8月27日（土）J1 第21節 名古屋 vs 浦和（19:00KICK OFF/瑞穂陸）
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リーグ再開3連戦の締めくくり。名古屋がホームで浦和を迎え撃つのだが、ここまでの3連戦結果は名古屋が1分け1敗、浦和は1勝1分け。何の因果か、両チームともこの2戦で戦ったのは神戸とFC東京。そして共に勝ち点3をプラスできなかった相手は、現在リーグ最下位の神戸だった。これにより浦和は順位をひとつ下げ4位、名古屋は『定位置』と皮肉られる7位に甘んじている。

名古屋はこの中断期に、元ブラジル代表のFWルイゾンを獲得し、ケガで戦線を離脱していた安が復帰、大森もチーム練習に合流した。後半戦は、ベストメンバーで一気に上位浮上をもくろんでいたが、神戸に足元をすくわれ、いい流れを引き寄せることができていない状態。このカギを握るのは、やはりルイゾン。しかし、チームに合流して1ヶ月も満たず、コンビネーションに課題が残る。ルイゾン自身も「もっとチャンスがないと（ゴールするのは）厳しい」と語っている。ネルシーニョ監督も「まだ日本のスピーディーなサッカーに慣れようとしている状態。彼の力や可能性をすべて発揮しているわけではない」と、ルイゾンの本領発揮には時間が必要なことをほのめかしている。

だが7月の6連戦では、外国人ストライカーが不在でも、いい戦いをしてきた。相手チームがルイゾンを警戒し、時には3人もの執拗なマークをつけてくるのは想定の範囲内。だとすれば、両SBのオーバーラップや、2列目がFWを追い越す動きなど、7月に見せていたような攻撃パターンや、『自分が点を取る』というプレーが、もっとあってもいい。そうすれば、自ずとルイゾンを活かすことにもつながると思うのだが…。

とはいえ、2列目の藤田、中村のコンビネーションの良さは、前節のゴールシーンで立証済み。DF陣の守備も安定している。また、不運な失点を許した楢崎だが、これまで何度もスーパーセーブでゴールを死守している。チームの状態は悪くないはず。後は、名古屋が持つ攻撃のリズム、パターン、アイディアを今まで通り出し、どうルイゾンとフィットさせていくかだけ。「うちのチームは強い相手にはコンパクトないいサッカーをしている」とネルシーニョ監督が言うように、流れを引き寄せるゲームになることを期待したい。

浦和もチーム状態は決して悪くない。新加入したFWマリッチ、MFポンテは、すでにチームにフィットしている。特にポンテは、来日2試合連続ゴールを決める活躍もさることながら、献身的な守備までこなしてチームに大きく貢献。「真のゲームメーカーがやってきた」とブッフバルト監督も絶賛している。また、FW永井も2試合連続ゴールを決め、絶好調。メンバーを見ても日本代表の三都主、坪井、アテネ五輪組の闘莉王、鈴木、東アジア選手権で頭角を現した田中達など、タレント揃いだ。前節までは公式戦5連勝と流れも完璧だったはず。ただひとつの誤算は、「長谷部が1人抜けただけで、そこを埋めることができなかった」（フッフバルト監督）こと。引いて守る神戸を崩しきることができなかった。

名古屋戦では、長谷部も戻ってくる。チームの勝利に不可欠な存在へと成長した若き司令塔が、前節取りこぼした勝ち点を取り返し、首位追撃への原動力となる。

以上

2005.08.26 Reported by 茂木美佐子
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