7月27日(水)REAL MADRID WORLD TOUR 2005 IN JAPAN
Life CARD CUP
磐田 1-3 レアル・マドリードC.F.(19:14/味スタ/34,603人)
得点者:2分 ラウール・ゴンサーレス(レアル・マドリードC.F.)、23分 成岡 翔(磐田)、27分 ロナウド(レアル・マドリードC.F.)、89分 ロナウド(レアル・マドリードC.F.)
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ついにかなったレアルとの対戦を楽しみに、この日だけのホ−ム、味の素スタジアムに足を運んだ磐田サポ−タ−も、今度こそ『銀河系』スター軍団の輝きを期待して集まったレアルファンも、両チ−ムに共通のカラ−であるパスサッカ−を楽しむことができたのではないだろうか。
一昨日、東京Vに0-3の完封負けを喫したレアル。時差と移動、連戦の疲れで「朝食か夕食かわからない」(パブロ・ガルシア)という状況は変わらないが、いいところなく敗れた試合のイメ−ジを拭うべく、傷めていた右足を悪化させたジダンに代わりグティが入った以外は、この日も東京V戦と同じフルメンバー。親善モードが漂ったところもあったが、25日の試合に比べればはるかに活発な動き、高いパフォ−マンスを見せた。磐田は、中山や菊地がコンディション不良でメンバ−外となったが、代表選手も揃いほぼベストメンバ−。こちらもJリ−グの疲れがややあったものの、「あくまでもウチのサッカ−をするだけ」との試合前の山本監督の言葉通り、レアルとしっかり組み合った。試合は、どちらかが一方的に押し込むということはなく、ラインを高く保ち、コンパクトな中盤でお互いがテンポよくパスをまわし、スペ−スをつくり、ゴ−ルに迫る展開となった。一人ひとりのテクニックやボ−ルポゼッション力、ワンタッチでのパスワ−ク、敵ゴ−ル前での動きとパスのスピ−ドアップ、サイドチェンジや縦1本で裏を狙うロングボ−ルの精度など、レアルのサッカ−は今の磐田の手本であり、また、J最強時代の磐田のサッカ−と同じ魅力を持つもの。攻撃面ではすべてに少しずつ『差』はあったが、フルメンバ−のレアル相手に、磐田も負けじと一人ひとりが伸び伸びと力を発揮し、前へ積極的に仕掛け、決定的チャンスをつくった。
磐田サポ−タ−の歓喜は、前半23分。ピッチの上で、前線でボ−ルを受けたとき前を向いて仕掛けることができると手応えを感じていたトップ下の成岡が、次はシュ−トを打とうと決めていたところに、前田からのパスが来る。2人のDFの寄せより一瞬早く、ペナルティエリアの外から右足で思い切りよく打ったシュ−トは、ここしかないというコ−スでゴ−ル左に吸い込まれた。成岡だけではなく、後方からのフィ−ドを成岡が受けて前田にはたいた瞬間、カレンを含め前線の選手が前へアクションを起こしていたことで生まれた見事なゴ−ル。試合を優位に進めるだけではなく、相手を本気にさせるために先制点を意識して試合に臨んだ磐田。だが、成岡のこのビュ−ティフルゴ−ルは同点弾。立ち上がり、猛然としかけてきたレアルは、開始2分にロナウドのパスをラウルがスル−、グティ、オ−ウェンとつなぎ、最後はラウルが決めて早々に均衡を破っていた。
1-1の均衡も長くは続かなかった。攻めに出てきたレアルは、27分にロナウドがPKをゲット。GK川口は、ゴ−ル右ギリギリを狙ったロナウドのシュ−トを完璧に読み、横っ飛びで手に当てるがわずかに及ばず、ポストを叩いたボ−ルはゴ−ルの中へ。再びリ−ドを奪ったレアルは、以降はやや手を抜いた印象となる。
磐田は成岡に代わって名波、福西に代わり河村をピッチに送り込み、レアルはオ−ウェンに代えてフィ−ゴを投入するなど4人をメンバ−チェンジした後半も、お互いがパスサッカ−を応酬し、チャンスをつくりあう展開は変わらず。磐田は巧みなラインコントロ−ルで相手のチャンスを再三オフサイドで摘み取り、攻撃では名波を中心にこまかなパスをつないでゴ−ル前に押し込むシ−ンをつくった。右にはったかと思えば、最終ラインやボランチまで下がる自在な動きと、そこからの長短織りまぜた正確無比なパスでゲ−ムをつくっていたベッカムが途中でベンチに下がると、磐田の裏をつくレアルの攻撃は減ったが、かわりにフィ−ゴがゴ−ル前で鋭さを発揮。動きは少ないものの、ボ−ルを効率的、かつ正確に動かして、磐田にペ−スを渡さず。レアルはルベン・デ・ラ・レード、磐田は川口、大井、船谷が入った終盤も磐田のラインはバラけることはなく、アグレッシヴに前に仕掛けたが、ゴ−ルは割れず。逆にロスタイム、立ち上がり同様、ここぞとばかりにギアをトップに入れたレアルの速攻を浴び、フィ−ゴのラストパスからロナウドにゴ−ルを許して、1-3で敗れた。
「レアルはリ−ドしたときのサッカ−と同点のサッカ−と違う。もう少し1-1の時間を長くしたかった。でも、あれだけ(敵)を追えれば楽しい。パスを回させてくれたというのもあるけど、バルサ戦よりはよくやれたとは思う」と服部。「ベッカムは、ドリブルしながらパスを探す眼と、ロングパスの精度がすごい。ああいうパスができれば」と村井。「ロベカルの裏はなかなか抜けなかったけど、積極的に仕掛けいくことはできた」と太田。「カバ−しようと思っても、フィ−ゴは独特のタイミングでパスを出すので難しかった。楽しめたし、勉強になった」と田中。そして、「レアルは、攻撃をスピ−ドアップするタイミングがうまい。ワンタッチでいきなり速くなる。だから1回のチャンスで点をとれるのだと思う」と成岡。
目指すサッカ−スタイルを、世界最高峰のレベルでみせるレアル相手の90分間は、多くのものを磐田にもたらしたはず。夏からのチャ−ジを狙うJリ−グ戦にどう活きるのかが楽しみだ。
以上
2005.07.28 Reported by ビットマイスター
J’s GOALニュース
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