7月4日(日)2004 J2リーグ戦 第21節
大宮 2 - 0 湘南 (18:34KICKOFF/大宮) 入場者数 5,408人
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予想していたものとは違う前半だった。ここ数試合の大宮とは違い、積極的に前へ出てペースを握る。ボール支配率で圧倒し、シュート数でも湘南の4本に対し倍以上の9本を放っていたが、理由は単純な事で、湘南が前に出て行かなかったからだ。
「前半から仕掛けていけました。相手がもっと来ると思ったんですが、始まってみたら違っていました。それもあってこっちがいい形でやれました」(久永辰徳・大宮)。
キーポイントは大宮のトゥット、バレーの2トップだった。
「強さ、早さ、高さを兼ね備えている」と湘南の山田松市監督は試合後に語ったが、そんな彼らを抑える手段として、湘南はマンマークを選択した。それによって湘南は全体的に引き気味のポジションをとらざるを得ない状況となる。
どうしても負けたくないという湘南の気持ちが前面に出ていたとも言えるが、そうした守備をしなければ抑えきれない、という意味でトゥット、バレーの2トップはその存在自体が試合の流れを変えたことになる。
ほとんど中盤でプレスをかけられなくなった湘南に対し、大宮は終始有利な試合展開を見せる。湘南の村山祐介、北出勉のマークを受けた大宮の2トップだったが、この二人に意識が集中することで安藤正裕、氏家英行といった中盤の選手の攻撃参加も目立つようになる。
そんな試合展開の中、意外な形で先制ゴールが決まる。前半25分。左サイドからトゥットが右足で巻いたシュートを放った。GK小林弘記の頭上を越えたボールは、ポストを直撃した後、湘南の選手の足にあたりそれがゴールを割った。失点せずに後半を迎えたかった湘南にとっては痛恨の、ホームチームにとっては試合展開を楽にさせてくれる得点となる。
どうしてもラインが下がりすぎていたということもあり、湘南のGK小林は試合中ずっと「上げろ!」と叫び続けていた。前半の終盤には、身振りを交えてディフェンスラインを統率する浮氣哲郎と話し合う場面も見られた。しかしこの日の湘南のやり方では、ラインを高く維持させるのは難しかった。その点は浮氣も認識しており戦術面でラインが下がり気味になることと、GKがやりやすい状態を作る事をいかにバランスさせるのかに頭を悩ませているようだった。
大宮ペースで前半折り返したが、後半に向けて油断はなかった。いい流れの前半で得点を畳みかけられず試合終了間際に息切れし、失点を喫するという試合を何度か経験していたからだ。後半も立ち上がりから大宮がペースを握ると後半11分にトゥットが移
籍後初ゴールをマーク。点差を2点に開き、楽に試合を進めた。
2失点目を喫した後、湘南は積極的に前に出始めたが、逆に大宮のカウンターを受けてピンチを招き始める。攻守をバランスさせるのはなかなか難しい。
結局試合はそのまま終了。大宮が順位を一つあげ4位に浮上。次節は勝ち点32で並ぶ山形とアウェイで直接対決を迎える。
一方の湘南は、21試合を終えていまだに2勝と低迷。順位も11位と苦しんでいる。次節はホームに仙台を迎えるが、どれだけ意地を見せられるのか、注目してみたい。
以上
2004.7.5 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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