11月11日（土）J1 第30節 大分 vs 名古屋（15:00KICK OFF/九石ド）
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今節を含め、残り5試合となったリーグ戦。優勝争いが佳境を迎えている。今節の九石ドームは、優勝争いこそ絡んではないが、とてもいい調子で戦っている大分とJ1残留を確定させたい名古屋の対戦となる。

大分はリーグ戦2連敗の後、1勝2分で天皇杯4回戦を迎えた。そこで、草津を相手に、ほぼ完璧な試合運びで4-1と快勝した。
中でもハットトリックの活躍を見せた高橋は、ピッチ内を90分間走り切りスペースに飛び込んでは草津ゴールを脅かした。FW高松の4本をはじめ、チームで合計17本のシュートを放つ果敢な攻撃を見せてくれた。この中で、今節の名古屋戦を迎えるわけで、雰囲気が悪いはずが無い。

対する名古屋は状況が少しだけ変る。残り5試合の中で、自力でJ1残留を決めるためには2勝が必要と言う状況になっている。その5試合の内訳は、優勝争いの中心の浦和戦、降格危機にあるC大阪戦・福岡戦・京都戦、そして今節の大分戦となっている。
見方を変えれば、どの試合も死に物狂いで戦いを挑んでくる相手と戦う事になる。2勝のためにどの試合も気を抜けない。当然、今節も全力で来るに違いない。

調子の良い大分と何とか2勝したい名古屋の対戦。タイトルとは無縁だが、熱い試合になることは間違いない。大分の運動量豊富な分厚いMF陣と3トップ気味のFWを名古屋がどのように押さえるのか・・・

大分のMF陣は縦横無尽にポジションを取る。トゥーリオは出場停止だが、西山・根本・梅田らが絶妙のコンビネーションを見せる。これに高松を中心としたFW陣が絡む事になる。若い高橋が運動量とスピードを武器にスペースに飛び込む脅威は、天皇杯で実証済である。GK西川と3バックは、安定した働きを見せている。

名古屋も同様のシステムで、MF藤田を中心に攻撃を組み立てる。高さのあるDFは、ボールをはじき返すだけでなく、セットプレーでの得点源となりうる。高さでは分があるだけに大事にしたいところでもある。

優勝争いだけが、リーグ戦を盛り上げるのではない。チームの置かれている状況によっては、とても興味ある対戦カードになる。今節の大分対名古屋が、まさにそのカードとなっている。

片方が攻撃をしているならば、もう片方は守備を強いられる。ボールを保持していれば攻撃であり、守備側はそのボールを奪いに行く。その攻防がサッカーの面白さでもある。同じシステムで戦うチームの対戦ならば、戦術の冥利と選手個々のテクニックを楽しむ事ができる。

以上

2006.11.09 Reported by サカクラ ゲン