記憶に新しいアンドレス イニエスタのJリーグ初ゴール。ファーストタッチからシュートまでの流れに一切の無駄がないファインゴールだったが、このゴールの技術の高さをデータから紹介したいと思う。
このランキングは、ツータッチ以上のゴールをアシストした縦パスのパススピードランキング。ゴールへ向かっていくボールをいかにコントロールしてシュートまで持ち込み、成功させたかという技術力と決定力を示す一つの指標と言えるだろう。パスのスピードが上がれば、DFの間を抜けやすくなるものの、パスを収める難易度も上がってくる。裏を返せば、受け手側に速いパスをコントロールする技術が備わっていれば、出し手側も鋭いパスを出しやすいということ。
ルーカス ポドルスキからイニエスタへのパスのスピードは21.2m/secを記録し、このランキングで1位に輝いた。後方からの速いボールをただ止めるだけでなく、柔らかいタッチでDFまでかわすというのは驚愕の一言。もちろんその他のゴールも見事なファーストコントロールからシュートへとつなげている。2位の中央を割るような和泉 竜司のパスを利き足で蹴れる位置へとしっかりと置いた前田 直輝のゴール。4位のパスを受けてからシュートまでのイメージが伝わってくるようなジャーメイン 良のゴール。イニエスタのゴールと同様に、パスのスピードを生かして最初のタッチで相手をかわした5位の小林 悠のゴールと、どれも見る者を魅了する。
世界のスタンダードを示した神戸の両選手を参考に、今後多くのすばらしいゴールが生まれることを期待したい。
(文章/データ提供:データスタジアム株式会社)