11月11日（土）J1 第30節 Ｃ大阪 vs 磐田（15:00KICK OFF/長居２）
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「我々はこれからの5試合に勝ち続けることが必要。それが（残留の）前提になる」と語るC大阪・塚田雄二監督。現在の勝点は25で、順位は17位。16位の福岡とは勝点で並ぶものの、今のところ他力でしか自動降格圏脱出はできない現状だ。残留争いを優位に進めるためには、ラスト5試合の初戦は是が非でも取りたいところ。最近の5試合を振り返ると、3連続ドローのあと2連勝と調子が上向いているC大阪。天皇杯4回戦（11月4日、広島戦）をはさんだ2週間で、磐田戦に照準をしぼった調整を続けてきた。

　前節の甲府戦後、名波　浩がチームを離れて静岡でメディカルチェックを受けている。古傷の右ひざを中心に体のケアを行うのが目的で、「最後は総力戦になる。一番厳しくなるところで、万全の状態で臨めるように」（塚田監督）との配慮があったからだ。ここ3試合は先発メンバーには入っていないものの、ここぞというときに頼りになるのが名波のような数々の修羅場をくぐってきたベテラン。特に3ヶ月前まで所属していた古巣を相手にするこの試合では存在感が増すはずだ。塚田監督は、「当然、チームとしてスカウティングも行っているが、名波と河村からも（磐田の）いろいろな情報を得ている」と話しており、磐田にすれば、やりにくい相手になりそうだ。

　C大阪にとって、やや不安な材料があるとすれば、攻撃陣に欠場者が出ていることだ。キャプテン・古橋達弥の出場停止は2週間前からわかっていたことだが、今週火曜日（7日）の練習中に森島寛晃が負傷。左ふくらはぎ肉離れで全治4週間と診断されたのだ。ここまでシャドーストライカーとして常に先発出場を続けていただけに、打撃は少なくない。しかし、塚田監督は「誰がケガをしたとしても、今いるメンバーで戦うしかない」と、代わって出場する選手に期待をかける。

　今週水曜日に行われた紅白戦では、西澤明訓を1トップに、2列目に大久保嘉人とピンゴを配し、ボランチには下村東美と河村崇大、右アウトサイドには山田卓也、左には徳重隆明を起用するなど、前節とは違うメンバーをテストした。ただ、木曜日と金曜日には非公開練習で最終調整をしており、水曜日に別メニュー練習をしていたゼ・カルロスも「合流している」(塚田監督)という。けがから復帰したブルーノ・クアドロス、天皇杯4回戦でベンチ入りを果たした柿谷曜一朗らも含め、誰が先発メンバーに入るか興味深いところだ。

　対する磐田は、前節浦和を3-2で破っている。立ちあがりに2ゴールを奪い、最後まで集中を切らさずに守り抜いた勢いを持って、アウェイゲームに乗り込んできそうだ。ここ5試合は4勝1敗のハイペースで、現在5位につけている。C大阪・塚田監督は、「磐田はものすごく攻撃が速く、質も高い。要所要所に経験のあるプレーヤーがいる」と警戒しつつ、「相手の攻めが速い分、(攻守が)切り替わったところで我々が攻めることができれば…」と話す。

　ここ5試合負けなしと、J1残留に向けて意気があがるC大阪。上位チームに次々と勝利をおさめ、勢いを感じさせる磐田。目の離せない熱戦が期待できそうだ。

以上

2006.11.10 Reported by 横井 素子