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【J2:第22節 C大阪 vs 山形 レポート】冴え渡ったクルピ采配。1点を守り切ったC大阪が今季初の3連勝。山形は初の3連敗も不振脱出の手応え掴む。(07.06.17)

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6月17日(日) 2007 J2リーグ戦 第22節
C大阪 1 - 0 山形 (16:03/長居/14,623人)
得点者:'54 森島康仁(C大阪)

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今季初の長居スタジアムでの一戦は、C大阪が苦しみながらも山形を下し、今季初の3連勝を飾った。

試合後のクルピ監督の「本当に難しいゲームであったし、互角のゲームであった」というコメントが、その苦しんだ内容を物語る。6戦勝ち星なしの山形は「もう一度原点に戻った。我々のできること、守備でゲームをコントロールすることを狙った」と樋口監督が言うとおり、前線から組織的なプレスを仕掛けC大阪に攻撃の糸口をつかませない。逆にボールを奪うと、全員が連動し、素早いパス回しで、C大阪ゴール前へ迫った。

最大の見せ場は8分、ポジションチェンジで右サイドに回っていた左MF財前が絶妙なループシュート。GK吉田が一歩も動けない意表を突いたものだったが、惜しくもボールはゴールポストに嫌われてしまう。それでも、「前半は自分たちのやりたいことができ、流れもつかんだ」(MF宮沢)と、山形が完全に中盤を支配した。

 後半開始直後、クルピ監督が動いた。持ち味のスピードをまったく生かせなかったMF苔口に代え、186cmの長身FW森島康を投入。187cmのFW小松とともに2トップを形成。高さで活路を見出そうとした。

この策がズバリ的中した。53分、右MFに回った古橋からのクロスを森島康が頭で合わせる。これはゴール左へ外れるが、その1分後に試合が動いた。54分、右サイドをオーバラップしていたDF柳沢がゴール前へクロスを入れると、森島康が滞空時間の長いジャンプでヘッディングシュート。終始押され続けたC大阪が逆に先制した。

さらにクルピ監督の采配が冴える。72分、小松に代え、ヘッドが強いDF千葉をボランチの位置に投入。中盤でセカンドボールを拾う粘り強い守備を見せると、終盤には山形のパワープレーに対し、センターバックの位置に移動。DF前田、DF江添とともにクロスを弾き返し続けた。

結局、虎の子の1点を守り切ったC大阪が3試合連続無失点で、今季初の3連勝を飾った。一方、山形は、攻め込みながらもゴールが遠く、今季初の3連敗を喫した。それでも樋口監督は「今チームは少し難しい状況に入っていることは十分自覚しているが、今日の試合で我々がこれまで戦ってきたサッカーを思い出すことをできた。あと一歩のところまで行けていると思う。前向きに捉え、自信を持って次の試合に臨みたい」と、不振脱出に手応えを感じた様子。

 C大阪はこの日の勝利で8勝3分9敗と、勝率五割まであと「1」と迫った。クルピ監督も「今のメンバーで戦ってまだ3試合目。戦術の修正を繰り返しながら、チーム力を高めていく」と、浮上へ自信を見せる。ここ3試合で7得点0失点と、攻撃力だけでなく、守備力も確実に向上しているC大阪。ようやく本領を発揮してきた。

以上
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