日（水）の関東大学リーグ後期第15節で、それまで首位だった早稲田大学に3-1で勝利し早稲田大学を首位から引きずり下ろした。調子を上げているだけに決して侮れない相手だ。京都相手に、まず落ち着いてボールをまわすことが出来れば、試合の流れをつかむ可能性は充分にあるだろう。得点源はFW林陵平。ソニー仙台戦、早稲田大学戦でも2得点決めている、裏に抜け出すスピードもあり要注意だ。

迎え撃つ京都のメンバー構成だが、まずはJリーグ、第44節出場停止となる中払大介と角田誠の2選手の出場は確実だろう。さらに注目は、「この試合でアピールして欲しい」と美濃部監督が期待を寄せる「リーグ戦で使っていたが、メンバーから遠ざかっている」選手たちだ。上野秀章、手島和希、三上卓哉、西野泰正、そして、中盤の安藤淳、中山博貴、美尾敦、そして、今調子を上げている星大輔と加藤大志と、すぐにでもトップで使えそうな選手が居並ぶ。「試合に餓えていると言えば、そうですね」と話したのは星大輔。「相手が大学とかそんなことは関係なくアピールしたい」と意気込んだ。試合から遠ざかっている安藤淳も「いつでも準備をしてきていますから」とこの試合への気持ちを強くする。サテライトでずっと中山とコンビを組み調子を上げているだけに期待がかかる。「落ち着いて浮き足立たずやっていきたいです。そして、サイドを崩せれば。ウチはサイドがストロングポイントなので」（安藤）と、加藤大志、星大輔、美尾敦といったサイド攻撃をイメージする。

京都のゲームポイントはメンタリティだろう。攻撃が上手くいかず焦るようだと、明治大学の術中。前線からの守備から中盤でボールを奪うことが出来れば流れをつかめる。だからこそ京都が落ち着き、明治大学を焦らせるゲームコントロールやメンタリティを持てるかが鍵だろう。まだ若い選手が多いだけに、京都は経験のある選手がどう試合をコントロールするかにも注目だ。

この一戦にかける選手の気持ちは強い。星大輔は「今、トップチームでなかなかいい結果が出ていない、（リーグに）出場していない選手がチームに勢いをつけられるようにしたい。だからこの試合ではすっきりした勝ち方をしたい」と決意する。トップチームへの影響も考える者、自分の力をアピールしなければならない者、様々な気持ちを持った選手たちだが、「勝利への餓え」は強く感じさせる。その気持ちを西京極のピッチの上でどこまで表現できるのか、大いに期待したい。

以上

2007.10.06 Reported by 武田賢宗