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【J1昇格への道】J1昇格レースもいよいよクライマックス!柏のここまでの道のりを振り返る。(06.11.09)

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過去にJ1リーグから降格したチームはその後、2通りの道のいずれかを歩むことになる。
2000年の浦和、2002年のC大阪のようにJ1リーグ時の戦力を維持し、短期間でJ1復帰を果たすパターンと、2001年の川崎Fや、2003年の広島のように、降格を機に選手を大幅に入れ替え、新しく若いチーム作りを始めるパターンだ。主力にユース出身者が多かった広島は幸い1年でJ1復帰を果たしたが、後者の道をたどった場合、J1復帰には少し時間がかかると見るのが当然だろう。

2006年、J1リーグから降格してきた3チームのうち、戦力を変えずにJ2リーグを戦ってきた神戸に対して、柏、東京Vの2チームは昨シーズン終了後は移籍市場の草刈場となり、主力選手の大半が離脱し、まったく新しいチームでJ2リーグを戦うことになった。47節終了現在、神戸が1位、柏が3位で自力昇格が可能な位置につけてはいるが、東京Vは6位で来季の昇格は消滅している。川崎Fが再びJ1に返り咲くまでには4年の歳月がかかっており、イチからのスタートを切ったチームが1年で昇格することの難しさを、柏はいま痛切に感じている。

今シーズンを前に、柏がチームを任せたのは石崎信弘監督だ。石崎監督は過去に1999年、2000年に大分で、また2003年にも川崎Fで昇格レースを大いに盛り上げた監督。J2リーグの前身であるJFLでの経験も深く、リーグ戦の戦い方、昇格レースの難しさを誰よりも知っており、若手の育成にも定評がある。昇格にもっとも近い位置にいながら、3度のチャンスを勝点1差で逃した悲運ばかりが眼を引くが、石崎監督がチームを去った後にいずれのチームも安定した強さでJ1リーグを戦っていることも間違いのない事実。
J2を知らない若手や外国籍選手も、石崎監督の信念に満ちた指導に喰らいつき、現在も自力昇格の2位以内を目指し、懸命に戦っている。

柏がここまで見せてきたサッカーは実にシンプルだ。高い位置でボールを奪い取り、一気にゴールにまで結びつける。そのために11人が連動して動けるように、全員が守備と攻撃の切り替えを早く戦う。ひとりがサボれば大きな穴が開くため、戦術にあわせることができない選手は起用しない。選手各々が自らの課題を克服するために練習を行ってきた。

開幕当初はスタメン11人がぎりぎりの戦力という状況だったが、昨シーズンのケガから復帰したリカルジーニョ、フランサに加えて、李忠成が急成長。チームの救世主となる役割を果たしてきた。ケガ人が続出するなかでも、石川、蔵川、強化指定選手の鎌田など、タイミングよくニューヒーローが現れ、なんとか3位をキープしている。
 
残り5試合、柏はすべて勝つつもりで戦う。まずは48節の神戸戦、49節の仙台戦と上位陣との直接対決がある。また49節には神戸と横浜FCの上位対決の結果次第で自動昇格圏内に復帰する可能性も残っている。柏の不安要素はアウェーの脆さといわれているが、残り5試合に関してはホーム、アウェーを論じることなく、勝利のみが必要だ。

試合運びの拙さは経験の少ない選手で戦っている以上、仕方のないこと。彼らは今、苦しい経験を生かして、より良い戦いができる選手になるために戦っているのだから。ミスからの失点が多い柏に必要なのは、ミスをしないためのプレーであり、意識。ひとつひとつのプレーを積み重ね、90分で勝利を掴み、これを5試合積み重ねる。その結果が1年でのJ1復帰につながるはずだ。
 
以上

2006.11.07 Reported by 平山佳代

★柏:今後の対戦カード
48節:11/11(土)15:00 vs神戸 @神戸ウイ
49節:11/18(土)14:00 vs仙台 @柏
50節:11/23(祝)13:00 vs山形 @山形県
51節:11/26(日)16:00 vs札幌 @柏
52節:12/02(土)14:00 vs湘南 @平塚
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