10月7日(日)第87回天皇杯3回戦 仙台 vs 順天堂大学(13:00KICK OFF/ユアスタ)
-仙台へ行こう! スタジアムガイドはこちら-
-試合速報はこちら-
●スターティングメンバーはニュース&レポートに掲載します。
----------
昨年も、そして一昨年もそうだったのだが、季節が秋を迎えたこの時期、J1昇格を現実的な目標として戦っているJ2クラブにとって、天皇杯は悩ましい問題を提起してくる。
もちろん、この国に生きる「サッカー人」として、年明けを東京で迎え翌日に備える、もしくは新年早々、帰省によって閑散とした首都(これはあくまで、地方暮らしの経験しかない筆者のイメージゆえに、実情と異なるのであればご容赦を)に向けて心躍らせながら「進撃」した後、あの国立競技場で皆と新年の挨拶を交わし、そして愛するクラブの名を寒空のもと高々と叫ぶのは、経験のない者にとっては一生のロマンである。そして立場こそ違えど、選手としてもそれは同じだろう。だから元日の国立が懸かっている一戦とあれば、たやすく負けを喫することなど誰も望まない。
だが、そのロマンとは別次元の重要性が、昇格争いにはある。一発勝負の天皇杯に対しJ2はもちろんリーグ戦。でも最終的に、いつか喫したその1敗が昇格の行方を分けるのだとすれば…。
終盤のリーグ戦において「残り試合はトーナメントのつもりで」と語る選手が多く存在するが、まさにその通り。昇格に手が届きそうなチームならば、天皇杯の1試合より、リーグ戦のうちの1試合を重要視することもまた、誰も咎めはしないだろう。
さて、今季の仙台だが、まさに今その状況を迎えている。天皇杯3回戦から直近のリーグ戦まではわずか中2日、さらにそれが、毎回激闘必至、山形との「みちのくダービー」(10/10@ユアスタ 19:00)とあらば、天皇杯3回戦にチームが持てる全ての力を使うわけにはいかない。ということで、リーグ戦において疲労を蓄積させているメンバーは、天皇杯3回戦の対順天堂大戦に揃って欠場となりそうだ。
金曜日の紅白戦を見る限り、順大戦のメンバーは、今季の仙台を見続けてきたサポーターにとっても興味深い構成と言えるだろう。J2の前節、対水戸戦でスタメン出場を果たした選手の中で順大戦のスタメンが予想されるのは、センターバックの渡辺と、水戸戦ではサイドバックとして出場も今対戦では右サイドハーフとしての起用が濃厚な菅井の2人だけである(ちなみに渡辺は、水戸戦で今季4枚目の警告を受け次節の山形戦は出場停止なため、この順大戦に集中できる強みがある)。
ただ前述の通り、普段なかなか出場機会を得られない選手たちの奮闘、そして普段あまり見ない組み合わせでのプレーは、熱心なサポーターにとってはむしろ楽しみの方が強いのではないだろうか(逆に、この試合を楽しめるかどうかで、サポーターの「クラブ愛」がわかる、とでも言おうか)。センターバックとして最年長の白井と、同ポジションで最年少の渡辺のコンビは、どういったプレーを見せてくれるのだろう…など、興味は尽きない。
そしてもう一つの興味が、今回の相手となる大学生と同年代の選手たちの活躍。渡辺、富田、大久保の3人は、大学に当てはめれば3年生。左サイドで起用濃厚の金子は2年生。同年代相手の対決に、プロとして負けるわけにはいかないと、彼らは闘志を燃やしているはずだ。
現在、関東大学サッカーリーグ1部で12チーム中7位の順大、正式に表記すれば順天堂大学蹴球部は、ビデオでスカウティングを済ませた仙台のチームスタッフによると「4−4−2で前からアグレッシブにプレスをかけてくる。ただプレスを越された場合の戻りも早く、いざとなったら8枚がゴール前を固めてくるなど、メリハリの利いた好チーム。がむしゃらな動きは大学サッカーの特徴だが、順大は大学の中でも頑張って動く方」との好評価である。だが仙台もそんな「好チーム」に対し、勝算があるからこそ、このフレッシュな陣容を送り出すわけで「これがプロ」とサポーターを、そして対戦相手を唸らせたいところである。
仙台と順大には、天皇杯において因縁が。仙台スタジアム(現ユアテックスタジアム仙台)落成の年だった1997年、Jリーグ入りを狙ったものの大低迷のままシーズンを終えたベガルタの前身ブランメル仙台(当時)は、天皇杯で名誉回復を狙った。
だがその目論見は、たった2回戦で、しかも仙台スタジアムで打ち砕かれる。ブランメルに1−0で勝利し、仙台スタジアムを騒然とした空気に落とし込んだチームこそ、順天堂大学蹴球部だったのだ。
順大のことを「青と赤の憎い奴」として記憶に留めている仙台サポーターもいることだろう。というわけで仙台、10年越しの「リベンジマッチ」である。
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【第87回天皇杯3回戦 仙台 vs 順天堂大学】プレビュー:若手主体で天皇杯3回戦に臨む仙台。10年前の先輩たちが成し遂げた「偉業」の再来目指す順大を迎え撃つ(07.10.07)
- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- 2024J1昇格プレーオフ
- 2024J2昇格プレーオフ
- J3・JFL入れ替え戦
- bluelock2024
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off