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【 プレシーズンマッチ:鹿島 vs マンチェスター・ユナイテッド レポート 】マンチェスター・ユナイテッドに押し込まれながらも、鹿島が本山の2ゴールで逃げ切り勝ち!(05.07.29)

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【Manchester United Asia Tour 2005】
7月28日(木) GTF CUP 2005

鹿島 2-1 マンチェスター・ユナイテッド(19:00/国立/40,197人)

得点者:5分 本山雅志(鹿島)、7分 ライアン・ギグス(マンチェスター・ユナイテッド)、24分 本山雅志(鹿島)
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40,197人を集めた国立競技場で、夏の夜にふさわしい熱く濃厚なゲームが繰り広げられた。

鹿島のスタメンはGK曽ヶ端、DF内田、岩政、羽田、新井場、MF小笠原、本山、フェルナンド、青木、2トップに鈴木、野沢とほぼベストのメンバー。対するマンチェスター・ユナイテッドは、最終ラインこそファーディナンド、G・ネヴィル、P・ネヴィル、オシェイとスタメンクラスが並んだものの、中盤はクレベルソン、ミラー、ジョーンズと若手で構成、サアの1トップに左がギグス、右がC・ロナウドという布陣で臨んだ。

試合が動いたのは5分。青木のループパスに本山が反応し、ディフェンスラインの裏に抜け出す。ボールの落ち際を左足で強烈に叩き、ゴール右に突き刺した。しかし7分、サアのパスを受けたC・ロナウドが強いグラウンダーのクロスを逆サイドへ送り、ギグスが左足で合わせて同点に追いつく。C・ロナウドはアシストに気を良くしたのか、ボールを持つとドリブル突破を仕掛け得意のシザースを何度も披露。サポーターの大喝采を浴びた。
右サイドを中心にリズムを作り出すマンチェスター・Uに対して、鹿島は青木、フェルナンドのパス交換に小笠原、本山が絡み、中盤では互角以上に渡りあう。24分には小笠原が後方からのパスに体を反転させ、右足でボールを軽く突くという妙技で守備陣を翻弄。軌道の変わったボールは本山の足元にピタリと収まり、先制ゴールと同じ角度から左足を振りぬいた。本山の連続弾で鹿島がリードを奪い、前半を終えた。

マンチェスター・Uは後半開始から、温存していたルーニーを投入。さらに、FWのアラン・スミスをボランチで起用する攻撃的な選手交代に活路を見出そうとする。タテへの推進力に非凡さを持つルーニーとC・ロナウドがサイドから果敢に仕掛け、トップ下からギグスが攻撃を組み立てる。選手交代でギアをひとつ上げたマンチェスター・Uに対して、鹿島は我慢の時間が続いた。59分にはルーニーがゴール正面から右足でパンチの効いた強烈な一撃を見舞う。これはわずかに枠を反れたが、除々に流れは英国の雄に傾きはじめる。そして61分にファン・ニステルローイ、68分にパク・チソン(朴智星)がピッチに登場すると、いよいよギアがトップに入った。鹿島の守備陣が「ディフェンスラインの裏へ抜ける動き、サイドで数的優位を作る連携がJリーグでは体験できないレベル」と驚きを隠さずに話したほど、マンチェスター・Uの攻めは迫力を増していく。それでも、岩政を中心とした4バックがバランスよく対応、さらにダブルボランチが自陣に引き、瀬戸際で攻撃をストップ。シュート精度の低さにも助けられた鹿島が逃げ切り、勝利をもぎ取った。

試合後、殊勲の岩政は「集中して戦ったら結果(勝利)が出る。そういうレベルになってきています」と胸を張った。攻撃の基点として存在感を見せつけた青木も「後半はかなりキツかったけど、その中で守りきれたことは大きな自信になる」と充実した表情を見せた。セレーゾ監督の「日本のサッカーが、技術的、心理的にかなり進歩してきたことを見せることができた」という言葉こそ、今日の試合を的確に表している。コンディションの問題はあるにせよ、東京Vがレアル・マドリードに勝ち、続けとばかりに鹿島が押し込まれながらも勝利をものにした。左足でサイドネットにねじこんだ本山の2得点は、技術的に世界トップクラスと比較しても遜色なく、チーム全体が体を張って挑んだ守備は肉弾戦を売りとするプレミアシップを彷彿させた。日本のサッカーは成長の度合いを深めている。そう実感させてくれたゲームだった。

以上

2005.07.29 Reported by 鈴木智之
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