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AFC CHAMPIONS LEAGUE (ACL) 2016

2016/02/08(月)12:02

「城福トーキョー」が最初の関門に臨む【プレビュー:プレーオフ】

FC TOKYO
ACL本大会が懸かる大一番に臨む城福監督率いるFC東京

かつてチームを率いていた城福 浩監督を復帰させたFC東京が9日、AFCチャンピオンズリーグのプレーオフでタイのチョンブリFCと対戦する。

この時期の公式戦がいかに難しいものかは昨季の柏レイソルが証明している。ACLプレーオフで同じくチョンブリFCと対戦した柏は優位に進めたが、やはり連係面やコンディションが万全ではなく、延長戦にまでもつれ込み、なんとか3-2で勝利した。
今回はそのときよりも開催が8日も早いため、FC東京は1月16日の始動からわずか25日で負けたら終わりの重要なゲームを迎えなくてはならない。
もっとも、選手たちのコンディショニングは順調に仕上がっているようだ。池田 誠剛新フィジカルコーチのもと、選手たちをグルーピングして走る距離を変えたり、ジャンプの種目を回避させたり、坂道ダッシュの下りだけを辞めさせたりと、個々の疲労を考慮しながら、細心の注意を払ってフィジカルトレーニングを積んだという。「けが人も出なかったし、6、7割のレベルではなく、かなり良い状態」と城福監督も自信を覗かせている。

かつての城福監督といえば「ムービングフットボール」をスローガンに掲げ、ポゼッションを重視したスタイルを追求していた。一方、昨季まで指揮を執ったマッシモ・フィッカデンティ監督は守備に重きを置いたリアクションサッカーを展開。その志向は正反対のように見えるが、城福監督は「ハードワークは継承しながら、ボールを持ったらもう少し大事にしよう」と選手に語りかけ、急激には変化を求めていない。そのため、9日のチョンブリFC戦でも舵が大きく切られることはないだろう。

チームは現在、4-4-2と4-3-3のシステムを併用しているが、カギを握るのは新加入の元韓国代表、ハ・デソンだ。パスワークに優れたMFで、4-4-2の場合は米本拓司と2ボランチを組み、4-3-3の場合はアンカーに入ることが濃厚な新司令塔のゲームメイクに注目したい。

最初の公式戦に向け、フィテッセ(オランダ)に移籍した太田 宏介の穴埋めが期待されるベテランの駒野 友一が「簡単なゲームじゃない。まずは守備をしっかりと、そのうえでチャンスを生かしたい」と語れば、同じく新加入で、攻撃面で違いを生み出すことを期待されている水沼 宏太は「自分の力を試す場。まずは思い切ってやりたい」と意気込んだ。
リーグ初優勝をミッションとして掲げる今シーズン。「城福トーキョー」が最初の関門に臨む。

[文:飯尾 篤史]

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