●AFCアジアカップ2007予選大会 グループA
9月6日21:20キックオフ(日本時間)/イエメン・サナア
日本代表 1-0 イエメン代表
■得点者:89+分 我那覇和樹(日本代表)
----------
Q:勝ち点3には満足されたと思いますが、内容的には不満なのでは?
「勝ち点6を取れればもっとよかった(笑)。1試合では勝ち点3しか取れない。内容的に言えば、引き分けで満足すべきだったかもしれない。全部ではないが、試合のある要素、場面を見るとそういう覚悟をしなくてはならなかったということ。
私が就任してから4試合戦ったが、いずれの試合でも物凄く効果的なプレーができていない。別に選手たちを批判するわけではないが、選手たちに『君たちはここがいけない、ここが欠点だ』と言ってコンプレックスを持ってしまうと、逆にサッカーが下手になる危険性がある。これはもう日本サッカーの持病というか、あまりすぐには治りそうにない病気と考えるしかないかもしれない。これは最近、始まったことではない。例えば昨年や一昨年の試合でオマーン、バーレーンやシンガポールと戦って、0−0、あるいは1−1で終了間際まで行って、やっと1点差で勝つという試合が多かったですよね?ただし、今日の試合はそれと違う面もあった。私たちのチームはこれまでよりもテンポの速いプレーができるようになったし、チャンスの数も、昔のチームに比べれば多くなったのではないか?
ただ、そこでチャンスを生かせないという点では同じなんだが…。さまざまなサッカーの哲学者がこの中にはいらっしゃるだろうが、あそこで巻がミスしなかったらとか、あるいは自分がいればと思ったかもしれない(笑)。大事なのは相手がいるということ。それからこういうピッチコンディションであるということ。それからシュート瞬間、そのシュートをする場所まで走らなければいけないということ。それは忘れてはならない。別にみなさんにやってみろと言っているわけではないですよ(笑)。
イエメンに対してまずリスペクトしたいと思う。仮の話だが、新潟での試合も大変きわどい試合だったが、もしもあの時、最後の瞬間に1点が入った場合、あるいは佐藤寿の追加点がなくてここに乗り込んで来ていた場合、あるいは今日の試合でイエメンが先制した場合を考えてみてほしい。相手がいるわけだし、サッカーは大変簡単なものではない。イエメンはそうであったらもっともっと攻めてきたと思うし、試合内容は全く違ったものになってきたと思う。
率直に申し上げるが、先ほどイエメンの新聞記者から『なぜ最強のチームを連れてこなかったのか?』と質問された。それに対し、私は『今来ているのがベストチームである』と答えた。それは偶然ではない。プレーヤー全部がベストだというわけではない。つまり1人1人の能力を比べれば、ここに連れてきた選手よりも優れた選手がいるかもしれない。しかしサッカーは集団競技だ。だから集団でどういう力が発揮できるかというのが代表にとって大事なことなのだ。それゆえ、集団プレーに向いている選手たちを今回連れてきたつもりだ。どんな選手がいいか、あるいは素晴らしいかというのは好みもあるから、いろいろな意見もあると思う。それをラテン語では『ヴェブストルス』と言う。訳すと、日本語では『蓼食う虫も好き好き』ということだ(笑)。だから趣味に対して議論しても意味はない。率直に言って、これまでの4試合、ゴールを挙げるまで私がどれだけ心の中で苦しんだことか(笑)。選手たちは大変に疲れている(通訳がここで涙ぐむ)。もう死にそうなくらいなのに沢山走って戦う気持ちを出してくれた。もう少し時間をとって準備できたなら、コンビネーションができたかもしれない。ディフェンスは前よりもよくなった。遠藤も『人生で一番走った』とこの間の試合の後話していた。徐々にチームは進歩し始めたと言ってもいいだろう。
それから、アジアサッカー連盟に対して批判というわけではないけれども、どういうスタジアムでやるのかは確認してもらいたい。これはサナアの2000mの高地でやるということではない。ピッチ状態についてだ。こういう試合では偶然負けてしまうこともある。
このチームの選手選考はいいと思うし、前進を始めたところだと思う。だがコンビネーションプレーはまだまだ。Jリーグでは重要なポジションは外国人が占めているから、重要なプレーヤーが育たない。発展し始めたと言っても、まだまだ始まったばかりだ。代表チームの監督だからと言って、Jリーグの監督に『あの選手を使ってほしい』とは言えないから」
Q:立ち上げの時期にこういう環境で試合をしたことはどういう意味があると思うか?
「それは経験ということか?ここにいるみなさんを含め、チームも経験を積んでいる。一種の共同作業なのでフェアに行きたい。田中達、佐藤寿、巻、我那覇について、彼らが代表でなかった時に『どうして彼らは選ばれないんだ』と書いていなかったか?1つのミスで『どうして彼らを使っているんだ』と書いていないか?私はまたJリーグの試合を全部見てリストを作り直さなければならない。この4人のFWよりもいいFWは誰かということを教えていただけないか?矢野とか他には高松、大黒、大久保など名前を挙げればきりがない。ミスをしたとか得点力がないという書き方をしてもらっては困る。彼らにはボールを買う余裕はあるだろうから、帰って練習をしてもらいたい。買わなくてもいいかな。クラブにはボールがあるだろうし(笑)。
いずれにしても、今日は勝ってよかった。負けない時も学ぶことがある(笑)。サッカーとはそういうものだ。これまで4試合の対戦相手とのシュート数を比べてみてほしい。あるいは、チャンスの数を比べてみてほしい。今後、親善試合を含めて若い選手を沢山試す。予告しておきます(笑)。だからと言ってオシムのリストに100人いるというような記事は書かないでくださいよ(笑)。(もう時間がないというスタッフの声を受けて)。飛行機の中でよかったら一晩中お話しますよ(笑)」
※サウジアラビア vs インド
9月6日26:30キックオフ(日本時間)/サウジアラビア・ジェッダ
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【日本代表 vs イエメン代表】試合終了後のオシム監督(日本代表)記者会見コメント(06.09.06)
- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- 2024J1昇格プレーオフ
- 2024J2昇格プレーオフ
- J3・JFL入れ替え戦
- bluelock2024
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off