毎朝ラジオから流れる「○月△日、今日は何の日?」を聞けば、かつて同じ日に世界中で起きた出来事がよみがえってくる。長い歴史も、全ての始まりは一日一日の積み重ねだ。 欧米の郵便の宛名書きは、日本とは逆に個から始まる。同様に、年月日の書き方も、日・月・年と小さい単位が先に。日付を最も大切にする文化の表われである。彼らの手帳のカレンダーには、Anniversary(記念日)がびっしりと書き込まれている。 ひいきのクラブが初めて優勝した日。昇格を決めた試合日。地元が誇る人物の生誕日。町の歴史を飾る1ページ・・・記念日といっても、明るい想い出ばかりではない。災害や降格決定など、後々まで決して忘れてはならない日もある。
Jリーグの一例を挙げてみよう。 3月5日(1994年)第1回スーパーカップ、29日(2011)東日本大震災の復興マッチ、5月8日(2005)J1の通算1万ゴール目をG大阪の前田雅文選手が達成、15日(1993)Jリーグ開幕、J初ゴールをV川崎のマイヤー選手が決める、16日(1993)Jリーグ初のハットトリックを鹿島のジーコ選手が達成。7月17日(1993)第1回オールスター、9月19日(1992)ヤマザキナビスコカップ初のハットトリックをV川崎の三浦知良選手が達成、10月10日(1995)第1回Jomo Cup、11月1日(1991)Jリーグの創立、23日(1992)第1回ヤマザキナビスコカップの決勝、 同(2012)第1回J1昇格プレーオフ決勝。
次に、日本サッカーに広げてみよう。 1月1日(1968年)天皇杯決勝を元日に初開催、同(1969)天皇杯決勝を国立で初開催、3月7日(1954)初の日韓戦に敗れる、4月24日(1999)男子U20W杯準優勝、5月23日(1923)代表初の国際試合でフィリピンに敗れる、26日(1972)ペレ率いるサントスFC初来日し代表と対戦、6月3日(1956)日韓戦で初勝利、6月6日(1965)日本サッカーリーグ(JSL)開幕、9日(2002)W杯初勝利(1ー0ロシア)。 7月17日(2011)女子代表W杯初優勝、22日(1996)マイアミの奇跡:アトランタ五輪ブラジルに勝利、8月4日(1936)ベルリンの奇跡:五輪でスウェーデンに勝利、7日(1936)代表最大差で敗戦(0ー8イタリア)、9日(2012)女子代表ロンドン五輪で銀メダル、9月10日(1921)大日本蹴球協会創立、27日(1967)代表最大差で勝利(15ー0フィリピン)、10月24日(1968)メキシコ五輪銅メダル、28日(1993)ドーハの悲劇:米国W杯最終予選アディショナルタイムの失点で涙、11月8日(1992)アジアカップ初優勝、16日(1997)ジョホールバルの歓喜:W杯初出場決定、27日(1921)日比谷公園で第1回天皇杯の決勝。 Jリーグ20年。リーグ、クラブ、ファン・サポーター、ホームタウン、スタジアムなど各々の視点から記念日のカレンダーを作ろう。スポーツが生活の一部である歳時記になる。