■日本代表 国際親善試合
2006年6月4日15:00(日本時間 同日22:00)/ドイツ・デュッセルドルフ
日本代表 1-0 マルタ代表
得点者:'2 玉田 圭司(名古屋)
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●ジーコ監督
「大会開始前最後の調整試合ということで、前回の試合のように非常にいい内容で行くことを、自分も選手も考えて試合にのぞんだ。序盤戦に点が取れて、その後も相手のエンドで一方的な試合になった。だが、その後は気の緩みが出て、ミスが出たことによって相手にもチャンスが生まれ、同点にされてもおかしくないような場面を作られた。こういう相手でも球際の強さなどをどんどん出していかないといけない。今日こういった問題が出たのはよかったと思う。浮き足立ってワールドカップに入ってしまってはいけないし、非常にいい教訓を得た試合だった。あと1週間以上あるのでこれを生かしていく。ただ、私がこのチームを信頼しているのは、これまで勝ち点3を狙う大会で期待に応えてくれたこと。これを生かしてしっかりと大会にのぞみたい」
……今日のような試合でも中田英のように安定したプレーを見せ続けられる選手もいるがそうではない選手もいる。それは選手の資質なのか、それとも経験なのか?
「それはそれぞれの経験や性格もある。どんなシチュエーションでも同じような気持ちで自分の全力を出さなければいけない。真剣という言葉を使うと語弊があるが、それができる選手とそうではない選手がいる。中田英はそれができるから今の中田英がいる。練習でも常に自分に課題を持って取り組んでいる。今の段階では各自によって差がある」
……試合途中で試した4-2-3-1をこのタイミングで試した意図は? 練習でやらないことはやらないという方針と食い違っているようにも見えるが。
「自分としては後ろに4枚で中盤を5枚。中盤の底気味に1枚、置いてあとの4枚はぐるぐる回させる。大黒と玉田が疲れていたので巻を入れ、その周囲に中盤が飛び出してくる形。これは初めてやった形ではないし、バーレーン戦でもコンフェデ杯のメキシコ戦でもやっている。4-5-1だ。それが巻を入れてどうなるか、時間的にも非常にいいタイミングだったので試してみた」
……今日の高原と柳沢はコンディションが悪くて出さなかったのか、それとも開幕戦へのオプションを考えて出さなかったのか?
「高原と柳沢は今日完璧なプレーができるコンディションではなかった。今は非常にいい状態になってきているが、柳沢は骨折から復帰してきて1週間以上も厳しいメニューをこなして筋肉の負担が大きかった。それで先週の木曜日の練習で張りを覚えたようだ。そこで大事を取って別メニューということになったが、大会には間に合う。高原はボスニア・ヘルツェゴビナ戦以来、チームに合流できなくて、この前のドイツ戦で軽く足をひねった。この2人に関しては、ワールドカップへの出場は心配ない。ただ、加地についてはドイツのシュバインシュタイガーに激しく削られて足の腱の部分を痛めている。だいぶ稼働域は広がってきているが、とても今日の試合に出せるような状態ではない。一番気になっているのは加地の状態がどれくらい回復するかということだ」
……ドイツ入りして10日目が経過し、選手が精神的に疲れているように見えるが、何かリフレッシュの方法を考えているか?
「精神的にも肉体的にもこちらは計算してやっている。選手の疲れは練習ではないと思うが、今日の試合ではミスが多かった。ミスが起こると、その後のプレーで追いかけないといけなくなる。そうするとメンタル的にも疲れる。そういう部分が重なるといつも以上の運動量も必要になるし、自らの首を絞めることになる。今日はそれが連続して起こったので動きが重く見えたのだと思う。これが連続してパスがつながると違った展開になる」
……前回のドイツ戦はすばらしい戦いだったが、今日はそれからステップダウンしたような気がする。これで自信を落とすようなことはないか?
「確かにドイツのような優勝候補の一角であり、世界の強豪を相手に、日本は戦うべき戦いをみせた。止めて蹴る、止めて蹴るということをシンプルに90分間できた試合だった。マルタは格下という言葉を使っていいのかわからないが、油断してしまってそれができなかった。無気力な時間帯やシンプルなプレーをしなければいけないのに、派手なプレーをしてしまうこともあった。それによってサッカーはカラーがまったく変わってくる。この内容ではオーストラリアに踏みつぶされてしまうが、ここで経験できたことはよかったと思っている」
……今日の結果は非常に肯定的に捉えているようだが、これからの最後の1週間で選手とジーコ監督にとって一番大事になってくることは?
「ドイツ戦でいい試合をしたけれど、どうやって失点したかというと、サイドからのセットプレーだ。今日の試合でも相手に何回かそういったチャンスを与えた。これからは相手も自分たちを研究してくるし、ワールドカップに行ったら全チームがそういったことをやってくる。あそこでファウルしないということを徹底させたい。相手が自分たちのゴールに背を向けているのに、激しくいってしまうところがある。バックパスを出させればいいのに、ファウルをして長いボールを放り込まれたりもする。ピッチのどこで何をしているのかを考えて、どこでも同じプレーをしてはいけない。そして相手の長所を消すということを、この6日間でしっかりやっていきたい」
以上
2006.6.4 Reported by 元川悦子
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