このコラムのタイトル「焼き肉より、Jリーグが好きになりました。」を見て、皆さんどう思いましたか?
私は食べることが大好きです。食べ物の中で1番焼き肉を食べている時が幸せを感じます。そんな焼き肉よりJリーグが好き。
このコラムでは、日頃Jリーグ女子マネージャーの活動を通して感じたことを私の言葉で皆さんに伝えていきたいと思います。文章を書くのは得意ではありませんが、皆さんによりJリーグの魅力が伝わるように書いていきますので、読み終わった後、何か一つでもJリーグに対する思いを持っていただけたら嬉しいです。
皆さんは、”スポーツ”という言葉を聞いてどの競技を頭に浮かべますか?
数え切れないほど数多く存在する競技。
私は、スポーツといえば、”サッカー”。スタジアムで全力で応援するサポーターたちに見守られながら、選手たちの戦う姿を思い浮かべます。
今となってはそう言えますが、一年前は”サ”の字も出てきませんでした。
今までの人生でスポーツ経験は、クラシックバレエと水泳と柔道。個人競技ばかりで球技とは無縁。家族、親戚の男性陣は野球経験者ばかりで、昔から球技といえば、“野球”というイメージがありました。
昨年、“Jリーグ女子マネージャー”に任命していただいた際は、サッカーは何となく分かるけれど、「Jリーグって何?」が率直な感想。私は、Jリーグ開幕年の1993年生まれということもあって、学生時代に“Jリーグ”という言葉は聞いたことがありましたが、どういうものなのか、Jリーグのクラブ数がこんなにも多く存在することはもちろん、11人で競技するという基本的なルールも知りませんでした。
そんな中、Jリーグ女子マネージャーの活動で毎週末各クラブのスタジアムに行き試合観戦。初めは、試合中何も分からず、ただボールの行方を追っているだけでした。しかし、スポーツ番組やスポーツ雑誌に取り上げられている選手を中心に調べたり、インタビューをさせていただくうちに、選手個人の情報も増え、試合でも特にその選手に注目してみると、ボールを持っていない時の動きや他の選手とのやり取りなども気になるように。一人の選手からチーム全体を観るようになると、指示を出すために周りをよく見ている選手やピッチの傍でアップをしている選手のことなど試合中の見方が変わっていきました。
そして、何より驚いたことは、サポーターたちの声援の迫力。試合開始前から試合後、選手がピッチを去るまでコールやチャント(応援歌)を歌い続け、大きくて重たいフラッグを揺らして全力で応援する姿に感動しました。これは、スタジアムでしか味わえないものです。
スタジアムの魅力はこれだけではありません。スタンドとピッチの距離感。選手の顔の表情が鮮明に見えたり、ボールを蹴る音、選手同士の声掛けがはっきりと聞こえるほど近いところや、ピッチ全体を上から見渡せるところなどクラブによって様々です。また、スタジアムの周りには、その土地ならではの特産品やクラブのオリジナルメニューが集結するスタジアムグルメ、イベントブース、お子様向けの遊具が揃っていたりと、まるで“お祭り”のよう。試合観戦だけでなく、試合前後も楽しむことができることを知りました。
昨季、J1・J2全40クラブのホームスタジアムを訪問させていただいて、このような多くの発見がありました。人によって、何かを好きになるきっかけは様々です。私はまだまだサッカー、Jリーグに関しては勉強中ですが、Jリーグ女子マネージャーの活動を通じて、1人でも多くの方がJリーグに興味を持ち、Jリーグを好きになってもらいたい。まだJリーグを詳しくない方にも、私と同じような新たな感動を見つけて、Jリーグが楽しいという感情を味わってもらいたい。その強い思いがあるからこそ、私は今年も全国をまわり、“Jリーグ女子マネージャー”としてJリーグの魅力を多くの方に伝えて行きたいと思います。