5月20日（土） 2006 J2リーグ戦 第17節
仙台 5 - 1 草津　（14:05／ユアスタ／14,103人）
得点者：'10 菅井直樹（仙台）、'13 高田保則（草津）、'52 ボルジェス（仙台）、'62 ボルジェス（仙台）、'67 ボルジェス（仙台）、'82 チアゴネーヴィス（仙台）
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●ジョエルサンタナ監督（仙台）：

「前半は心配した。良いプレーが出来なかった。非常に難しい時間帯もあった。チームが集中していなかった。ホームゲームで点を取った3分後に、相手のセットプレーで点を取られるということを許してはいけない。繰り返し、繰り返し、こういう失点が続いている。前半の内容を見れば、１−１で順当だったと思う。しかし後半は、しっかりしました。後半に入ってからは、より楽しくサッカーが出来たし、マークもより注意ができた。決断力があった。前半が終了した時、私は初めてブーイングするサポーターを見た。後半に入ってからはサポーターの皆さんもゲームに入っていたし、サポーターと同じように選手もゲームに入ることができた。

　そして今日は、ブラジル人３人にとってベストゲームだったと思う。ゴールの後の祝い方も含めて（笑）。ここ仙台で、サポーターの前で選手たちがこういう姿勢を見せると、勝ちたいと思う者は苦しむものである。この前、クラブハウスで会見を行ったとき「リスクはあるものの、攻撃的に行かなくてはいけない」と話した。私はそれを実行した。そして、ロペス、ボルジェス、チアゴは攻撃の面で、非常に良かったと思う。そしてこの５−１という結果は、内容にそぐわないと思っている。今日の試合の内容を見れば「８−２」あるいは「９−３」のゲームだった。相手もチャンスを作っていた。そういう、サッカーでは通常見られない結果になってもおかしくはなかったが、大事なのは勝ったこと。これでサポーターの方々や、皆さんメディアの方々の信用も取り戻せたと思う。そして選手たちも、目標に向かっていっているチームの力強さを感じることが出来たと思う。

　札幌戦以降ずっと苦しんでいるから、落ち着いて過ごせる日曜日が必要だった。ロスタイムで失点、セットプレーで失点…15日か20日間くらい、我々は幸せな気持ちで家に帰ることが出来なかった。われわれというのは常に、第一にサポーターの方のことを考えないといけないが、ここ最近結果を残すことが出来なかったので、私の一番の心配は、サポーターの方々が、彼らの一番の特徴である『楽しさ』を失うことだった。そして今朝早く、ある夫婦が歩いていて、私に挨拶をしてくれたが、その二人はサポーターだった。それから少し時間が経つと、ベガルタのシャツを着て、リュックを背負って、フラッグを持った方が楽しそうに挨拶してくれた。サポーターの方々の「信じる力」を感じることが出来た。今話をしていることを、選手たちにも伝えた。サポーターの方々は自分たちを信じている。そして自分たちももちろん、自分たちを信じていかないといけないのはもちろんだが、みんなが楽しくなれるように、しっかりやらなくてはいけないということを話した。ベガルタに関係しているみんながだ。月曜日からまた練習を再開するが、次のゲームに向けて続けていく」

Ｑ．後半から２トップに変えたが、その変更と、後半のゴールラッシュにはどんな関連があったと思うか？
「（後半からは）少しセクターを変えただけだ。今季は最初から、ベガルタ戦では相手が形を変えてくる。一方ベガルタでは、サプライズの要素をとっておくことが非常に難しい。毎日練習場に来られている記者の方が、全てを新聞に載せてしまうから（笑）。だから我々は、プレーの仕方にバリエーションを持たなくてはいけない。ロペス、ボルジェス、チアゴは非常に強くマークされているから。しかしそういう状況の中でも、今日のゲームのように、３人が良いプレーをすれば非常に止めづらい。３人のうち、良いプレーが出来ているのが１人だけで他の２人が良くなければ、相手もこちらを消すことが出来る。５番、15番、３番の選手（チカ、中井、依田）が壁を作っていたので、ワイドにプレーする必要があった。だから、菅井が退かなくていけなくなったこともあり、右サイドには梁を開かせて、左サイドにはロペスを開かせた。菅井がケガをして磯崎を入れたが、両サイドでペアを作ろうと思った。左サイドはチアゴとロペス、右サイドは梁と村上、そして真ん中にボルジェスという形だった。

　このことは誰にも言わないで。ここだけの話ですから。この辺で切り上げておかないと、全部しゃべってしまいそうなので（笑）」

Ｑ．このところ良い活躍をしていた菅井が、ケガでおそらく次は出られそうにないが、それについては？
「ケガをしてしまったが、これからMRI検査をしてどれくらいのケガなのかを見なくてはいけない。私は少し驚いた。けれどこれからしっかり検査して、ケガの重さを見極めなくてはいけない。菅井は上手く、右サイドにはまっていたと思う。キャンプからずっとチームを見ている方々にとっても、この菅井の実験的なポジションは驚きだったと思う。まだ一週間あるから、待たなくてはいけない。MRIの結果を見て、そして治療をしていきたいと思うが、間に合わなければ別の選手の起用を考えないといけない。そこで誰を入れるのかということに関しては、ちょっと待ってください。今のところ、勝利の味をしっかり味わわせていただいて、日曜日休んで、月曜日からもう一度考えたいと思う」

以上